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住宅ローン滞納でどんなリスクが?今後の危険性と適切な回避策を解説

2021.03.17 2021.07.01

監修者情報
島村 海利
監修者:弁護士法人・響 弁護士
島村 海利
弁護士会所属
第二東京弁護士会 第52828
出身地
高知県
出身大学
香川大学法学部卒 九州大学法科大学院卒
保有資格
弁護士、2級ファイナンシャルプランニング技能士(FP2級)
コメント
人に対する温かいまなざしを持ち、ご依頼者の話をよく聞き、ご依頼者様に寄り添える弁護士になれるよう日々努めています。

住宅ローンの滞納を続けると、家はどうなるの?
住宅ローンを滞納したときのリスクを回避する方法はある?

返済し続けるつもりで契約した住宅ローンも、事情があれば滞納してしまうことはあります。
滞納が一時的なものであれば大きな問題にはなりませんが、滞納が続きそうであれば対策を考える必要があるでしょう。

住宅ローンの滞納は、時間とともに深刻になっていくため、できるだけ早く対応をしなければなりません。

    そこでこちらの記事では、

  • 住宅ローンを滞納するとどうなるか
  • 住宅ローンの滞納で生じるリスク
  • 住宅ローン滞納後のリスクを回避する方法

などについて解説します。

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住宅ローンを滞納した後の流れとリスク

住宅ローンを滞納すると、時間が経過するほどリスクは深刻化していきます。
住宅ローンの滞納後、どのような流れで事態が進むのかを解説します。

滞納数日後~2ヵ月後

滞納から数日後に住宅ローンを組んでいる金融機関から「引き落としができていない」といった内容の電話連絡があります。
そこで再引き落としの日程についての調整があり、数週間後に電話と同じ内容が書面による督促状で届きます。

もし再引き落としでも滞納を続けると、2~3カ月程度で最後通告としての督促状や催告書が送られてきます。
最後通告には「期限の利益が喪失する」「保証会社に代位弁済してもらう」といった強めの文面で警告を受けます。

いずれの局面であっても、金融機関からの連絡にはすぐに対応しなければなりません。
たとえ支払いが厳しい状況にあっても、連絡を無視していると支払いをする意思がないものと金融機関から見られて、以後厳しい対応を取られる可能性が高まります

また、滞納から2カ月が経過した時点でブラックリスト入りします。
ブラックリストとは信用情報機関に事故情報が登録されることです。
住宅ローンの滞納でブラックリスト入りすると、以後5年間はローンやクレジットカードの利用ができなくなります。

滞納3ヵ月~6ヵ月後

3カ月以上滞納をすると、「期限の利益の喪失」や「保証会社による代位弁済」といった事態に陥ります。

銀行から期限の利益喪失を通知されると、住宅ローンの分割払いができなくなり、残債を一括返済することになります。

保証会社による代位弁済とは、保証人となっている保証会社が住宅ローンの残債を全額肩代わりして支払うことです。
代位弁済が行われると、肩代わりした住宅ローンを保証会社から一括で返済を求められます

この時点でこれまでのように分割払いで住宅ローンを返済していくことはできなくなるので、支払いはかなり厳しくなるでしょう。
住宅ローンの一括返済ができなければ、住宅は最終的には競売にかけられることになります

競売を回避するためには、個人再生や任意売却など、何らかの対応を取らなければなりません。

個人再生を行うと、住宅ローン以外の借金負担を大幅に軽減でき、かつ住宅ローンを支払い続けることで住宅を残せる制度があります(住宅ローン特則)。
ただし、住宅ローン特則は代位弁済後6カ月を超えるとできなくなるため、事前準備に手間のかかる個人再生は、代位弁済が行われる前に準備を始める必要があります

任意売却は競売と同様、住宅を売却することですが、任意売却であれば競売により生じる様々なデメリットを回避することができます。

滞納6ヵ月以降

代位弁済の後も何も対処しないままだと、債権者が担保権実行を申し立て、裁判所からの競売開始決定通知書が届くことになります。
債権者である保証会社が住宅の差し押さえをするには、裁判所に強制執行の申し立てを行う必要があるため、裁判所を通して通知が届けられるのです。

その後、裁判所の執行官や不動産鑑定士が住宅の現況調査にやってきて、住宅の競売情報が一般公開されます。

原則としては入札が開始されるまで任意売却は可能ですが、この時点でタイムリミットはぎりぎりと言えるでしょう。

競売の流れとデメリット

住宅ローンの滞納が続くと、最終的に住宅は競売にかけられます。
住宅が競売にかけられるまでの流れと、競売のデメリットについて解説します。

競売の流れ

滞納から6カ月ほどすると、裁判所から競売開始決定通知書が届きます。
競売開始決定通知が届くと、次のような流れで競売が進みます。

  • 競売開始決定から1~2カ月:執行官や不動産鑑定士の訪問
  • 裁判所の執行官や不動産鑑定士が住宅の現況調査にやってきて、ヒアリングや写真撮影など、自宅の状況を調査します。

  • 競売開始決定から3~5カ月:売却基準価額の決定と入札期間の通知
  • 不動産鑑定士の調査内容を基に、売却基準価額が決定します。
    売却基準価額の決定後に通知が届き、売却基準価額、入札期間、開札日が知らされます。

  • 競売開始決定から5~6カ月:インターネットで一般公開、入札~開札
  • インターネットに住宅の競売情報が一般公開され、2~3週間後に入札期間が開始されます。
    入札期間は1週間ほどで、入札期間が終了すると開札となり、落札者が決まります。

  • 競売開始決定から7~8カ月:退去
  • 落札者が決まると、1カ月ほどで住宅の所有権が移り、退去を命じられます。
    それでも住宅に住み続けると、裁判所からの引渡命令が発せられ、執行官による強制執行が行われます。

    競売のデメリット

    住宅ローンの滞納により競売に出されると次のようなデメリットがあります。

    デメリット
    • 売却基準価額が市場価格よりも安くなる
    • 近隣住民に競売のことがバレる
    • 落札後にトラブルが起こりやすい

    競売による最も大きなデメリットが、一般的に、売却基準価額が市場の相場額よりも3割程度安くなることです。
    住宅ローンの残債状況によっては、競売による住宅の売却額が残債総額に届かず、住宅を手放した後も、なお住宅ローンを支払い続けなければならないという事態になりかねません

    また競売は新聞やインターネットで一般公開されるため、近隣に住む人たちに知られてしまう可能性があります。

    一般の不動産売買とは違って不動産会社の仲介がなく、住宅からの立ち退きのやりとりも自分たちで行わなければなりません。
    引っ越し代も自分で捻出しなければならず、退去のタイミングで落札者とトラブルが起こるケースも多くあります。

    住宅ローンを払えなくなったときに行うべきこと

    住宅ローンを滞納すると、最終的には住宅が競売にかけられて様々なデメリットが生じます。
    そうなる前に、住宅ローンを払えなくなったら早めに対応策を講じなければなりません。

    借入れている金融機関に相談する

    まずすべきことは、住宅ローンを組んでいる金融機関に相談することです。
    いつ引き落とし口座に入金できるかをしっかりと金融機関に伝えておけば、一括返済を求めたり、代位弁済が行われたりすることはありません。

    ただし、住宅ローンを滞納すると遅延損害金が発生し、通常の支払額に上乗せされます。
    遅延損害金を含めて全額支払わなければ滞納の状態が解消されないので、口座には遅延損害金も上乗せした金額を入金する必要があります

    また、今後の返済が難しい場合も金融機関に相談しておきましょう。
    一般的に住宅ローンは最長35年で組まれますが、もし当初契約していた住宅ローンの返済期間が35年未満であれば、最長期間である35年に延長することで、毎月の返済負担を減らせる可能性があります。

    個人再生の住宅ローン特則を利用する

    個人再生の住宅ローン特則を利用することで、住宅を手放さずに済む可能性があります。

    個人再生とは、100万円を最小返済額として、借金を最大10分の1にまで減額できる債務整理です。
    住宅ローン以外にも借金があり、返済に困っている場合に有効です。

    また個人再生には住宅ローン特則という制度があり、住宅ローンだけは従来どおりの金額で支払い続けることで自宅の所有を続けられることも可能です。
    複数の借金がある人は、住宅ローン以外の借金を個人再生することで返済の負担が減るため、住宅ローンの支払いを継続できます。

    ただし住宅ローン特則を使うと、住宅ローンを完済するまで個人再生の再生計画は完了しません。
    もし個人再生後に住宅ローンが支払えなくなると、個人再生によって減額されたはずの借金が、減額前の金額に戻されて返済義務が生じるので注意してください

    競売にかけられる前に任意売却をする

    住宅を任意売却することで、競売によるデメリットを最小限に抑えることができます。

    任意売却は、競売の入札が開始される前であれば可能です。
    ただし任意売却をするためには債権者の了承を得なければならず、滞りなく任意売却を進めるためにも、専門家のサポートを得て債権者と交渉することをおすすめします

    任意売却のメリットとデメリット

    住宅ローンの返済ができないのなら、競売よりも任意売却を選ぶことでデメリットを小さくすることができます。
    ここで任意売却によるメリットとデメリットをおさえておきましょう。

    任意売却のメリット

    住宅ローンの滞納で任意売却を行うと次のようなメリットがあります。

    メリット
    • 一般の不動産売買と同じ相場価格で売却できる
    • 交渉次第では賃貸契約で住み続けられる
    • リースバックで買い戻しできる可能性がある
    • 売却後の引っ越しのタイミングを相談できる

    売却額が安くなる競売とは違い、任意売却は一般の市場価格で売却できるため、住宅ローンの残債を完済できる可能性が高まります。

    また競売のように強制的に退去させられるのではなく、売主であるこちら側の希望を相談することができます。
    買主との交渉次第では賃貸契約を結んで住み続けることができますし、住宅を売却して現金化し、その後も賃貸で住むリースバックというサービスを提供する業者と契約する選択肢もあります。

    売却後の引っ越しのタイミングについても相談しながら進められるので、競売での退去命令のような冷遇を受ける必要はありません。

    任意売却のデメリット

    一方、任意売却には次のようなデメリットもあります。

    デメリット
    • 買い手を見つけるまでの手間がかかる
    • 連帯保証人の承諾を得なければならない

    裁判所を通じて強制的に売却が進められる競売とは違い、任意売却では売却までの手間がかかります。
    任意売却を扱う業者選び、住宅の内覧、契約手続きなど、売買契約が成立するまでの手間を惜しまずに進めていく必要があります。

    住宅ローンの契約時に設定した連帯保証人の承諾を得なければなりません。
    連帯保証人が離婚した配偶者だったり、あまり顔を合わせたくない親族だったりしても、話し合いは避けられません。

    もし住宅ローンの返済を困難にしている原因が他にも抱えている借金にあるのなら、個人再生を検討しましょう。
    個人再生で他の借金の負担を軽減し、住宅ローン特則を利用すれば、そもそも任意売却で住宅を手放す必要すらもなくなります

    住宅ローンの滞納は長引く前に専門家への相談を

    住宅ローンの滞納は、長引かせるほど深刻化するので早めの対処が必須です。
    まずは支払っていくつもりだった住宅ローンをなぜ滞納することになってしまったのかの原因を探る必要があります。

    よくあるケースとしては次のようなものが考えられます。

    • 収入が減った
    • 生活設計や返済計画の見込みが甘かった
    • 想定外の出費が重なった(病気、冠婚葬祭、教育費など)
    • ショッピングやギャンブルがやめられない

    原因に自覚があり、対処できそうであれば返済計画の立て直しは利きそうですが、原因がわからなかったり、わかっていても自力では対処できなかったりする場合は専門家の協力が必要です。
    専門家に相談すれば、個人の状況に合わせて適切な方法で対処してもらえます。

    住宅ローンの滞納は弁護士に相談することをおすすめします。
    弁護士に相談すれば、手続きの大変な個人再生も一貫したサポートを受けることが可能です。

    また弁護士の協力で任意売却をスムーズに進めることもできます。

    任意売却では破産手続が絡むことがあるため、一般的な不動産売買の法律知識だけでは対処できないことが多々あります。
    そのため任意売却を専門とする不動産業者は、弁護士と関わる機会が多いので、弁護士に相談すれば任意売却専門業者と協力しながら切れ目のないサポートを受けられます

    まとめ

    まとめ
    • 住宅ローンの滞納が続くと、最終的には競売にかけられます。
      住宅の競売は債務者にとって様々なデメリットがあるため、住宅ローンを滞納し始めたらすぐに対応策を講じなければなりません。
    • 競売の可能性が生じたら、すぐに任意売却の準備を進めましょう。
      任意売却ならば競売によるデメリットを最小限に抑えられます。
    • もし住宅ローン以外にも借金がある場合は個人再生も検討してください。
      住宅ローン特則を利用することで住宅を残せる可能性があります。
      いずれにしても住宅の競売の回避はスピード勝負です
      住宅ローンの滞納が始まったら、一刻でも早く弁護士などの専門家に相談するようにしましょう

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    [弁護士数]
    21人(2021年3月時点)
    [設立]
    2014年(平成26年)4月1日
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