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『 弁護士法人・響 Presents
島田秀平と古藤由佳のこんな法律知っ手相

弁護士法人・響の古藤由佳弁護士と
手相芸人の島田秀平氏が
様々なトラブルや
法律について、わかりやすく解説する番組!

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2021.7.1放送

第126回

コロナの影響でDV被害が急増!DV離婚に大事なのは“順序”

自己紹介ボードを持った古藤由佳弁護士とピースする島田秀平さん

第126回は、弁護士法人・響の弁護士、古藤 由佳(ことう ゆか)先生にお越しいただきました! 番組初登場の古藤先生は、ご依頼者さんから気持ちが軽くなった、相談してよかった、などと感謝されたときに弁護士になった甲斐があったなと感じるとのことですよ!みなさんも古藤先生にご相談されてみてはいかがですか??

さて、今年5月に内閣府がまとめた「新型コロナが女性に与えた影響」についての報告書により、女性に対するドメスティックバイオレンス(DV)や女性の自殺者が増加している実態が明らかになりました。コロナで外出自粛などが要請され始めた昨年4月から今年2月までに、全国の相談支援センターに寄せられたDVの相談件数は17万5693件で、前年に比べておよそ1.5倍に増加したそうです。「緊急事態宣言中にパートナーが家にいて、暴力が激しくなった」などの相談が寄せられているとのことです。

そこで第126回はDVによる離婚問題に関して古藤先生に詳しく解説していただきました。

DVが原因で離婚を考えている場合はできるだけ早く弁護士や警察、相談支援センターなどの第三者に相談をしてください。DV被害者が直接離婚を切り出すと、DV加害者は逆上して暴力をふるうというケースがよく見られるとのことですので、自分一人で対応しようとはせず、まずは相談することが重要です。最近では相談を無料とする弁護士も増えていますので、安全な別居の方法、有利な条件で離婚するための証拠の残し方など、専門家の具体的なアドバイスを得ることが大切です。

DVでの離婚は、夫婦間の話し合いですんなりと成立するケースはかなり稀です。調停や裁判へもつれ込むことも多く、その際は特に、DVの被害を受けていたという客観的な証拠が重要になってくるとのことです。第三者への相談のほかに、DVによるけがについての写真や診断書、DVの様子を記録した日記、DVをはたらかれた際の録音などが有効となってきます。またDV以外にも暴言やモラハラについてもしっかりと証拠を取っておくのがおすすめとのことです。

そして証拠がそろったら次は別居の準備になります。
弁護士などからアドバイスをもらい、安全な別居へと準備をすすめます。
その際、DV加害者が近づいてくることを阻止するために、「保護命令」という制度を利用することができます。保護命令とは、DV防止法に基づくもので、配偶者(相手方)からの身体への暴力を防ぐため、裁判所が、暴力を振るったあるいは生命又は身体に対する脅迫をした配偶者に対し、被害者である本人に近寄らないよう命じる決定になります。
そこから離婚手続きに進む場合は、まず弁護士から離婚の意思を通告してもらうことをおすすめします。そして別居期間中に生活に困ることがないよう、婚姻費用と呼ばれる生活費を請求します。その後、慰謝料や養育費、財産分与や親権などについての話し合いが始まりますが、弁護士に入ってもらっていれば、このような離婚の話し合いをスムーズに進めることができます。

もしDV被害に遭っている場合は、まずは身の安全を確保したうえで弁護士や相談機関にすぐに相談してください。1人で悩まず、まずは相談する一歩からはじめましょう。