債務整理の受任通知でできること|受任通知のリスクや対処法も解説

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債務整理の受任通知って、どんなものなの?
受任通知がきっかけで、自分には何が起こるんだろうか?

債務整理の受任通知が業者に到達すると、取り立てができなくなります。
ですから、受任通知は基本的にメリットのあるものと考えて良いです

その一方で、受任通知があると信用情報機関に事故情報の登録が行われてクレジットカード取引ができなくなるなど、生活の不便が生じるきっかけにもなるので、注意が必要なこともあります。

この記事では、受任通知で起こり得る影響や、生活上の不便への対処法などについて詳しくお伝えします。

 

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目次

債務整理と受任通知の関係

債務整理の受任通知には、取り立てや、督促をストップする効果があります。

債務整理についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

取り立てを止められる受任通知とは?

受任通知は、債務整理をしたい人が依頼した弁護士や司法書士などの専門家が作成し、貸金業者に送付します。

通常、受任の翌日までには専門家が業者に送付するので、受任から2~3日後には業者の手元に届きます。
業者の手元に受任通知が届くと、業者は取り立てをストップしなければなりません

受任通知は業者にしか届きませんので、受任通知から家族や職場にバレることはありません。

受任通知は、特定の手続きに限定せず、債務整理に関する契約さえ委任すれば送付されることになります

受任通知についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

他にもある受任通知の効果

受任通知が送られると、返済も一時的にストップできることになります。

返済の時期の再開は、手続きの種類によって決まります。

さらに受任通知後は、取り立てや、業者が債務者の生活を脅かすような行為は法律(貸金業法・サービサー法)により禁止されています。

受任通知後に法律違反をした業者への罰則
  • 2年以下の懲役・300万円以下の罰金あるいはその両方
  • 行政処分で貸金業やサービサーの営業ができなくなる

債務整理は生活の再建のための制度です。
この制度の主旨に反してきつい取り立てを行うことは、制度が保証している債務者の生活再建を妨げることになります。

受任通知は、まさにこれから生活再建に取り組もうとする債務者を、法的に守る手段の1つとも言えるでしょう。

受任通知の記載事項例

受任通知の記載事項は次の通りです。

送付日
専門家の氏名
事務所の所在地

負債の整理を依頼された事実
債務者の氏名

  • 取り立てをしないことを要請
  • 取引の履歴の開示請求
  • 連絡は専門家の事務所にしてほしいという要請
  • 専門家事務所に連絡する手段
  • 時効中断になる債務承認はしていないという注意書き

 

債務者の住所
生年月日

専門家は、債務整理を受任したことで、業者に取引履歴の開示請求ができるようになります。

専門家が債務整理を進めるには、取引の時期や債務額などの細かい情報を正確に把握する必要があります

受任通知を送ることにより、業者に取引の履歴を開示請求できるようにもなるので、受任通知と合わせて情報の開示請求をすることは珍しくありません。

受任通知は、専門家が債務整理を的確に進めるためにとても重要な意味を持つのです。

ヤミ金業者への受任通知は記載内容が違うことも

先ほどの受任通知の記載事項は、正規の登録を受けている貸金業者に対して送る文面です。

いわゆるヤミ金業者は、そもそも違法業者なので法規制は守らない恐れがあります。
暴利でお金を貸して適切でない取り立てを行うケースもあるので、債務者・債務者の家族の安全を守るために、債務者の住所は書くことができません

債務整理は、借金問題からの立ち直りを法律的に支援する制度です。
ヤミ金業者に関わると、法律が認める債務整理は困難になることがあります

受任通知の効果を最大限に活かすためにも、違法業者には関わらないように注意して早めに債務整理を行うようにしましょう。

受任通知を送ることで受ける影響と対処法

受任通知を送るということは、貸金業者に、
「自分は返済ができない」
「債務整理をしている」
という事実を伝えることにもなり、そうなると生活には影響が出ます。

どんな影響が生じるのでしょうか。

信用情報に事故情報として登録される

貸金業者やカード会社が受任通知を受け取ると、信用情報機関に、債務整理に関する情報を登録します。

債務整理は事故情報として記録されるので、新たな借り入れやクレジットカードの取引はできなくなります。

カードが使えなくなる対処法としては、カードの代用として、デビッドカードやプリペイドのクレジットカードで決済の手段を確保する道があります。

債務整理のブラックリストについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

ライフラインの口座も凍結される

受任通知により、生活に利用している金融機関の口座が凍結される可能性があります。

口座が凍結されるのは、債権者である金融機関が、預金と借金を相殺して、返済に充てるからです。
債権者の金融機関にライフラインの口座(公共料金の引き落とし等)がある場合は、日々の生活が不便になる可能性があります。

口座からは残高を引き出しておく、公共料金の支払いには納付書を使うなどして対処するようにしましょう。
そういった意味では支払方法を変更しておく方がベストです。

受任通知と口座凍結の関係は、債務整理の種類や整理先などの条件によって異なります。

自己破産や個人再生の場合は、全ての債務について債務整理の対象とするので口座が凍結される可能性が高くなります。
任意整理の場合は、どの業者を整理対象にするかで結果が異なります。

債務整理の口座凍結についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

保証人に連絡される

受任通知によって、債権者となる業者には、借金をした債務者本人には返済の見込みがないことが伝わったことになります。

そうなると業者は、保証人が付いている債務に関してはすべての保証人に一括請求を行います。
保証人が返せない場合は、保証人も債務整理の必要が生じます

また、受任通知を業者が受け取ることで、業者から保証人に取り立てが行く可能性もあります。

何の連絡もなく突然取り立てが行くことは、保証人にとっても辛いことです。
債務整理をする人は、専門家が受任通知を送る前に、債務整理することを保証人に知らせておくのがマナーと言えるでしょう。

保証人についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

受任通知の作成以外に専門家を頼るメリット

受任通知以外にも、専門家に依頼すると得られるメリットがあります。
依頼にあたっての注意点とともにおさえておきましょう。

受任通知の作成だけでは専門家に依頼できない

受任通知には業者の取り立てを止める効果がありますが、生活を再建するために債務の整理をすることが前提で送られるものです。
ですから、取り立てを止めるためだけに受任通知を送ることはできません。

債務整理は、生活の再建をしようとする債務者を応援し、取り立てから合法的に守ろうという制度です。
借金の整理や生活再建を考えていない人だとすると、法律上、応援する意味があるとまでは言えなくなってしまいます。

専門家にとっても、受任の実態のない受任通知は、弁護士法や司法書士法の違反になることがあり問題です。

専門家の知恵を借りれば受任通知以外にもメリットが期待できますので、債務整理を前提に相談するといいでしょう。

では、受任通知で取り立てを止める他に、どんなメリットが期待できるのでしょうか。

受任通知の送付以外に専門家に依頼するメリット

専門家に依頼して行う債務整理には、受任通知の送付以外にも次のようなメリットがあります。

自分の状況にあった手続きを探しやすくなる

専門家は、借金額や財産、収入など、債務者の様々なケースや選択肢を把握しています。

生活再建のために一部の借金を整理すればいいのか、守るべき財産はあるのかなど、自分の状況にあった手続きを進められるようにアドバイスをしてもらえます。

複雑な書類の準備や交渉を代行してくれる

委任契約が成立すれば、債務者は専門家にサポートをお願いできます。
このサポートには、裁判所に提出する書類の作成や提出、業者との交渉の代行などが含まれます。

法律の素人がこれらの手続きを行うことは時間や手間がかかり、簡単なことではありません。
法律の専門家が代行してくれることで、手続きはより効率的に進めることができます。

周囲に債務整理をしていることを知られにくい

専門家には守秘義務があるので、専門家から手続きに関する話が漏れることはありません。

また、業者とやりとりする窓口は専門家の事務所になります。
家族に知られないように郵便や電話の方法にも配慮してくれるので、周囲に知られるリスクは最小限にとどめられます。

手続きの種類によって周囲に知られるリスクは異なりますが、家族や会社に極力バレないように債務整理をしたいときは、整理先を自分の意思で選択できる任意整理にすると良いでしょう。

早期解決で生活再建を図れる

借金問題を悪化させないようにするには、早期の解決が何よりも重要です。
時間が経ってしまうと、総返済額が増えるだけでなく、差し押さえのリスクも大きくなってしまいます

債務整理を専門家が代行すると、必要書類の用意や交渉など効率的に進められます。
専門家が就いたことで債権者や裁判官からの信用を得やすくもなるので、手続きが円滑に運びやすいという点もポイントです。

結果として借金を早期に解決できるので、生活再建までの時間も短くなります。

まとめ

専門家が受任通知を業者に送ると、取り立てをストップできます。

一方で、受任通知の送付により次のようなリスクがあります。

  • 信用情報機関に事故情報が登録される
  • 口座が凍結される可能性がある
  • 保証人に一括請求が行われる

専門家に依頼するメリットは、受任通知の送付だけではありません。 借金問題の早期解決を図り、生活を再スタートするためのアドバイスをしてくれるのも専門家です

借金は、放っておいても状況が良くなることはありません。
まずは早めに相談をして、債務整理を検討してみてはいかがでしょうか。

弁護士法人・響に相談するメリット
  • 月々の返済額を5万→2万へ減額できた事例あり
  • 今お金がなくても依頼可能!
  • 相談は何度でも無料
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[実績]
43万件の問合せ・相談実績あり
[弁護士数]
43人(2023年2月時点)
[設立]
2014年(平成26年)4月1日
[拠点]
計7拠点(東京、大阪、香川、福岡、沖縄)
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