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『 弁護士法人・響 Presents
島田秀平と古藤由佳のこんな法律知っ手相

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2022.4.14放送

第167回

4月1日からプラスチック資源循環促進法がスタート!暮らしはどう変わる?

椅子にかっこよく座る島田秀平さんと古藤由佳弁護士

4月14日は「良い椅子の日」だそうです。テレワークが増え、椅子にはこだわっているという方も少なくないのではないでしょうか。
古藤先生によると、東京地裁で弁護士や当事者が座る椅子は、とてもふかふかで座り心地がよいそうです。まさにぼすんっといった感じを動きも合わせて表現してくださいました(笑)。一度座ると「おおっ」となってもう二度と立ち上がりたくないと思うほどだとか。やはり、みんなが落ち着いて話せるように、椅子も座り心地の良いものが使われているのでしょうか?一度座ってみたいですね!

さて、4月1日から、プラスチック資源循環促進法が施行されました。プラスチック資源循環促進法は、私たちの生活に大きく関わる法律です。そこで、第167回の放送では、「プラスチック資源循環促進法」について、古藤先生に詳しく解説して頂きました。

プラスチック資源循環促進法について、当初は、コンビニやスーパーなどのプラスプーンなどが有料化になるのではないかという懸念もありましたが、大手コンビニなどでは見送りになったところが多いようです。プラスチック製品以外にも4月から値上げとなる商品が多いですから助かりますね。でも、どうして有料化は見送りになったのでしょうか。
古藤先生によると、2020年7月1日にレジ袋が有料化された時は、容器包装リサイクル法の関係省令の改正により「レジ袋の有料化」が義務化されたそうです。今回のプラスチック資源循環促進法では、「使い捨てのプラスチック製品“削減”」が義務化されたため、必ずしも有料にする必要は無いそうです。そのため、コンビニのスプーンなどは、持ち手に穴を開けたり、これまでよりも短くしたりすることで対応することが出来たとのこと。つまり、プラスチックの使用量を削減できていればいいんですね。

プラスチック資源循環促進法は、無料で渡される使い捨てのプラスチック製品12品目について、削減や再資源化を進めるための法律だそうです。削減対象になるのは、プラスチック製のフォーク、スプーン、ナイフ、マドラー、ストロー、ヘアブラシ、くし、かみそり、シャワー用キャップ、歯ブラシ、ハンガー、衣類用カバーの12品目です。
対象となるプラスチック使用製品を、年間5トン以上提供している企業に対しては、プラスチック削減に向けた取り組みが義務化され、小規模事業者を除くすべての事業者に努力義務が課されました。対象事業者には、スーパー・コンビニ・百貨店などの小売業、旅館・ホテルなどの宿泊業、飲食店、フードデリバリーのサービス、クリーニング店なども含まれます。
対象となる事業者は、プラスチックを使った産業廃棄物の抑制や、再資源化に向けた取り組みを義務付けられるため、これまで無料で提供されていたプラスチック製品が有料になったり、プラスチック以外の素材で作られた代替品が使われるようになることが考えられるそうです。
罰則なども設けられており、対策を講じない場合には、国が勧告し、勧告に従わない会社の名前の公表などを行うことが出来るとのこと。また、命令違反には50万円以下の罰金が科せられるそうです。

また、プラスチック資源循環促進法では、プラスチック製品のリサイクルの促進も求められていて、市町村もそのための努力義務を負うことになったそうです。このため、地域によっては、ごみの出し方が変わるところもあるようです。
これまでは、家庭のプラスチックごみのうち、リサイクル対象になる物は、ペットボトルのほか、食品トレイなどの容器包装プラスチックがほとんどでしたが、今後は文房具や子どものおもちゃなどの製品プラスチックも広くリサイクルプラスチックとして、一括回収を行うよう自治体に促しています。一括回収を行う自治体に対しては、国が費用を補助することも検討しており、プラスチックごみ回収の合理化が推進され、よりリサイクルしやすい環境整備が行われるそうです。
これまで、ペットボトルや食品トレイを個別にまとめてリサイクルごみとして出していた場合には、他のプラスチック製品と一緒にリサイクルごみとして出すことが出来るため、分別が楽になりますが、これまでプラスチックごみも紙類などと一緒に燃えるごみとして出していた場合には、プラスチック製品は分別してリサイクルごみとして出すことが求められるようになるため、手間が増えてしまうかもしれませんね。

とはいえ、昨今、こうしたSDGsに関する取り組みは特に推進されていますから、今後も身近な製品に対する取り組みは増えていきそうです。企業努力はもちろんですが、個人の心がけも大切!未来のためにも、今私たちが出来ることをしっかりと考えていきたいですね!