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自己破産に必要な期間!手続き別の違いと早期解決の要点

澁谷 望
監修者:弁護士法人・響 弁護士
澁谷 望
  • 所属弁護士会:第二東京弁護士会 第54634号
  • 出身地:熊本県
  • 出身大学・大学院:関西大学法学部 同志社大学法科大学院
  • 保有資格:弁護士・行政書士
  • コメント:理想の弁護士像は、「弱い人、困った人の味方」と思ってもらえるような弁護士です。 そのためには、ご依頼者様と同じ目線に立たなければならないと思います。そのために日々謙虚に、精進していきたいと考えています。
  • 弁護士法人・響HPの詳細プロフィール

自己破産にはどのくらいの期間がかかるの?
自己破産の期間は短くできるのかな?

つらい借金問題を自己破産で解決したいとなれば、早く今の状況から抜け出したいと考えるのは当然です。
そこで気になるのは自己破産の手続きにかかる期間ではないでしょうか。

そこで、この記事では、自己破産の手続きに必要な期間や、かかる期間を短くするポイントをお伝えします。

自己破産の手続き以外にも、把握しておいた方がいい期間の話もありますので、合わせてご説明します。

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自己破産にかかる期間|3種類の手続き別

自己破産には3種類の手続きがありますが、かかる期間はそれぞれ異なります。
まずは手続きごとの期間について解説します。

自己破産には約6ヵ月~1年3ヵ月かかる

自己破産には同時廃止、管財事件、少額管財と3種類の手続きがあり、あくまで目安ではありますが、相談から解決(免責許可決定)までに約6ヵ月~1年3ヵ月かかります。
免責許可決定とは、裁判所に返済義務の免除を認めてもらうことを意味します。

自己破産には様々な工程がありますが、特に時間がかかりやすいのは、裁判所に申し立てる書類の準備と、管財人による財産や借金理由の調査です。
財産の多さや借金の経緯にもよりますが、相談から準備までの期間は約3ヵ月、申立てから免責許可決定までは約3ヵ月から1年かかるとされています。

管財事件は約6ヵ月~1年

管財事件とは、20万円以上の財産や33万円以上の現金を持っていたり、ギャンブルや浪費による借金のように、借金理由や経緯に問題がある可能性があるときの手続きです。
申立てから解決までの目安期間は約6ヵ月~1年、準備期間を含めると約9ヵ月~1年3ヵ月かかります

裁判所によって選定された管財人が借金理由の調査や財産の処分、配当を行うため、同時廃止よりも時間がかかります。

自己破産のベースとして管財事件の流れがありますので、ここでおさえておきましょう。

管財事件の流れ
・自己破産の相談と依頼
 ↓
・必要書類の準備
 ↓
・裁判所へ申立て
 ↓
・裁判所が管財人候補を選定
 ↓
・裁判所が破産手続き開始決定
 ↓
・財産や借金理由の調査
 ↓
・債権者集会
 ↓
・配当手続き、債権者集会終了
 ↓
・裁判所による免責許可決定

同時廃止は約3ヵ月~4ヵ月

同時廃止とは、20万円以上の財産や33万円以上の現金がなく、借金理由や経緯にも問題がない場合の手続きです。 申立てから解決(免責許可決定)までの目安期間は約3ヵ月~4ヵ月、準備期間を含めると約6ヵ月~7ヵ月かかります

管財事件と違って、管財人による財産や借金理由の調査がないため、管財事件よりも短期間で終わります。

少額管財は約4ヵ月~6ヵ月

少額管財とは、管財事件を簡略化した手続きで、弁護士に依頼することで利用できる可能性があります。
申立てから解決までの目安期間は約4ヵ月~6ヵ月、準備期間を含めると約7ヵ月~9ヵ月かかります

少額管財は、通常の管財事件よりも複雑な処理が必要ないので、本来は管財人が行う財産や借金理由の調査を、自己破産を依頼した弁護士が行います。
そのため少額管財は、通常の管財事件よりも短期間で終わります

法テラスを使ったときにかかる期間

法テラスとは、法律トラブルを解決するための機関で、無料の法律相談や、弁護士・司法書士費用の立て替えを行っています。
利用するには収入が一定額以下であることなどの審査や法テラスとの面談が必要なので、自己破産手続き期間にさらに1~2ヵ月程度がプラスされます。

直接弁護士に自己破産を依頼すればすぐに準備に入ることができますが、法テラスを利用すると時間がかかるという点はご注意ください。

自己破産の手続きを早く終わらせる3つのポイント

自己破産を進める際に注意や工夫をすることで、手続きにかかる時間を短くできる場合もあります。
ここでは、手続きをより速やかにに進めるためのポイントをご説明します。

1.必要書類を正確に集める

自己破産に必要な書類は数が多く、財産の内容によって書類の内容も変わるので、用意するには時間がかかります。
ですが、これらの書類を正確に準備できれば、手続きにかかる期間を短くすませることが見込めます。

【自己破産に必要な書類】 ・自己破産申立書
・陳述書・報告書
・債権者一覧表
・財産目録
・住民票
・家計簿など(申立の直前1~2ヵ月分)
・給与明細など(申立の直前2~3ヵ月分)
・源泉徴収票(申立の直前1年分)
・預金通帳のコピー(申立の直前1~2年分)

他にも所有財産によっては下記が必要になります。

・車検証・自動車税の証明書類
・不動産の権利書
・保険契約に関する書類
・退職金見込額証明書
・株式の取引明細書

書類をスムーズに集めるには、自己破産の手続きに慣れた弁護士に相談するといいでしょう。
作業に慣れた弁護士であれば、自己破産に必要な書類を的確に教えてくれます。

1.弁護士や裁判官には正直に話す

借金額や借入先、借金理由や経緯など、弁護士に聞かれた内容は嘘をつかず正直に話しましょう。
弁護士は本人からの情報を元に手続きを行いますので、事実をありのまま伝えることで書類作成もスムーズに進み、準備期間の短縮が期待できます。

本人がついた嘘を弁護士が知れば、債権者一覧表や財産目録などを作り直したり、必要な書類を追加で集める必要が出たりすることにもなり、さらに時間がかかってしまいます。
また、嘘をつくことで弁護士の信頼を失い手続きの完了に責任を持てないとなれば弁護士が辞任する可能性もあり、そうなれば他の弁護士を探すだけでも時間がかかることでしょう。

裁判官と面談する際も全て正直に話す必要があります。
ギャンブルや浪費など借金理由に問題があっても、実際は免責を認められるケースが多いですが、嘘をつけば免責を受けられない可能性が高くなります。

3.少額管財を行えるようにする

前述したように、少額管財は管財事件よりも短期間で済みます。
20万円以上の財産がある場合などであれば通常は管財事件となりますが、弁護士に依頼することで少額管財になる可能性があります。

ただし、少額管財の取り扱いは裁判所にもよりますので、弁護士に相談する際に、申立て先の裁判所が少額管財に対応しているかどうかを確認すると良いでしょう。

裁判所によっては即日面接の利用も可能

即日面接とは、自己破産を申立てた代理人弁護士と裁判官が3日以内に面接を行い、裁判官が同時廃止で進めて問題がないと判断した場合、その日のうちに破産手続が開始決定される制度です。

即日面接を利用できれば、申立てから破産手続開始までの約2週間~1ヵ月間を短縮できます。

なお、即日面接は東京地方裁判所が独自に行っている制度で、横浜地方裁判所の早期面接のように、即日面接に類似した制度もあります。

自己破産に伴ってくる他にも気になる期間

自己破産の手続きを進めると、手続き期間の他にも、把握しておいたほうがいい期間の話があります。

手続きをはじめる前に知っておくことで、自己破産後の生活における注意点が分かりやすくなるので、ここで確認しておきましょう。

事故情報の回復期間は約5年~10年

自己破産すると信用情報機関に事故情報が登録され、その間はクレジットカードの発行やローン契約ができなくなります。

信用情報機関には次の3種類があります。

・シー・アイ・シー(CIC)

主な加盟機関は信販会社とクレジットカード会社 事故情報の登録期間は約5年

・日本信用情報機構(JICC)

主な加盟機関は消費者金融とクレジットカード会社 事故情報の登録期間は約5年

・全国銀行協会(KSC)

主な加盟機関は全国の銀行
事故情報の登録期間は約10年

事故情報が消えて通常通りの審査に通れば、再び金融業者と取引できるようになります。
消費者金融から借金できるようになるまでには約5年、クレジットカードの発行まで約5年、銀行カードローンの利用まで約10年かかります。

職業の制限を受ける期間は約2ヵ月~11ヵ月

自己破産を申し立てると一定期間は次のような職業に就けなくなります。

・弁護士、司法書士、税理士などの士業
・国家公安委員会委員、都道府県公安委員会委員などの一部公務員
・生命保険募集人
・警備業者の責任者や警備員
・旅行業務取扱管理者 など

制限期間は自己破産開始決定から免責を受けるまでの約2ヵ月~11ヵ月で、その間は一時的に仕事から離れる必要があるでしょう。

口座凍結の期間は約1ヵ月~3ヵ月

銀行からの借入がある場合、自己破産によって銀行口座が凍結されます。 口座に残っている預金は借金と相殺され、相殺後も借金が残っていれば保証会社に請求が行きます

保証会社の返済が続く限り銀行口座は凍結されますが、保証会社の返済が終了すれば解除され、その期間は通常1ヵ月~3ヵ月程度が見込まれます。

銀行口座が凍結されると現金の引き出しや家賃・公共料金の引き落としができなくなるため、事前に口座変更を行うなどの対処が必要になるでしょう。

まとめ

自己破産の相談から解決までにかかる目安の期間は約6ヵ月~1年3ヵ月ですが、手続きによっても期間は異なります。

申立てから解決までの期間は、

・管財事件 約6ヵ月~1年
・同時廃止 約3ヵ月~4ヵ月
・少額管財 約4ヵ月~6ヵ月

です。

手続きを速やかにすませたいときには、

・必要書類を正確に集める
・弁護士や裁判官に正直に話す
・少額管財を行えるようにする

といったポイントをおさえておくといいでしょう。

これら3つのポイントはすべて弁護士がフォローできる部分でもあるので、助言を得ながら手続きに入れると安心です。
ムーズに自己破産を進めたい場合は、まずは経験の豊富な弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

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