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病気でも借金返済は義務!困ったときの公的制度と解決方法

2020.08.25 2021.09.22

監修者情報
島村 海利
監修者:弁護士法人・響 弁護士
島村 海利
弁護士会所属
第二東京弁護士会 第52828
出身地
高知県
出身大学
香川大学法学部卒 九州大学法科大学院卒
保有資格
弁護士、2級ファイナンシャルプランニング技能士(FP2級)
コメント
人に対する温かいまなざしを持ち、ご依頼者の話をよく聞き、ご依頼者様に寄り添える弁護士になれるよう日々努めています。

借金があるけど病気で働けない……返さないとダメ?
病気で借金が返済できない時はどうしたらいいの?

病気やケガのために仕事ができなくなったらと考えると、不安になるでしょう。

まして借金が残っているとなれば、どうやって返済すればいいのか気が気ではありません。

実は、病気やケガで収入が減って返済ができなくなったときの対処法があります。

そこでこちらの記事では、

  • 病気になったら最初にするべきこと
  • 金融業者に連絡をしなかった場合のリスク
  • 治療後にできる借金の対処法

などについて解説します。

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病気や治療で借金返済が難しいときの対処法

病気やケガで治療が必要になったら、収入が減り、治療費も必要になります。
そのような状況で借金を抱えている人が最初にしておくべきことを解説します。

まずは金融業者に連絡する

まずは金融会社に連絡をして、病気やケガなどが理由で返済が難しいということを正直に伝えましょう。

金融会社は、分割方法や支払期日など、返済計画の見直しの相談に乗ってくれます。

返済ができないからといって金融会社に黙ったままでいると、遅延損害金が発生するなどのリスクが出てきます

高額療養費制度を検討する

病気・ケガの治療で高額な医療費がかかる場合、高額療養費制度を利用すると、経済的な負担が抑えられます。

高額療養費制度の仕組

同じ月(各月の1日から末日まで)にかかった医療費が高額になった場合、一定の自己負担額を上限として、超過して支払った分が後から払い戻しされます

医療費の自己負担分を病院など医療機関の窓口で支払った後、全国健康保険協会(協会けんぽ)や市区町村などに申請し、銀行口座などに振り込まれるという流れです。

もし事前に高額な医療費がかかることが分かっている場合は、「限度額適用認定証」を発行してもらえば、支払い時点で自己負担を上限額まで抑えることができます

高額療養費は世帯で合算できるので、同じ月内であれば家族の医療費負担も抑えることが可能です。

自己負担額は、被保険者の所得や年齢によって決定されます。

ボーナスを含む月平均の給料が26万円以下(年収312万円の目安)の世帯の例
自己負担限度額は5万7600円

高額療養費の自己負担額は、あくまでも「同じ月」で計算します。
たとえ治療期間が30日以内であっても月をまたいでいると合算できません

参考 厚生労働省保険局「高額医療制度を利用される皆さまへ」資料

高額療養費制度の注意点

高額療養費は非常に便利な制度ですが、利用に当たっていくつか注意すべき点があります。

申告しなければ利用できない

高額療養費制度は自己申告制なので、病院が自動的に手続きをしてくれるわけではありません。

高額の医療費を支払ったときは、病院の窓口に相談するか、直接協会けんぽなどに問合せしてください。

高額療養費は、診療を受けた月の翌月から2年以内であれば支給されます

保険適用外の診療には使えない

高額療養費は保険の適用対象となる医療費にしか使えません。

例えば、入院する病室を個室にするための「差額ベッド代」、入院時の日用品費や交通費、先進医療にかかる費用は保険の適用外です。

給付までに時間がかかる

高額療養費の支給は、申請から少なくとも3ヵ月程度はかかるため、一時的に高額な医療費を自分で支払わなければなりません。

数ヵ月後には戻ってくるとはいえ、ある程度まとまったお金を用意しておく必要があります

高度医療費貸付制度

もし高額な医療費を用意することができない場合、高額療養貸付制度があります。

協会けんぽなどに申込み、承認されると、高額療養費で支給される見込み額の8割相当が無利子で借りられます。

あくまで貸付なので、高額療養費が支給されたら協会けんぽなどに借りた分は返済しなければなりません

病気がきっかけで借金返済ができないときに起こること

病気やケガの治療費が支給されても、借金そのものが減るわけではありません。
もし借金の返済ができなくなるとどうなるのでしょうか。

借金を滞納すると起こる生活の支障

借金を滞納してもすぐに支払えばそれほど大きな支障はありません。
しかし、滞納が長く続くと次のようなリスクが生じます。

  • 遅延損害金が発生する(翌日~支払完了まで)
  • 金融業者から督促がくる(数日~1ヵ月)
  • 督促より厳しい催告状が届く(1~2ヵ月)
  • ブラックリスト入りする(2ヵ月)
  • 一括請求書が届く(2~3ヵ月)
  • 裁判所から訴状または支払督促が届
  • 強制執行によって財産が差押えされる

特に重要な次のポイントを押さえておきましょう。

遅延損害金の発生

支払期日を過ぎると、翌日から1日単位で遅延損害金が発生します。
遅延損害金は通常の借入よりも利率が高いのが一般的で、多くの金融会社で、

  • 借金:20%
  • クレジットのショッピング:14.6%

に設定されています。

気を付けたいことは、借金の支払期日に1日でも遅れると、元金と利息に加えて、遅延損害金を上乗せした合計金額をすべて支払うまで延滞が続いてしまう点です。

つまり、一度発生した遅延損害金を放置すると、借金の総額は日増しに膨らんでいってしまうということになります

ブラックリスト入り

ブラックリストとは、信用情報機関に事故情報が登録されることです。

貸金業登録している業者はすべてが信用情報機関に加盟しており、債務者が他の金融会社とどういった取引をしているのかを確認できます。

ブラックリスト入りすると、

  • クレジットカードやローンの新規申込の審査に通らない
  • 現在持っているクレジットカードが使えなくなる

といった支障が生じる可能性が高まります。

給料や財産などが差押えされる

借金の支払いが遅れると、金融業者から電話や通知などで督促が来るようになり、放置していると借金の残額を一括請求されます。

それでも滞納を続けていると、金融業者は訴訟を起こしてきて、最終的に給料や財産などを強制的に差押えするための手続きを取ることもあります。

差押えは法的な強制力を伴ったものなので拒否できません

差押えされることがないように、適切な対処法を知っておくことが大切です。

病気や治療で働けなくなっても借金を解決できる対処法

病気やケガで働けなくても、法的に保証された制度で借金問題を解決する方法があります。

債務整理は借金の減額・免除が可能

借金問題を解決する一般的なものとして、債務整理があります。
債務整理に3つの方法があり、次のような手続きで返済計画を立て直します。

任意整理
・利息(将来)と遅延損害金を免除してもらい、3~5年で元金を返済していく方法
・特定の金融会社の借金だけを選んで任意整理できる
・裁判所を介さないので手間がかからない
個人再生
・借金の総額に応じて元金を大幅に減額できる
・100~500万円の借金は100万円に減額され、500~1500万円の借金は5分の1程度になる
・所有財産を処分せざるを得ない場合もあるが、車や持ち家を残せる制度が用意されている
自己破産
・原則すべての借金を、元金を含めて全額免除にしてもらうための手続
・借金がすべて免除になる反面、車や持ち家などの財産を処分しなければならなかったり、手続中は一定の職業に就けなくなったりといった制限が伴う

3つの債務整理からどれを選択するかは、収入や生活の状況などから異なります。

一般的に、収入があり返済の見込みがある人は、返済を続けることになる任意整理か個人再生を選択します。

一方で、病気や失業などで収入の見込みが立たない人は自己破産で手続きを進めます。

債務整理をするとブラックリスト入りする

3つある債務整理はどれも借金の早期解決を図る制度ですが、いずれの手続きを選択してもブラックリスト入りは免れません。

ただし、ブラックリストに登録されている期間は限られており、5~10年程度で信用情報機関から情報が消されます。

ブラックリスト入りのデメリットより、借金解決のメリットを優先して考えましょう。

生活保護という救済措置もある

生活に必要な収入も財産もなく、家族や親族などの支援も受けられないような状況の人は、生活保護を受けることができます。

ただし、生活保護費を借金返済に充てることは認められていません

また、生活保護を検討している人は、一定程度の収入が必要となる任意整理や個人再生を行うと、スムーズに認められなくなる可能性があります。

生活保護の手続きは、自己破産前後でも、自己破産と同じタイミングであっても可能です。

生活保護を受けながら債務整理を行うことに明確なルールがあるわけではなく、個人では判断しづらいので、専門家に相談して適切なアドバイスを受けるようにしましょう。

病気で借金の対処法に迷ったときは専門家に相談を

病気やケガで借金の返済が難しくなったときには、様々な救済制度が用意されています。

どの手続きも自分で行うことは可能ですが、複雑な制度を理解したり書類を揃えたりするのは手間がかかり、治療をしながら進めるのはとても大きな負担となるでしょう。

債務整理に至っては、金融会社との交渉や法律に則った厳格な手続きなど、専門知識がないと進めるのは困難なので、肝心な治療が疎かになりかねません。

借金の問題を解決するには、専門家に相談することをおすすめします。

借金の総額、収入、病気・ケガの状態などによって、最も負担なく解決できる方法や手続きなどのアドバイスが受けられるでしょう。

まとめ

まとめ
  • 突然の病気やケガで借金を返済できなくなったときは、まず次の2つの対応をとりましょう。
    ・金融業者に連絡をする
    ・高額療養費制度を利用する

  • 療養後の返済については、債務整理を検討してみるといいでしょう

  • 専門家に相談すると、手続きを進める負担を大きく軽減できるので、治療にも専念できます。

  • 無料で相談を受け付けている事務所もあるので、まずは気軽に悩みを打ち明けてみるといいでしょう。

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12万件の相談実績あり
[弁護士数]
21人(2021年3月時点)
[設立]
2014年(平成26年)4月1日
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