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『 弁護士法人・響 Presents
島田秀平と古藤由佳のこんな法律知っ手相

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2023.1.12放送

第206回

国内に持ち込んだら没収!罰金、逮捕も!?要注意な海外旅行のお土産!

国内持ち込みNGのお土産品を渡そうとする島田秀平さんとNGを出す古藤由佳弁護士

1月9日は成人の日でしたね!昨年から成人の年齢が18歳に引き下げられましたが、さいたま市では「成人式」から「二十歳の集い」へと名称が変更され、これまで通り20歳で、成人を祝う式典が執り行われたそうです!全国的にも、名称を「二十歳の集い」に変更した地域が多いようですね。「成人式」という名前が無くなってしまうのは少し寂しい気もしますが、おめでたいことには変わりありません!
18歳で成人になった皆さま、そして20歳で成人式を迎えた皆さま、本当におめでとうございます!

さて、最近では入国に関する水際対策が大幅に緩和され、海外旅行がようやく解禁になりましたね。「3回以上ワクチン接種が完了していること」、もしくは「出国前の陰性証明」が必要になりますが、それをクリアすれば自由に海外に行けるようになりました。もう行く予定を立てた!という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
楽しい海外旅行ですが、“海外旅行から帰ってくる際、絶対に気をつけないといけないこと”は「お土産」…と古藤先生からのお話が。
海外には日本で売っていないものや、日本で買うより安く購入できるものも多いですよね。古藤先生によると、そんなお土産の中には、国内に持ち込めず没収されるもの、あるいは最悪の場合、罰金や逮捕されてしまうものがあるそうです。
大麻のような、国内で使用が禁止されている薬物類はもちろんですが、それだけでなく、海外では普通に売っている果物や商品でもNGの場合があるとのこと。
そこで、第206回の放送では、「海外から国内へ持ち込んではいけないお土産」について、古藤先生に詳しく解説していただきました。

 

要注意!偽物の持ち込みで逮捕も!?

持ち込みNGのお土産としてまず注意したいのが、「偽物のブランド品」や、「映画・ドラマ作品、音楽のコピー品」だそうです。
これらは特に、アジア地域では当たり前のように売られていることがあるそうで、「安いからといって安易に購入してはいけません」と古藤先生は仰っていました。あからさまに怪しい露天商などに限らず、国によっては大きなショッピングセンターのお店でも堂々と偽物を売っていたりするそうです。お店の外見で判断せず、必ず正規のお店で購入するようにしましょう、とのことでした。
本物だと信じて購入しても、入国の際に偽物だとわかれば没収されてしまそうなので、注意しましょう。
さらに、偽物と知りながら販売目的で持ち込もうとすると、10年以下の懲役、又は1,000万円以下の罰金、もしくはその両方の刑罰が科される可能性があるそうです。

 

日本でも売っているのに?ワシントン条約で輸出入が禁止されているもの!

続いて注意したいものは、ワシントン条約で輸入・輸出が禁止されているものだそうです。
例えば、「トラやジャガーなどの毛皮」、「ワニやヘビなどの皮革製品」、「カメやワシ、トラなどのはく製」、「象牙やべっこう製品」です。もちろん、これらは生きている状態でも同じく輸出入が禁止されています。日本でも普通に売っているものもあるように思えますが、古藤先生によると、ワシントン条約は「絶滅しそうな動物や植物、またその加工品は持ち込みできない」というものだそうです。そのため、養殖されたヘビやワニの種類などで、輸出許可証があれば大丈夫とのこと。許可証を発行している販売店もあるそうなので、購入する場合はそういったお店を選ぶようにしましょう。

 

お菓子感覚で買ってしまいそうな、肉、乳製品もNG!?

次に注意すべきものは「肉製品全般」だそうです。
主に「牛・豚・羊・鹿・馬・犬・ウサギ」などで、冷蔵や冷凍された生肉はもちろん、ビーフジャーキーやベーコンなどの加熱調理済みのものも含め、どんな形態の物でも国内への持ち込みは禁止されているそうです。
そして「卵(殻を含む)」も持ち込みが禁止されているとのこと。「骨、脂肪、皮、生乳、精液、乳製品」などの加工品も含むそうなので、注意が必要です。
肉製品、乳製品などについては、国によっては一部認められている商品もあるそうですが、その場合も、日本に到着した際に、未開封の状態で動物検疫所での検査を受ける必要があるとのことです。もし違反した場合には、個人の場合、300万円以下の罰金又は3年以下の懲役、法人の場合は5,000万円以下の罰金又は3年以下の懲役が科せられるそうです。
ビーフジャーキーやチーズはお菓子感覚で買ってしまいそうなので、注意が必要ですね。

 

植物や魚介類も?加工状態や目的によって制限されるものも!

次に注意すべきものは、「果物・野菜・植物の種」、「土」だそうです。
古藤先生によると、これらは「植物防疫法」という法律によって、輸入が制限されているそうです。規制する目的は、寄生虫や病原菌を日本国内に入れないようにすることで、家具や製茶など高度に加工されたものや、小売り用に密封されているものは大丈夫とのこと。違反した場合はこちらも罰則があるそうです。温暖化による気候変動や、国境を越えた人や物の移動が増加していることに鑑み、令和5年以降、法律に違反した輸入への罰則が厳しくなるそうなので、今後はより注意が必要とのことでした。
また、「魚介類」についても規制があるそうです。
お土産としてすぐに食べてしまうものは持ち込めるそうですが、養殖用や観賞用として持ち込まれるものの一部は規制対象となるそうです。

  

その他、アダルト雑誌などの「アダルト商品」も全て見つかれば没収となります。
「麻薬」や「向精神薬」、「覚せい剤」、「大麻」なども当然持ち込めませんので注意しましょう。

海外に行くと珍しいものばかりなので、つい「買って帰りたい!」と思ってしまいそうですが、国内に持ち込みOKなものなのか、しっかりチェックしたいですね。
今回、古藤先生に紹介いただいたものは主なもので、実際にはさらに細かく分類されています。より詳しい情報は税関のホームページに掲載されていますので、ぜひチェックしてみてください。
ルールを守って楽しい海外旅行にしたいですね!


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