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任意整理をすると借金はいくら減額できる?

任意整理をすれば、借金はいくら減額できるの?
自分の借金は任意整理で本当に解決できる?

借金を任意整理すれば、本来払うべきだった「将来利息」をカットすることで返済総額を減額できる可能性があります。

また払いすぎた利息があった場合「過払い金」として、借金の返済に充当できます。

例えば債務額が200万円の場合、約100万円もの将来利息を減額でき、毎月の返済額は約9,000円減額できる場合もあります。

任意整理では原則として元金は減額できませんが、一括返済ができれば交渉次第で元金を減額できる可能性もゼロではありません。

また、任意整理以外にも「個人再生」や「自己破産」など借金を減額できる解決方法があります。

任意整理やその他の方法でどれくらい借金を減額できるのか、解説していきましょう。

任意整理は利息カットで減額

任意整理」は、借金の解決方法である「債務整理」の一つです。

裁判所などの公的機関を通さずに債権者(貸した側)と直接交渉し合意することによって借金の減額を図る解決方法です。

任意整理をすれば、借金のうちの何が減額できるのでしょうか?解説していきます。

任意整理は、債権者と交渉し合意を得ることが必要

任意整理において重要なのは「債権者と直接交渉して合意を得ること」です。

債権者から和解内容について合意が得られないときには、任意整理を行うことができません。

任意整理では和解のための綿密な準備や債権者との交渉能力が必要になるので、法律の専門家である弁護士・司法書士に依頼するのが一般的です。

任意整理で減額できる可能性のあるお金

任意整理をすることで減額できる可能性のあるお金がある一方で、債務者(借りた側)本人に戻ってくる可能性があるお金もあります。

任意整理で減額できるお金

  • 将来利息
  • 経過利息
  • 遅延損害金
  • 過払い金

それぞれ1つずつ説明していきましょう。

本来払うはずの「将来利息」

将来利息」とは、通常通り返済を続けていく場合に本来払うはずの利息です。

任意整理で和解すると、完済までの間に発生する「将来利息」を減額できる可能性があります。

任意整理の和解後は、元金のみを3年~最長5年程度で分割返済するのが一般的です。

和解内容によりますが、返済期間が3年になれば3年分の将来利息、5年になれば5年分の将来利息が減額できる可能性があります。

債務額が200万円の場合に、将来利息がいくら減額できる可能性があるのかを見てみましょう。

任意整理による月々の返済額(債務額200万円)

任意整理をせずに債務額200万円を返済した場合、将来利息は約104万円となります。

任意整理をすることで、この約104万円もの将来利息をカットできる可能性があり、返済するのは元金のみでよいことになります。

・返済回数は72回(6年)から60回(5年)に短縮
・月々の返済額は4万2,290円から3万3,333円へ約9,000円減額
できます。

和解日までに発生する「経過利息」

経過利息」とは、最後に借金(債務)を返済した日から任意整理の和解日までに発生する利息です。

任意整理で債権者と合意・和解ができれば、経過利息も減額できる可能性があります

滞納期間中に発生する「遅延損害金」

借金の返済を滞納している場合は「遅延損害金」という損害賠償金が追加で課されます。

金融機関やクレジットカード会社などによって異なりますが、遅延損害金は年利15~20%で定めている(上限は20%)ケースが多いようです。

任意整理で金融機関やクレジットカード会社などの債権者と交渉し合意が得られれば、遅延損害金も減額される可能性があります

返済に充当できる「過払い金」

過払い金」とは、本来支払う必要がないのに高い金利で借り入れていたために支払い過ぎていた利息です。

過去に適用されていた高い借入利率(いわゆるグレーゾーン金利)を現在の「利息制限法」で定める上限の利率に改めて計算する「引き直し計算」をすることで「過払い金」が発生している場合があります。

過払い金があることがわかれば、返還請求を行うことで借金の返済に充てることができます

借金額よりも多くの過払い金が発生している場合には、現金が戻ってくる場合があります。

あわせて読みたい「利息制限法」とは

元金は原則として減額されない

任意整理をすれば、先に述べた「将来利息」「経過利息」「遅延損害金」を減額できる可能性があります。

任意整理で和解ができても原則として「元金」自体を減らすことはできません。

任意整理後は、元金のみの返済は続ける必要があります。

しかし、上記のように「過払い金」が発生していた場合は、元金の返済に充当されるので、元金を減額できる可能性はあります。

任意整理した後の返済は、どうなる?

任意整理で債権者(貸した側)からの合意を得て和解した後、返済方法に何か変化はあるのでしょうか?

任意整理後の返済方法について解説します。

元金のみを3~5年程度の分割払いで返済する

任意整理後は、債務額である元金を3年もしくは最長5年程度で分割払いするのが一般的です。

クレジットカードで一括払いだったものを債務額によっては、分割払いにすることも可能になります。

債権者との合意が得られ和解できたとしても、3~5年間は継続的に返済をしなければなりません。

安定した収入が得られないと、任意整理という選択肢は難しいといえるでしょう。

一括返済なら、さらに返済額が減額できる場合も

任意整理では原則として元金の減額はできませんが、債権者との交渉の際に債務額の一括返済を申し出ることで元金の減額に応じてもらえることがあります。

債権者としても長期の分割払いで返済してもらうより、元金を減額してでも確実かつ早期に回収できるほうが得だと考えるからです。

一括返済できるだけのお金を用意できるのであれば元金も減額できる可能性があるので、一つの選択肢として考えてもよいでしょう。

弁護士・司法書士の費用も分割払いができる

まとまったお金が用意できていない状況で任意整理をする場合、依頼者の状況を理解した上で、債務整理の費用の分割払いに応じてくれる弁護士・司法書士事務所もあります

費用の分割払いができるか、何回払いまで可能かは、事務所ごとに異なる場合があります。

まずは弁護士・司法書士への相談時に、分割払いが可能か質問してみましょう。

任意整理以外の方法で、借金はいくら減額できる?

借金を解決する方法である「債務整理」には、任意整理以外にも「個人再生」や「自己破産」という解決方法もあります。

個人再生や自己破産を選んだ場合、借金はいくら減額できるのか説明しましょう。

借金を5分の1~10分の1程度に減額する「個人再生」

個人再生」は、債務者(借りた側)に返済不能のおそれがあることを裁判所に申立てて再生計画の認可決定を受けることで、債務を減額してもらう解決方法です。

個人再生をすると、借金が債務額に応じて5分の1~10分の1程度に減額になることがあります。

個人再生の主なメリット
  • 借金を5分の1~10分の1程度に減額できる可能性がある
  • 原則3年、最長5年での分割返済が可能となる
  • 住宅ローンが残っている住宅は「住宅ローン特則(住宅資金貸付債権に関する特則)」を利用することで手放すことなく住み続けられる
  • 手続を開始すると、債権者(貸した側)は給料・財産を差押えるなどの強制執行ができなくなる

個人再生の主なデメリット

  • 5~10年程度はクレジットカードの新規発行や銀行・消費者金融から新規融資を受けられなくなる
  • 一般の人にとっては書類の準備・提出など手続が難しく、数ヶ月から半年以上、時間を要することもある
  • 返済を継続できるだけの定期的な収入がないと手続ができない
  • 住所と氏名が国の発行する機関誌である「官報」に掲載される

個人再生の詳細はこちら

借金はほぼ全額減額できる「自己破産」

自己破産は、裁判所を通じて債務者のすべての債務の支払義務を免除(免責)してもらう解決方法です。

裁判所が免責の許可を決定すると、残っている借金はほぼ全額減額できます

自己破産の主なメリット
  • すべての債務をほぼゼロにできる
  • 免責後に得た収入や財産は原則として自己破産を申し出た本人が自由に使える
  • 手続を開始すると、債権者は給料・財産を差押さえるなどの強制執行ができなくなる

自己破産の主なデメリット

  • 5~10年程度はクレジットカードの新規発行や銀行・消費者金融から新規融資を受けられなくなる
  • 保有している資産を清算する必要があり、住宅や自動車などは処分されて債権者への返済に充てられる
  • 住所と氏名が国の発行する機関誌である「官報」に掲載される
  • 免責決定を受けるまで警備員や士業など一部就けない職業・資格がある

自己破産の詳細はこちら

任意整理でしっかり借金を減額するには、弁護士・司法書士に相談を

任意整理で自分の借金を減額するためには、信頼の置ける弁護士・司法書士に相談し依頼することから始めるとよいでしょう。

弁護士・司法書士に相談・依頼するメリットを紹介します。

利息計算・引き直し計算をしてくれる

弁護士・司法書士は、調査した取引履歴や債務額をもとに「利息制限法」という法律に基づいた利率で実際の債務額を再計算する「引き直し計算」をします。

引き直し計算をしていくら返済すればいいのか、過払い金が発生していないか、過払い金が発生しているのであればいくら返還されるのを確認してくれます。

借金減額のための交渉をしてくれる

弁護士・司法書士は、引き直し計算による実際の債務額をもとに債権者(貸した側)と借金減額のための和解交渉をします。

交渉のノウハウやテクニックを豊富に持っている弁護士・司法書士であれば、債権者から借金減額のための有利な条件を引き出せる可能性があります。

自分に適した債務整理の方法を教えてくれる

任意整理をはじめ債務整理全般に精通している弁護士・司法書士に相談・依頼すれば、債務者の状況に合った最適な債務整理の方法を教えてくれます

依頼者の状況に応じて、任意整理か個人再生、自己破産のいずれの選択をすれば良いのか、借金はいくら減額ができるのかを弁護士・司法書士は提案してくれます。

【まとめ】任意整理でいくら減額できるは、弁護士・司法書士に相談を

任意整理をすれば「将来利息」「経過利息」「遅延損害金」をカットでき、借金の総額を減額できる可能性があります。

任意整理をすることで「過払い金」の有無もわかり、過払い金が発生している場合は返済に充てることも可能です。

実際にいくら減額できるのかは、弁護士・司法書士に相談して計算してもらいましょう

任意整理で返済できない場合は「個人再生」や「自己破産」といった解決方法もあります。

借金の返済で困ったら、まずは弁護士・司法書士へ相談してみてはいかがでしょうか

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