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『 弁護士法人・響 Presents
島田秀平と古藤由佳のこんな法律知っ手相

弁護士法人・響の古藤由佳弁護士と
手相芸人の島田秀平氏が
様々なトラブルや
法律について、わかりやすく解説する番組!

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2023.2.2放送

第209回

高額すぎる修繕費!退去費用トラブルを防ぐポイントとは?

鬼の島田秀平さんに思いきり節分の豆を投げる古藤由佳弁護士

放送日翌日の2月3日は節分です!節分といえば豆まきですが、島田さんの出身地である長野県では、大豆と落花生を混ぜて投げるハイブリッド式だったそう!歳の数の豆を食べる時に、落花生は殻付きで1個と数えるのか、殻をむいた豆を1個と数えるのかでもやもやしたという島田さんに、古藤先生も「殻で数えると食べる量は倍ですね!」と笑っていらっしゃいました。皆さまのお家の豆まき事情はいかがですか?
そして、島田さんによると今年の恵方は「南南東のちょっと南(方位165度)」だそうですから、しっかり方角を確認して、恵方巻で福を巻き込んでいきましょうね!

さて、2月に入り、本格的な受験シーズンに入りました。学生さん、そして社会人の方の中にも、そろそろ春の新生活に向けて準備を始めているという方がいらっしゃるのではないでしょうか。新生活に向けての大仕事といえば、やはり引っ越しですよね。
新しい物件を探したりインテリアを考えたり、大変ながらもワクワクすることが多い引っ越しですが、いざ今の家を出る時に、退去費用についてトラブルになるケースがあるようです。国民生活センターには、退去費用に関して毎年1万件以上の相談が寄せられているとのこと。そこで、第209回の放送では、「退去費用トラブル」について、古藤先生に詳しく解説していただきました。

 

高額な退去費用!?退去トラブルの注意点!

退去費用に関して多い相談内容は、「敷金を返してもらえなかった」「元からあった傷や汚れに対して修繕費を要求された」「ハウスクリーニング費用として法外な請求をされた」などがあるそうです。中にはハウスクリーニング費用として100万円以上もの高額な請求をされたりするケースもあるとのこと。

古藤先生によると、明らかにおかしいと感じる高額請求をされてしまった場合にまずすべきことは、「請求書の内訳を確認すること」だそうです。
退去時に請求される名目は、主に「原状回復費用」と、「ハウスクリーニング代」の二つだそうです。「原状回復費用」は、普段の生活ではつかないような壁のシミや床の傷などを復旧する費用で、「ハウスクリーニング代」は、エアコンのクリーニングや水回りの清掃、壁紙や天井クロスの張替えなどにかかる費用です。
原状回復費用であれば“床のどの部分の傷に対する費用なのか”、ハウスクリーニング代であれば“どこを清掃する費用なのか”などを確認することが大切とのことでした。
どこにいくらかかったのかを確認して費用に納得できない場合は、適正な価格を調べた上で大家さんと再交渉すれば、価格を下げられる可能性があるそうです。言われた費用をそのまま負担しなければいけないわけではなく、交渉できるということは覚えておきたいですね。

また、退去費用が高すぎる時によくあるのが、本来なら大家さんが負担するべき費用が借り主に回っているケースだそうです。古藤先生によると、貸し主負担になる費用と借り主負担になる費用については国土交通省がガイドラインを発表しており、一般的な基準が決められているとのこと。今回の放送では、その一部を紹介していただきました。

貸し主負担になるものは、経年変化や通常損耗に関する修繕費用だそうです。
例えば、家具を置き続けたときにできたヘコミ、経年によるフローリングの色落ちや畳の変色、冷蔵庫の裏についた黒ずみ(電気ヤケ)、画鋲などの小さな穴など、「普通に生活していて発生する汚れや傷」は貸し主負担になるそうです。

一方で、借り主負担になるのは、通常の使用を超えるような損耗などだそうです。
例えば、引っ越し作業中に生じた床や壁面の傷、子どもの落書き、借り主側の不注意による畳・フローリング・クロスなどの変色、タバコのヤニや臭い、ペットがつけた傷や臭い、壁のくぎ穴やねじ穴、天井に直接取り付けた照明器具などの跡、クーラーからの水漏れなどを原因とする壁の腐食などは、借り主負担になるそうです。

紹介していただいたのはほんの一例とのことですが、通常の生活で発生する汚れや破損などは大家さんが負担することがほとんどだそう。ただし、原状回復に関して特別な内容(特約)が決められていた場合には借り主負担となる場合もあるので、入居時の契約書を確認しましょうとのことでした。

交渉を断られたり金額に納得がいかない場合は、消費生活センターや都道府県の不動産窓口に相談すると、無料で解決に向けたアドバイスを受けることができるそうです。
それでも解決しない場合は、弁護士に相談することをおすすめしますとのことでした。解決に向けた相談をすることができるのはもちろん、弁護士であれば借り主の代理人として、高額な退去費用を適正な水準にするように交渉することができるそうです。

退去費用について交渉できるとは言っても、やはり、不動産の知識がないとなかなか難しいこともありますよね。困った時には専門家に頼ると安心です!
この春引っ越しを考えている皆さま、今回の内容をぜひ参考にされてみてくださいね!


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