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『 弁護士法人・響 Presents
島田秀平と古藤由佳のこんな法律知っ手相

弁護士法人・響の古藤由佳弁護士と
手相芸人の島田秀平氏が
様々なトラブルや
法律について、わかりやすく解説する番組!

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2021.12.16放送

第150回

その不用品回収業者は大丈夫?不法投棄に加担させられてしまうかも!

島田秀平さんの本「風の時代 開運の上昇気流に乗る方法」を紹介する島田秀平さんと古藤由佳弁護士

今回も、弁護士法人・響の弁護士、古藤 由佳(ことう ゆか)先生にお越しいただきました!
放送日の12月16日は紙の記念日。1875年に王子製紙株式会社の前身にあたる抄紙(しょうし)会社の工場が営業を開始したことにちなんで制定されたそうです。とはいえ、ペーパーレス化が進む昨今、なんと六法全書も電子書籍化されており、弁護士業界でも紙を減らして手続きのオンライン化を進める流れになっているそうですよ。でも、古藤先生と島田さんはやっぱり紙派ですねと仰っていました。島田さんの新刊『「風の時代」開運の上昇気流に乗る方法』(青春出版社)もぜひお手に取ってくださいね!!

さて、大掃除の季節になりました。大掃除を機に、使わなくなった家具や家電をまとめて処分したいと思っている人も少なくないと思います。ただ、地域によっては回収に事前予約が必要な地域もありますし、今からの予約だと年明けの回収になることも。そこで、民間の廃品回収サービスを利用しようと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。ポストに不用品回収業者のチラシが入っていることもありますよね。ところが、実は今そこに思わぬ落とし穴があると問題になっているそうです。
そこで今回は、「その不用品回収業者は大丈夫?不法投棄に加担させられてしまうかも!」というテーマで、古藤先生に詳しく解説して頂きました。

古藤先生によると、無料回収業者や、あまりにも安い回収業者の中には違法なところもあるため、注意が必要とのこと。実際に、違法操業を行う不用品回収業者は近年、特に増加していて、報告されるトラブルの件数は、この15年間で5倍以上に増えているというデータもあるそうです。
よくあるトラブルとしては、「無料回収というので依頼したのに、色々理由を付けて高額料金を請求された」「回収は無料だけど、積み上げ費・運搬料として高額料金を請求された」「見積書を事前にもらっていたのに、当日になって手数料など不明確な料金を新たに請求された」といったものがあるようです。

さらに、そういった違法業者を利用した場合、依頼者も罪に問われる可能性があるそうです。違法業者の中には、回収した不用品を不法投棄するケースがあり、業者への依頼や業者による不法投棄が証明できなければ、依頼者の不法投棄が疑われ、場合によっては罪に問われてしまいますとのこと。不法投棄の罰則は、1,000万円以下の罰金、または5年以下の懲役となります。かなり重い罪になりますので十分に注意したいですね。

とはいえ、もちろんすべての民間業者が違法というわけではありません。見分けるポイントについても伺いました。
古藤先生によると、一つ目のポイントとして、特に「回収無料」というフレーズには要注意とのこと。確かに回収料金は無料ですが、その運搬料や出張料金など、別の名目で高額な請求をしてくるケースが多いそうです。
そもそも、自治体や廃品回収業者に関係なく、不用品を回収してもらいゴミとして処分を依頼するにはお金がかかります。廃棄物の収集や運搬に費用が掛かることを前提として、家電リサイクル法には、小売業者が消費者から該当の家電を引き取る際、一定の料金を請求してよい、ということが明記されています。「無料」と言われるとついつい気になってしまいますが、チラシの内容を鵜呑みにしないことが大切ですね!
また、二つ目のポイントとしては、トラックで巡回している業者にも注意が必要だそうです。街を巡回する業者は、会社の所在地を自治体などに届け出ておらず、正式な不用品回収業の免許を持っていないケースが多いそうです。回収前に安価な価格を伝えて、トラックに積み込んだ後に高額な料金を請求したり、回収した不用品を不法投棄されたというトラブルも多く報告されているそうですから、注意したいですね。
三つ目のポイントとしては、所在地の記載や固定電話番号の記載がない業者も要注意、とのことでした。そういった業者は、実態が分からないようにあえて記載していない可能性があるそうです。

もし、不用品の回収でトラブルになった場合は、消費者生活センターや、警察に相談してくださいね。また、支払ってしまった料金を取り戻したい場合には弁護士に相談してくださいとのこと。支払った領収証や、業者とやり取りした書面やメールの控えがあれば、解決できる可能性もあるそうです。
回収業者とやり取りする際には、明細や領収証などをしっかり残しておいた方がいいですね!
今年も残りあと僅かです。大掃除ですっきりして、気持ち良く新年を迎えましょう!