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『 弁護士法人・響 Presents
島田秀平と古藤由佳のこんな法律知っ手相

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手相芸人の島田秀平氏が
様々なトラブルや
法律について、わかりやすく解説する番組!

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2022.12.22放送

第203回

意外と知らない!?罰金も!電車に持ち込みNGなものとは?

サンタ帽をかぶった島田秀平さんと古藤由佳弁護士

さて、12月も後半、もうすぐクリスマス!ということで、オープニングトークでは「クリスマスプレゼントに欲しいもの」を伺いました!古藤先生は「引っ越しを考えているので先立つものを」と仰っていましたが……それって敷金礼金ですか!?(笑)サンタさんも大変です!そんな冗談を交えつつ、島田さんは2人のお子さんに良いプレゼントが届いたらいいなと素敵なお話をされていました!皆様もぜひ、素敵なクリスマスと年末をお過ごしくださいね!

琴の持ち込みはNG?電車に持ち込んではいけないもの

さて、今年10月、東京都調布市にある京王電鉄の仙川駅で、利用者が持ち込んだ琴がエスカレーターと天井の間に挟まり、ステップが破損するという事故がありました。この事故により、翌日までエスカレーターが使用できなくなるなどの影響が出たということですが、今回の事故では、そもそも、その琴を電車内に持ち込むこと自体がNGだったようです。
古藤先生によると、NGだったのは“琴”そのものではなく、その“サイズ”とのこと。京王電鉄の旅客営業規則では、持ち込み荷物について、「長さ2mを超える物品は車内に持ち込むことができない」と定められており、事故の原因となった琴は、長さが2mを超えていた可能性が高いそうです。

電車の中に持ち込めるサイズにも決まりがあること、皆さまはご存知でしたか?電車に持ち込めるもの・持ち込めないものを意識したり、知っているという方は意外に少ないのではないでしょうか。
そこで、第203回の放送では、「電車の中に持ち込んではいけないもの」について、古藤先生に詳しく解説していただきました。

電車の中に持ち込みNGのものとは?

今回の放送では、利用者が多いJRの規定をメインに紹介していただきました。
JRのホームページには、電車内への持ち込みルールが明記されているので、みなさんもぜひ確認してみてくださいね!

古藤先生によると、JRでは、「危険品、刃物、暖炉・コンロ、動物(犬や猫、鳥などの小動物や、ケースに入れた虫、魚介類を除く動物)、死体、不潔なもの、臭気を発するもの、他のお客さまに危害を及ぼすおそれのあるもの、車内を破損するおそれのあるもの」などは、電車内への持ち込みができないとされているそうです。

刃物」については、他の乗客に危害を及ぼすおそれがないように梱包された刃物は除くとのことです。

危険品」とは、可燃性の液体高圧ガス可燃性固体火薬類揮散性毒物農薬などのことで、ガソリン、灯油、軽油などの可燃性液体そのものは、量にかかわらず、電車内への持ち込みはできないそうです。
ただし、可燃性液体、高圧ガス、可燃性固体を含む製品であっても、小売店などで一般的に購入いただけるもの、例えば、酒類・化粧品類・医薬品・ヘアスプレーなどは、2ℓ以内、または容器を含む重さが2㎏以内であれば持ち込むことが可能だそうです。日常生活で使う程度の量であれば、持ち込めるんですね。

電車に持ち込む荷物のサイズにも注意!

また、荷物のサイズにも制限があり、タテ・ヨコ・高さの合計が250㎝以内(長さは2mまで)で、重さが30㎏以内のものを2個までとなっています。大きさによっては持ち込む際に予約が必要なものや、持ち込めるけれど「有料」になる荷物もあるそうです。
有料で持ち込めるものは、例えば、犬や猫、鳩またはこれらに類する小動物だそうです。タテ・ヨコ・高さの合計が120cm以内のケースに入れていて、かつ、ケースと動物を合わせた重さが10㎏以内であれば、有料で一緒に乗る事ができるとのこと。ただし、小動物でも蛇や猛獣は持ち込むことはできないそうです。

手回り品切符で電車に持ち込みができる

有料となる手回り品の料金は、JRの場合1個につき290円となっていて、駅の改札口などで、駅員さんから「普通手回り品きっぷ」を購入する必要があります。鉄道会社によっては、降車駅で料金を支払うなど、対応が違う場合もあるそうなので、持ち込む際は、ご利用の鉄道会社で確認してくださいね。

使用する路線のルールを確認して!

そして気を付けたいのが、持ち込みできない荷物は“鉄道会社によって違いがある”ということだそうです。例えば、東京メトロの規定では、「弾薬・ダイナマイト等の火薬類、高圧ガス、大量のマッチ、大量の花火、梱包が不十分な工具類、そして梱包が不十分な高温液体として、フタをしていない熱々のコーヒーなど」が持ち込み禁止になっているそう。確かに熱々のコーヒーを電車で持っていたら危ないですが、思いがけないものが禁止になっていることもありますから、ご利用の鉄道会社の規定をしっかり確認してくださいね!

違反した場合の罰則は?持込禁制品が発覚すると…

電車内への持ち込み規定に違反した場合、罰則もあるそうです。
JRでは、持込禁制品が発覚すると、電車から下車させられ、「重量に応じた小荷物運賃と、さらにその運賃の10倍の金額」を追加で払う必要があるそうです。危険物の場合は、さらに「1kgあたりの増運賃」を支払わなくてはならないとのこと。
実際、過去に東海道新幹線を利用した男性が、重さ140ℊ、133㎖入りのオイル缶を持ち込んだところ、乗車券などとは別に「基本運賃」名目の5360円、さらに「危険物持ち込みによる増運賃」として5万円以上が上乗せされ、合計5万9260円が請求されたということがあったそうです。

知らずに持ち込んで高額な罰金を請求される、ということになると本当に大変ですから、十分に気を付けていただけたらと思います。
電車を使ってキャンプやバーベキュー等に行くという方や、年末年始に向けて長期で帰省をする方も、何かと荷物が多くなりがちですよね。電車に乗ってトラブルになる前に、ぜひ一度、荷物の中に持ち込みNGの物が入っていないか確認しましょう!


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