月々発生する利息より毎月の返済額が下回っていると、返しても返しても借金が減らない"借金地獄 "といえるでしょう。
借金地獄から抜け出すためには、以下の順で行動しましょう。
- いくら借りているのかを自身で正確に把握する
- 可能なら元金を減らすためにまとまったお金を用意する
- 必要な返済額が用意できなければ、家族などに相談するか、収入を増やすか、支出を減らして返済額を増やす
- 上記のいずれも難しい場合は、債務整理を検討する
債務整理は借金そのものを減らしたりゼロにしたりする法的な手続きで、弁護士や司法書士に依頼することで円滑な進捗が期待できます。
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まずは借金がいくら減るか診断したい場合は、借金減額診断のツールを利用することもできます。
借金減額診断はこちら借金地獄かも!?まずは借金の状況を正確に把握しよう
借金の額が明確になっていなければ、漠然と「お金が足りない」という状況が続いてしまいます。
それを避けるため、まずは借り入れ先(債権者)や借りている金額、期間などをリスト化して「毎月返済に回すことのできるお金」を算出しましょう。
たとえお金が足りない状況でも、「足りない分をどう補うか」を優先して考えることが大切です。
借金地獄が深刻な時に考えるべきこと
返済額に対して収入が足りていない場合、下記の手段を検討しましょう。
- お金の専門家に相談する
- おまとめローン(借り換え)を検討する
- 収入を増やしたり支出を削ったりする
- 家族に相談して肩代わりしてもらう
以下で、それぞれの手段の特徴についてご説明します。
お金の専門家に相談する
借金問題についてアドバイスを受けたいなら、お金の専門家に相談することをおすすめします。
以下のような機関に相談すれば、効果的な支出の削り方や収入と支出のバランスをふまえた返済プラン、借金を返せないときの手続きなどについて案内してもらえます。
- 法テラス
- 各自治体の無料相談
- 消費生活センター
- 生活支援相談所
- 弁護士の無料相談
もし身内に頼れる人がいない場合は、こうした機関を利用するのも有効な選択肢です。
法テラス
法テラスは、法的なトラブルを解決するために国が設立した総合案内所です。対応してくれるのは、法テラスと契約している弁護士や司法書士。一定の条件を満たしていれば、無料で30分程度の相談に乗ってもらえます。
各自治体の無料相談
各自治体でも、定期的に弁護士が法律相談を受け付けています。相談日は広報誌などで確認しましょう。相談時間は30分程度ですが、必要であれば債務整理などの対応を依頼することもできます。
消費生活センター
消費生活センターには、多重債務などのトラブル相談を専門的に受け付けている専用窓口があります。相談料は無料。債務整理などの法的手続きが必要な場合は、弁護士を紹介してもらえます。
弁護士の無料相談
近年、無料相談を実施する弁護士事務所が増えています。相談時には費用が発生しない ため、アドバイスの内容や自分との相性について探ることができます。もちろん、実際の債務整理手続きに移行する際には一定の費用が必要です。
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おまとめローン(借り換え)を検討する
複数の貸金業者から借り入れをしており、かつ一定の収入がある方は、利息分の差額を減らす「おまとめローン」(借り換え)を検討してみましょう。
たとえば、総額150万円を年利18%でA社・B社・C社の3社から借りている場合、毎月の利息は2万2500円となります。
同じ150万円を年利12%のおまとめローンで借り換えた場合、毎月の利息は1万5000円に軽減されます。月ごとの利息の差額は7500円、1年間に換算すると差額は9万円です。
利息分を減らすだけで、返済負担が大きく軽減されることがおわかりいただけるでしょう。
収入を増やしたり支出を削ったりする
借金地獄を解決する有効な方法は、少しでも返済額を増やして元金を減らすことです。返済額を増やすには、毎月の収入を増やすか、支出を減らす必要があります。
収入を増やす方法としては、副業や転職などが考えられます。高額な財産や不用品の売却で収入を得るという選択肢もあるでしょう。
収入を増やすことが難しい場合は、スマホやインターネットなどの固定費を見直したり、外食費・交際費などの変動費を減らす努力をしたり、有料サービスを解約したりして削れる支出がないか検討しましょう。
家族に相談して肩代わりしてもらう
借金地獄に陥ってしまうと、焦りから心にゆとりがなくなり、どうしても視野が狭くなりがち。そういった状況で、借金を返済するための「正しい選択」を見つけ出すのは困難です。
こういうときは一人で悩むのではなく、真っ先に家族や信頼できる身内に相談するのが賢明です。
家族にすべて打ち明ければ、一時的に借金を肩代わりしてもらえるかもしれません。返済手段や返済計画に関する意見も期待できるでしょう。
借金地獄でやってはいけないこと
複数の貸金業者からお金を借りたり借金を借金で返済したりしていると、「多重債務者」になってしまいます。闇金(闇金融)などからの新規借り入れも大きなトラブルにつながる可能性が高いので、手を出さないようにしましょう。
借金を返済できずに滞納してしまうと財産を差し押さえられる恐れがあるため、放置するのは厳禁。借金地獄に陥らないためにも、これらには十分に注意してください。
債務整理で借金地獄から抜け出す
自力ではどうにもならない借金地獄から抜け出したいなら、債務整理手続きの検討をおすすめします。
債務整理の種類
債務整理は「任意整理」「個人再生」「自己破産」という3つの手続きの総称で、弁護士や司法書士に依頼して借金の減額や免除を実現する法的手段です。
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以下では、それぞれの特徴についてご説明します。
任意整理
「任意整理」とは、裁判所を介さず債権者と直接和解交渉をする手続きのことです。
原則として将来発生するはずだった利息をカットし、元本のみを3年程度の分割払いで返済する内容の和解を貸金業者と結び、以後はこの和解内容に従って返済をしていきます。
なお、クレジットカードや消費者ローンサービスによる多重債務者の場合、JCCO(日本クレジットカウンセリング協会)に依頼すれば任意整理の手続きを無料で進められます。
個人再生
「個人再生」とは、裁判所の許可を得て借金総額を10分の1程度にまで減らす債務整理手続きの一種です。
返済期間は3~5年に設定され、減額された借金をその期間で返済することができれば残りの借金返済は免除されます。個人再生を行うには、裁判所へ下記の費用の支払いが必要です。
- 申し立て手数料:10,000円
- 官報公告費用としての予納金:12,000円程度
- 郵便切手代:4,000円~8,000円程度
- 個人再生委員に対する報酬:150,000円~250,000円程度
自己破産
借金地獄の救済手段として、もっともイメージされるのは自己破産かもしれません。「自己破産」とは、返済不可能であることを裁判所に認めてもらい、借金をゼロにしてもらう手続きです。
もし無職で収入が一切なく、弁護士費用が払えない状態でも、法テラスに相談すれば事務処理手続きに必要な着手金や実費などの費用を立て替えてもらえます。
無職や無収入、生活保護受給者、年金受給者であっても自己破産の申請は可能です。
債務整理による実生活への影響は……
借金地獄に陥って返済の目途が立たなくなった状況でも、債務整理を行えば借金の元金を減らすことが可能です。
ただし、債務整理の手続きを行うと信用情報機関にその事実が登録されてしまう(ブラックリストに載る)ため、債務整理後の約5~10年間は、新規の借り入れやクレジットカードの作成などができなくなります。住宅ローンや自動車ローンも組めなくなるので注意が必要です。
「債務整理をすると、会社を辞めさせられる」という話を聞くこともありますが、それだけで辞めさせられることはありません。債務整理をせずに借金を滞納していると、債権者の督促や給与の差し押さえによって会社に知られる恐れはあります。
しかし、債務整理によって会社をクビになることはありません。これは、公務員であっても同様です。
まとめ
どうにかして借金地獄から抜け出したいなら、まずは自身の借金状況を正確に把握しましょう。自力で返済できない状況だったとしても、債務整理を含めて最善の策を講じていけば、生活を立て直せる可能性があります。
債務整理は「債務者を借金の悩みから解放しよう」という大きな目的を持った、合法的な手続きです。一人で借金問題を抱え込んでいる方にとっては、法的手続きを利用するのも有効な選択肢の一つといえるでしょう。
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