毎週木曜日 FM NACK5/79.5MHz 11:35~11:45 放送!
『 弁護士法人・響 Presents
島田秀平と古藤由佳のこんな法律知っ手相

弁護士法人・響の古藤由佳弁護士と
手相芸人の島田秀平氏が
様々なトラブルや
法律について、わかりやすく解説する番組!

番組宛のメッセージはこちら

tesou@nack5.co.jp

たくさんのおたよりをお待ちしています!!

2023.8.17放送

第237回

副業詐欺でとられたお金は戻ってくる?

番組のメールアドレス(tesou@nack5.co.jp)を紹介する島田秀平さんと古藤由佳弁護士

放送日はパイナップルの日ということで、オープニングでは「酢豚にパイナップル」問題から派生して、「料理の中に入っているフルーツ」トークで盛り上がりました。島田さんが「許せない“料理×フルーツ”」ランキングを紹介してくださりましたが、ブログをご覧の皆さまは、料理にフルーツの組み合わせはいかがでしょうか?皆さまからのご意見もぜひお待ちしています!

さて、リスナーの皆さまからのおたよりも募集しているこの番組ですが、第237回の放送では、番組宛てに届いたご相談にお応えして、「副業詐欺」について古藤先生に詳しく解説していただきました。

副業詐欺に遭ったお金は戻ってくる?

番組宛てに次のようなご相談のメールをいただきました。

ラジオネーム:匿名希望さん

『彼氏から「反社会的な企業に副業詐欺に遭ったようで、約400万円とられた」と聞きました。 この場合、とられたお金は全額返ってくるのでしょうか?』

古藤先生によると、副業詐欺とは、副業そのものや、副業に必要な情報商材を用いて金銭を騙し取る詐欺のことを言うそうです。副業詐欺にはいくつかの種類があり、主な手口として、次のようなものがあるとのことでした。

情報商材詐欺
「高収入を得るためのノウハウ」、「誰でも稼げるノウハウ」といった言葉で誘導し、儲け話やギャンブルなどで収入を得るための情報を高額で販売する方法だそうです。その後、情報どおりに実践しても収入が得られず、クレームをつけると、もっと良い情報を教えるからと言って追加でお金を出させようとするそう。情報だけでなく、コンサルティング契約やソフトウェアの購入を持ち掛けてくるパターンもあるそうです。一回お金を払ってしまうと、それを取り返そうとしてどんどんお金を吸い上げられてしまう…ということにもなりかねないため、注意が必要とのことでした。

投資関連詐欺
SNSやマッチングアプリなどを通じて投資の勧誘をしてくるタイプの詐欺だそうです。「先行投資で必ず儲かる」などと謳い、投資の元金を出させようとするそう。「絶対」「安全」「必ず」という言葉を使って巧みに誘ってくることが特徴で、具体的には、専用サイトのサーバー料と称して数十万単位のお金を請求してくるなどがあるそうです。古藤先生からは「“絶対に”儲かる投資は世の中に存在しません」とのお言葉が。元本保証をうたって不特定多数人から投資の原資を集めることは、そもそも出資法に違反する違法行為だそうです。どんな投資にも必ずリスクがあることを理解して“絶対”や“必ず”などの表現がある魅力的な話には、絶対に乗らないようにしましょう。

副業斡旋詐欺
優先的に仕事を斡旋すると約束を交わしたうえで、副業に必要なものだからと言って関連商品を購入させ、その後仕事の紹介がない、というタイプの詐欺だそうです。「誰でも高収入を得られる」など、副業で多くのお金を稼ぎたいと思う方を煽る誘い文句が特徴とのことでした。

この他にも、副業を始める際に必要なセミナーや塾に誘導して多額の参加費用を請求したり、在宅でできる副業サイトに勧誘して登録費用を騙しとるなど、様々な手口が存在するそうです。さらに、最近ではSNSが入口になっていることが多く、幅広い世代の方が被害に遭う可能性があるとのことですから、十分に注意するようにしましょう。

副業詐欺に遭ったかも…と思った時の対処法は?

もし副業詐欺の被害に遭った場合、まず、騙されたと思った時点ですぐに取るべき行動は、「クレジットカードの登録解除またはクレジットカードの利用を停止すること」だそうです。相手に言われるがままクレジットカードの登録をしていた場合には、の利用停止の手続きを行い、被害を最小限に留めることが大切とのことでした。クレジットカードが使えるままだと、勝手にお金を引き落とされる可能性がありますから、必ず最初に行いましょう。

次に、詐欺かもしれないと思った時点で、消費者ホットラインや消費者センターなど、地域の相談窓口に連絡することが大切だそうです。「詐欺に遭ったかもしれない」と確信を持てない状況の場合、「警察への相談は大げさすぎるかも…」など、相談自体を躊躇してしまいがちですよね。ですが、悩んだり困ったことはなんでも相談することが大切だそうです。詐欺かどうかわからない場合でも、まずは相談してみましょう。

また、匿名希望さんのご相談にもあった「騙し取られてしまったお金」についても伺いました。
古藤先生によると、警察に被害届を提出することはできるそうですが、実は、詐欺師が逮捕されたからと言って必ずしもお金が返ってくるわけではないのだそうです。示談や被害弁償といった形で加害者側から自主的に返還される場合でなければ、自動的に戻ってくることはないとのこと。お金を返してもらうためには、被害者が、加害者に民事上の請求をする必要があるとのことでした。
そして、詐欺被害に遭って返金を希望する場合の対応としては、弁護士に依頼するのも一つの方法だそうです。弁護士に依頼すると、「返金してもらえる見通しがあるかを判断してもらえる」「詐欺師の情報を調べてもらえる」「詐欺師との交渉をしてもらえる」などの対応をしてもらうことができるそうです。全ての事案で返金が実現するわけではないとのことですが、返金を目指すための方法として、専門家の力を借りる方法があることは覚えておきたいですね。

今回ご相談くださった匿名希望さんの場合には、具体的にどういった副業詐欺に遭ったのかが書かれていなかったため、まずは一度、消費者ホットラインや、消費者センターなど、地域の相談窓口に相談し、詐欺の可能性が高いということであれば、弁護士に相談という流れが良いとのことでした。
早めの対応が大切ですから、もし不安に思うことがある方は、今日の内容も参考にしてみてくださいね。


🍀おたより募集中🍀
質問・感想・ご相談などなんでもお寄せください!
tesou@nack5.co.jp