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『 弁護士法人・響 Presents
島田秀平と古藤由佳のこんな法律知っ手相

弁護士法人・響の古藤由佳弁護士と
手相芸人の島田秀平氏が
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2023.9.28放送

第243回

詐欺被害で負った借金は返さないといけない?

靴を指さす島田秀平さんと古藤由佳弁護士

放送日は語呂合わせで「靴屋の日」でした!古藤先生は季節や用途に合わせて、全部で20足くらいの靴をお持ちだそうです。一方、島田さんは、プライベートではどんな服にも合うスニーカーを2足と革靴を1足と決めていらっしゃるそうですよ!スタッフ含め、女性陣の方が靴の所持数は多い傾向にありましたが、ブログをご覧の皆様の靴事情はいかがでしょうか?

さて、番組では度々借金問題についてお話ししていますが、借金の理由は人によって様々ですよね。実は、浪費や生活費の穴埋めだけでなく、他人に騙されて多額の借金を抱えてしまうケースも珍しくないそうです。
そこで、第243回の放送では、詐欺被害で負った借金の返済について、古藤先生に詳しく解説して頂きました。

詐欺被害で負った借金は返さなくていい?

特殊詐欺や投資詐欺など、詐欺師たちは様々な手口でお金を騙し取ろうとしてきます。騙されて抱えてしまった借金ですから、騙された身からすれば「騙した人に支払ってほしい」と思うのは当然ですよね。
古藤先生によると、法律上、「詐欺によって被害を受けた場合、被害者は加害者に騙されて渡したお金を返してもらう権利がある」と定められているそうです。しかし、多くの場合は音信不通になったり、すでに使い切っていて返済能力がないケースが多いとのことでした。

加害者に返済能力がなくお金を返してもらえない場合でも、借金が帳消しになることはないそうです。
例えば、お金を貸した友人に「騙されていたから、借りたお金は返さなくてもいいですか?」と言われても、多くの人は「仕方ないからいいよ」とチャラにしてあげることはできませんよね。「同情はするけど、お金は返してほしい」と思う方がほとんどだと思います。
同じように、債権者にとっては借金に至った経緯は無関係のため、犯罪被害で負った借金だとしても、返済を免除してくれることはないそうです。騙されて借りたお金だとしても、自身で返済しなければならないとのことでした。

詐欺被害で負った借金を返す方法は?

詐欺被害で借金を抱えた場合、加害者からお金を取り戻して借金返済に充てたいと考えますよね。
古藤先生によると、法的には前述の通り、詐欺の被害者は加害者に騙されて渡したお金を返してもらうことができますし、さらに、精神的苦痛などを負った場合には慰謝料を請求することができるそうです。もし、詐欺の加害者が友人だったり、相手の氏名や住所が分かっているのであれば、お金の返還を請求できる可能性があるため、弁護士などの専門家に相談してみると良いとのことでした。
ただ、詐欺師は身元を偽っていることが多く、詐欺師の住所や名前を突き止めて法的にお金を返してもらうのは、現実的には難しいケースも多いそうです。警察に被害届を出して加害者が逮捕された場合でも、詐欺師は被害者から騙し取ったお金をすでに使い込んでいる場合が多く、お金がすぐに返ってくるというケースはかなり稀と言われているそう。もちろん、加害者が逮捕された場合には被害者との示談交渉がもたれることがあり、それによって騙し取られたお金が返ってくる可能性はありますが、これは加害者側がどの程度お金を残しているかにもよるため、必ず全額を返金してもらえる保証はないとのことでした。

結果として、詐欺被害で負った借金だとしても、まずは、自力で返済する術を考えることが大切だそうです。
もし警察に捜査を依頼したとしても一定以上の時間がかかるため、その間にも借金の利息は増えていきます。借金が膨らむ前に、早めの対処が必要とのことでした。
支払えないからと言って、「債権者からの連絡を無視する」、「借金返済のためにさらに借金を増やしてしまう」、この2つは借金問題をさらに悪化させることになりますから、絶対にやめましょう。

どうしても自力での返済が難しい場合には、債務整理での解決を検討するのが良いそうです。
騙されて抱えた借金でも、債務整理をすることができます。債務整理には、「任意整理」、「個人再生」、「自己破産」の三つの方法があり、それぞれのケースに応じて、適切な方法を選択することになるそうです。
3つの中で、もっともデメリットが少ないのは「任意整理」だそうです。「自己破産」や「個人再生」では財産の一部を手放さなければならない場合がありますが、任意整理は将来かかる利息をカットしてもらったり返済期間を延ばしてもらうことで、月々の支払い負担を減らしながら元金を確実に返済していく方法です。メリット・デメリットを踏まえた上で、どの債務整理が自分にあっているかを判断するためにも、まずは弁護士に相談してみるのが良いとのことでした。

もし、他人に騙されて返済できないほど多額の借金を抱えてしまった場合には、早急に弁護士に相談しましょう。古藤先生によると、詐欺被害による借金を解決するにはいろいろな対応を同時並行的に行っていかなければならないことも多いため、専門家によるアドバイスは欠かせないそうです。借金の解決策についてはもちろん、被害について、警察に動いてもらえるだけの証拠などを収集するという面でも、弁護士は心強い味方になってくれますよ。

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