アイコン

過払い金とは?グレーゾーン金利と発生条件・請求時の注意点

澁谷 望
監修者:弁護士法人・響 弁護士
澁谷 望
  • 所属弁護士会:第二東京弁護士会 第54634号
  • 出身地:熊本県
  • 出身大学・大学院:関西大学法学部 同志社大学法科大学院
  • 保有資格:弁護士・行政書士
  • コメント:理想の弁護士像は、「弱い人、困った人の味方」と思ってもらえるような弁護士です。 そのためには、ご依頼者様と同じ目線に立たなければならないと思います。そのために日々謙虚に、精進していきたいと考えています。
  • 弁護士法人・響HPの詳細プロフィール

テレビや電車の広告で見かける過払い金って何?

本当にお金が戻ってくるの?

過払い金とは、必要以上に払いすぎた借金の利息をいいます。

ただし借金をしていた人すべてが対象になるわけではありません。 2010年(平成22年以前)に借金をしていて、

  • 現在も返済を続けている
  • 完済してから10年以内

という方であれば、債権者(お金を貸していた人・会社)に請求することで、超過分が返金される可能性があります。

この記事では、過払い金が発生する仕組みや対象となる人、請求する方法や注意点などについて詳しく紹介していきます。

【弁護士法人・響に依頼するメリット】

  • 最短即日!返済ストップ
  • 相談実績12万件以上!
  • 明瞭なご説明で費用への不安をゼロに
  • 相談は何度でも無料

過払い金とは

過払い金とは、カードローンやキャッシングなどの借金の利息を、必要以上に返済したために発生したお金をいいます。

もう少し具体的に説明すると、私たちが消費者金融などから借金を返済するとき、借り入れた金額(元本)のほか、利息を支払います。

この利息は「利息制限法」で上限が定められていますが、かつては返済の過程で上限を超えて支払ってしまっていた、というケースがありました。

法律で定められた金額以上の利息を払ったわけですから、当然、貸金業者(債権者)に対して返金するよう請求が可能です。

かつて借金を返済した方は過払い金が発生している可能性があり、現在返済中の方も過払い金によって借金を完済したり、減額したりすることができます。

では、違法なヤミ金ならともかく、認可もされ名の知れた貸金業者からお金を借りたのにも関わらず、なぜ過払い金は発生するのでしょうか?

過払い金が発生するワケはグレーゾーン金利

過払い金が発生するのは、かつて消費者金融など貸金業者は「グレーゾーン金利」と呼ばれる金利(利率)で貸付を行なっていたからです。 貸金業者が請求できる金利の上限は「利息制限法」という法律で以下のように定められています。

借入額 利息制限法の上限金利
10万円未満 20%
10万円以上100万円未満 18%
100万円以上 15%

しかし、利率については2010年まで、もうひとつ「出資法」という法律もあり「年29.2%まで設定可能」と定められていました。

つまり、借金の利率の上限を定めていた法律が2つあったのです。

そして、出資法の「29.2%」と「利息制限法の15〜20%」の間の部分をグレーゾーン金利と呼んでいます

現在はグレーゾーン金利は撤廃!超過分は返金される

2010年以前は法律が2つあったために、貸金業者の多くは「出資法の29.2%で貸したほうが利益になる」と考え、借主から利息制限法を超える金利で貸付を行なっていました。

先ほど「グレーゾーン金利は違法」とお話ししましたが、当時はみなし返済という制度もあり、直ちに違法で無効とはいえなかったのです。違法とはいえなかったのです。

しかし当時は不景気が長く続いた時代で、あちこちから借金を重ねる多重債務者、自己破産者が増加。その影で出資法を超えてお金を貸すヤミ金が台頭し、その強烈な取り立てが大きな社会問題になっていました。

ヤミ金を取り締まっていくなか、出資法上限金利は有効なままでしたが、利息制限法以上出資法未満の金利はグレーゾーン金利と呼ばれ、問題視されようになりました。

そんな中「グレーゾーン金利は無効なので返しなさい」という主旨の判決が最高裁判所から出ます

貸金業の規制等に関する法律(※利息制限法)施行規則15条2項の規定のうち,貸金業者が弁済を受けた債権に係る貸付けの契約を契約番号その他により明示することをもって,貸金業の規制等に関する法律(※出資法)18条1項1号から3号までに掲げる事項の記載に代えることができる旨定めた部分は,同法の委任の範囲を逸脱した違法な規定として無効である。
(2006年(平成18年)1月13日 最高裁判所判決)

さらに2010年6月の法改正により、グレーゾーン金利は完全撤廃されました。

したがって現在、貸金業者は利息制限法で定められた利率を超えて請求することを禁じられています。

冒頭で過払い金の返還請求をできるのは「2010年までに借り入れをした方」とお話ししたのもそのためです。

過払い金が発生する条件

利息制限法で定められた上限金利を超えた利息は、過払い金として返還請求が可能です。 利息制限法に定められた金利は次のとおりです。

  • 元本が10万円未満 年20%
  • 元本が10万円以上、100万円未満 年18%
  • 元本が100万円以上 年15%

もし手元にお金を借り入れたときの借用書があれば、元本と金利を確認してみましょう。

もし超えていた場合はその金利から、利息制限法上の金利を差し引いてください。 その差がまさしく過払い金にあたる部分です。

先ほどもお話ししたとおり、法改正がなされた2010年以前は、大手の消費者金融などでもグレーゾーン金利での貸付けを行なっていました。

そのため2010年以前に借り入れを行なった(契約した)方であれば、過払い金が発生している可能性があります

もちろん、すでに借金を完済した方も請求は可能です。 しかし、過払い金の返還請求には最後に借入・返済をした日から10年経つと時効が適用されます。

過払い金には時効がある

借金を完済した日から10年経過すると過払い金返還請求はできなくなるので注意が必要です。

過払い金は私たちから見ると「債権」に該当し、民法167条には債権等の消滅時効について、10年間行使しないときは、消滅すると明記されています。

ただし「もう10年過ぎた」「時効を迎えた」ようなケースでも請求できる可能性はあります。

なぜなら非常にレアですが、その数年後に実はキャッシングを利用し、翌月に返していたという記録が見つかるケースもあるからです。

その場合、その日からまた時効がカウントされることになりますので、過払い金を取り戻せる可能性はゼロではなくなります。

なお、弁護士や司法書士などに相談すると、貸金業者に利用記録照会をして手元に残っていない履歴を明らかにすることも可能です。もし思い当たる方は、過払い金について詳しい弁護士や司法書士に相談してみましょう。

銀行カードローンでは過払い金は発生しない

また銀行カードローンでは過払い金は発生しません。

なぜなら、銀行は2010年以前の取引であってもグレーゾーン金利で貸付を行っていなかったためです。

また、銀行だけでなく、2010年以前から利息制限法の金利内で貸付をしていた消費者金融、カード会社もありますので注意しておきましょう。

借り入れ先が倒産してしまった場合も過払い金返還請求ができない

過払い金は借り入れ先が倒産(破産手続きや会社更生手続、民事再生手続)すると回収できる可能性が低くなります。

たとえば会社が倒産すると、会社の財産は現金化され、すべての債権者に平等に分配されます。そうなると一人あたりの取り分は当然少なくなってしまうのです。

ちなみに倒産などにより、過払い金返還請求が難しくなった主な金融機関は以下のとおりです。

  • 武富士
  • SFコーポレーション(三和ファイナンス)
  • アエル(日立信販・ワールドファイナンス・ナイス)
  • 丸和商事(ニコニコクレジット)
  • クラヴィス

また今後倒産する会社があるかもしれませんので、心当たりのある方は早めに過払い金返還請求をした方がいいかもしれません

クレジットカードで過払い金が発生するのはキャッシングのみ

原則、クレジットカードも金利や手数料が利息制限法の上限金利を超えていれば、過払い金返還請求は可能です。リボ払いも請求可能です。

ただし、クレジットカードで過払い金返還請求ができるのはキャッシング利用のみで、ショッピング利用分についてはできません。

どちらも手数料や金利が付くのですが、ショッピング利用は信販会社が立て替えているだけで、借金には該当しません

もちろん利息制限法も適用されないということになります。

しかし、キャッシングは借金であり、利息制限法が適用されますから、グレーゾーン金利であれば当然、過払い金が発生していることになります。

過払い金返還請求のデメリット

ここまで読み進め「グレーゾーン金利で借りていた」「過払い金があるかも」と思われた方は、過払い金返還請求を検討した方がいいかもしれません。

もうすでに完済したあとで戻ることはないと考えていた金銭が本当に戻ってくることや、返済中だったとしても調べた結果、過払い金があれば元本に充当して、早く返すことも可能です。

ただし過払い金返還請求には、デメリットもあります。

信用情報に登録される場合がある

過払い金が戻ってきたとしても借金が残ってしまうような場合、借金を減額する「債務整理(任意整理)」にあたり、信用情報に事故記録が残る、いわゆる「ブラックリスト」に登録される可能性があります。

一旦ブラックリストに載ると約5年、ローンやクレジットカードが発行できなくなる可能性があります。

なお、返済中でも過払い金が発生し、債務がなくなる場合はブラックリストには掲載されません。

過払い金返還請求をした貸金業者から借り入れできなくなる

消費者金融やクレジットカード会社などの金融機関には、信用情報機関のデータの他に自社データベースがあります。そこに過払い金返還請求の記録も残っていると、申請が却下される可能性が極めて高くなります。

そのため、新たにカードローンやクレジットカードに申し込む際は過払い金返還請求した会社とは無関係の会社に申し込みましょう

過払い金について相談するなら?

  • グレーゾーン金利で借り入れをしていた
  • 時効もまだ消滅していない
  • 完済していてブラックリストに載ることもない
  • 払い過ぎたお金は取り戻したい

という方は、過払い金返還請求することでお金が戻ってくる可能性があります。

しかし「どうやって請求すればいいかわからない」「いくら戻ってくる?」など心配でなかなか踏み出せない方もいるのではないでしょうか。

過払い金返還請求を専門にしている弁護士や司法書士なら、請求方法やその手順をすべて、熟知しています

弁護士などが貸金業者に問い合わせ照会をすれば、契約内容、履歴といった記録を送ってもらえるため、過払い金がどれだけ発生しているのかを正確に計算してもらえます。

もちろん自力で請求できますが、無知でうまく金利計算できないなどの場合、交渉慣れしている貸金業者によって、本来返ってくるべき過払い金の一部しか戻ってこなかったケースはよくあることです。

本当に過払い金の返還請求を行えるのかどうかについて確認するためにも、専門家に相談することを検討しましょう。

まとめ

過払い金は利息制限法と出資法という2つの異なる法律によって生み出されたものです。貸金業者が倒産しておらず、時効も迎えていなければ、グレーゾーン金利の部分は返してもらえます。

しかし自力で請求するのはリスクが高いかもしれません。不安な方は、知識と経験がある弁護士や司法書士に過払い金の有無の確認、請求について相談することを検討してみてはいかがでしょうか?

【弁護士法人・響に依頼するメリット】

  • 最短即日!返済ストップ
  • 相談実績12万件以上!
  • 明瞭なご説明で費用への不安をゼロに
  • 相談は何度でも無料
関連記事