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任意整理してもローンは組める?家や車への影響や注意点

澁谷 望
監修者:弁護士法人・響 弁護士
澁谷 望
  • 所属弁護士会:第二東京弁護士会 第54634号
  • 出身地:熊本県
  • 出身大学・大学院:関西大学法学部 同志社大学法科大学院
  • 保有資格:弁護士・行政書士
  • コメント:理想の弁護士像は、「弱い人、困った人の味方」と思ってもらえるような弁護士です。 そのためには、ご依頼者様と同じ目線に立たなければならないと思います。そのために日々謙虚に、精進していきたいと考えています。
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任意整理した後も新しくローンは組めるの?
いま払っているローンは任意整理するとどうなる?

将来のためにローン契約を考えていたり、すでに家や車のローンを組んでいたりすると、任意整理によるローンへの影響が気になるのではないでしょうか?

任意整理を行うことで一定期間、新規のローンを組めなくなりますし、契約中のローンにも影響が及ぶ可能性もあります

しかし任意整理をした後でもローンへの影響を最小限に抑える方法がありますので、この記事内で詳しく解説していきます。

ローン返済中の家や車が心配な方も、ぜひ記事の内容を参考にしてください。

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任意整理による新しいローン契約への影響

任意整理すると将来のローン契約にどのような影響があるのでしょうか。
ここで詳しく解説していきます。

約5年間はローンを組めなくなる

任意整理すると信用情報機関に事故情報が登録され、この状態をブラックリスト状態と表現されることもあります。

信用情報機関とは、個人の返済状況や支払い残高などの情報を管理している機関で、次の3つがあります。

  • 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
  • 株式会社日本信用情報機構(JICC)
  • 全国銀行個人信用情報センター(KSC)

銀行のような金融業者は、住宅ローンや自動車ローンを組む際の審査時に信用情報機関を参照します。
信用情報機関に事故情報が登録されていると、支払い能力に問題があると判断されるため、事故情報が消えるまでの約5年間はローンを組むことが難しくなります

賃貸契約に影響することもある

通常は任意整理をしても不動産会社に事故情報が知られることはありませんが、賃貸物件に信販系の保証会社が付いている場合は注意が必要です。
信販系の保証会社は信用情報機関を参照できるため、事故情報が登録されている間は賃貸契約ができない可能性があります。

5年以上経っても利用できないローンもある

信用情報機関の事故情報とは別に、金融機関はグループ会社の中で独自のブラックリストを共有しています。
独自のブラックリストを社内ブラックといいますが、信用情報期間の情報は消えても、社内ブラックの情報は消えないので、審査の際に確認されます。
そのため任意整理を行った金融機関やグループ会社の利用が難しくなるのです。

たとえば消費者金融のアコムを相手に任意整理すると、グループ会社の三菱UFJ信託銀行や、クレジットカードのジャックスとも取引できない可能性が高くなります。

任意整理後に早くローンを組むための注意点

任意整理後に事故情報の登録は避けられませんが、事故情報の影響を最小限に抑えることはできます。
ここでは、任意整理を行っても事故情報の影響をできるだけ抑え、ローン契約を行うための注意点を解説します。

事故情報が削除されてからローンを契約する

信用情報機関の事故情報は永遠に残るわけではありません。
任意整理による事故情報は約5年で消えますので、その後のローン審査に事故情報は影響しません。

事故情報が削除されてからローンを契約することで、任意整理の影響を抑えることができます。

あらかじめ情報開示請求で状況を確認する

任意整理による事故情報は、5年経てば必ず消えるとは限りません。
確実に登録が削除された後にローン申請を行いたい場合は、事前に登録状況を確認することをおすすめします。

自身の事故情報が消えているかどうかは、各信用情報機関に情報開示請求を行えば分かります
情報開示請求の方法は信用情報機関によっても違いますが、インターネット、郵送、窓口から申し込むことができます。
情報開示の手数料は500円から1,000円です。

任意整理した金融会社や関連会社は利用しない

任意整理した金融機関や関連会社は社内ブラックによって利用できない可能性があるため、信用情報機関の事故情報が消えた後も申し込まない方が賢明です。

なお、家族に内緒で任意整理を行ったとき、うっかり社内ブラックの金融機関にローンを申し込んでしまい、断られたことで家族に疑念を抱かれて任意整理がバレてしまうという懸念もあります。

こうしたリスクも想定されますので、任意整理した会社はもちろんですが、グループ会社ではない会社かどうかも確認してから申し込むようにしましょう。

和解後の返済を滞納しない

任意整理で利息をカットする和解契約を結ぶと、残った元本を返済していくことになります。
和解契約した返済を滞納すると一括請求される可能性が高く、通常は2ヵ月間(2回)の滞納で一括請求となるので注意が必要です。

一括請求されると完済するまで遅延損害金が発生します。
また、その後返済の意思を見せても、和解内容どおりの返済ができなくなる恐れもあります
その場合は同じ金融業者と再度の任意整理(再和解)という方法もありますが、再和解は最初の和解よりも条件が厳しくなる可能性があるので、極力避けたいところです。

ローン契約で審査される条件を意識する

事故情報が削除されれば、事故情報が原因でローン契約に通らない、という事態は避けられます。
しかし事故情報の削除によって、必ずローン契約に通るということではありません。

通常のローンの審査では、主に次のような項目がチェックされますのでおさえておくといいでしょう。

  • 頭金の額
  • 借入時の年齢
  • 完済時の年齢
  • 健康状態
  • 家や土地などの担保の評価
  • 年収
  • 勤続年数
  • 連帯保証人
    など
  • このようにローンの審査に通るには、支払い能力、回収の見込み、信用度などがポイントになります。
    ローン審査の際にスムーズにクリアできるように、事故情報が削除されるまでに上記のようなチェック項目を意識して、財政状況を整えましょう。

    返済中のローンを任意整理すると家や車を失う

    返済中のローンがある状況での任意整理にはくれぐれも注意をしてください。

    主なローンには住宅ローンと自動車ローンがありますが、どちらも任意整理をすることで利息の支払いから解放される効果が期待できる一方で、住宅および車を手放さなければならないリスクが高くなるのです。

    たとえば通常、住宅ローンには、金融機関に抵当権があります。
    抵当権とは、ローン返済者が返済できない場合の担保として住宅や土地に設定する権利をいいます。

    住宅ローン先の金融機関を相手に任意整理を行うと、金融機関の抵当権によって住宅や土地が競売にかけられ、住宅ローンの返済に充てるために売却される可能性が出てきます。

    売却した金額が住宅ローンの残額を上回れば完済となり、あまった分は債務者に返金されます
    逆に売却した金額が住宅ローンの残額を下回れば、その差額分の住宅ローンを任意整理することになるのです

    自動車ローンの場合は、ローンの返済が終わるまで所有権がローン会社に残っているケースが多いため、任意整理によって自動車を引き上げられることになります。
    住宅ローン同様、引き上げられた自動車の価値が自動車ローンの残額を下回れば、その差額分を任意整理することになります

    ローン返済中の財産を任意整理で失わない方法

    ローン返済中の家や車を任意整理すると手放さなければならない可能性が高いのですが、借金問題を解決しながら、大事な財産を失わなくても済む方法があります。

    返済中のローンは任意整理しない

    任意整理は個人再生や自己破産と違って、整理先を選ぶことができる債務整理です。
    返済中のローンは任意整理をせずに対象から外した上で、他の借金の任意整理を検討するといいでしょう。

    たとえば消費者金融とクレジットカードは任意整理して、住宅ローンと自動車ローンは任意整理しない、という方法になります。

    任意整理によって消費者金融とクレジットカードについては返済負担を減らすことができます。
    一方、住宅ローンと自動車ローンの返済負担は変わりませんが、消費者金融とクレジットカードの返済負担が減る分、ローンの返済を継続しやすくなるでしょう

    こうすれば生活に必要な住宅や車を失うことはありません。

    借金が大きいときは個人再生を検討する

    借金が大きいときは任意整理ではなく、個人再生を検討する方法があります。
    任意整理は利息のカットが期待できますが、元本は減額できません。
    個人再生は利息カットだけでなく、元本を5分の1(最大10分の1)程度に減額できる手続きです。

    個人再生には、住宅資金特別条項という制度があります。
    住宅資金特別条項とは、住宅ローンの返済は継続しつつ、住宅ローン以外の借金を減額できるという制度です。
    住宅ローンとしての借入れであること、床面積の2分の1以上が居住用であること、などの条件を満たせば利用できます。

    自動車ローンが残っている車に関しても、条件が限られますが、車を処分されずに済む可能性があります。

    ローンへの影響を抑えるには早く任意整理した方がいい

    任意整理をして事故情報が登録されたり、ローンを組めなくなったりするのであれば、今のまま借金を任意整理しないでいた方がいいのかも…と思われる方もいるかもしれません。
    しかし借金問題の解決が長引けば、利息が増えるので返済総額も膨らんでいきます
    返済がつらくなって滞納すれば遅延損害金が発生しますし、遅延損害金は一般的に利息よりも高額です。

    借金の滞納が続けば事故情報が登録されます。
    任意整理した場合にも事故情報は登録されますが、任意整理をすれば借金を軽減できます
    滞納は、借金問題が悪化していくところに、事故情報も登録されてしまうという状況です。
    早く任意整理を行えば、何もせず支払いを滞納し続けるよりも、事故情報の回復が早く見込めますので、ローンの申請もしやすくなるでしょう。

    将来のローンや現在返済中のローンでお悩みのときは、自分ひとりで解決するのは難しいこともありますので専門家に相談するといいでしょう。
    大事な財産やローンについて不安なことなども合わせて、まずは無料相談を行ってみてはいかがでしょうか?

    まとめ

    任意整理すると、その後は約5年間はローンを組めないだけでなく、状況によっては大事な家や車を失ってしまうなど、その後の生活にも支障が想定されます。

    ですが方法を工夫すれば、任意整理をした後でもローンを組むことは可能ですし、家や車を処分されずに済む方法もあります

    借金問題を放置すると、返済がさらにつらくなるだけでなく滞納のリスクも伴います。
    問題が長引けば、ローン返済中の家や車のような財産や将来のローン契約にも大きな影響が出かねません

    ダメージを極力抑えるためにも、早期に専門家に相談して解決を図ってみてはいかがでしょうか。

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