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相続登記

相続登記の義務化は2024年4月1日から!過去に相続した家でも処罰の対象

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相続登記は、不動産登記法の改正により、2024(令和6)年4月1日から義務化されます

義務化のおもなポイントは以下のとおりです。

義務化のポイント

  • 義務化の対象:原則、すべての相続(過去の相続もふくむ
  • 登記の期限:原則として3年
  • 破ったときの罰則:最大10万円の罰金過料

相続が発生した場合、期限に間に合うよう、登記を行いましょう。

事情で期限に間に合わない場合、相続人申告登記という制度を利用することで過料を科されずに済みます。

これは、相続の開始と、自分が相続人であることを申し出る新制度です。

遺産である土地自体が不要であれば、以下のような制度の利用も選択肢になります。

  • 相続土地国庫帰属制度:自分が不要な土地を相続した人が、土地を国に引き渡す(国庫に帰属させる)ことができる
  • 相続放棄:土地を含むすべての遺産の相続権を放棄する(※)

※ 相続を知って3ヶ月以内に手続きが必要

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法改正について

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相続登記が義務化されるのはいつから?なぜ?

相続登記は、改正不動産登記法の施行にともない、2024年4月1日から義務化されます。

簡単にいうと、土地や建物を相続したときは、必ず名義変更の手続きをとらなくてはいけなくなるということです。

相続登記の義務化を定める新条文(法案時点)は以下のとおりです。

(相続等による所有権の移転の登記の申請)
第七十六条の二 所有権の登記名義人について相続の開始があったときは、当該相続により所有権を取得した者は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、当該所有権を取得したことを知った日から三年以内に、所有権の移転の登記を申請しなければならない。遺贈(相続人に対する遺贈に限る。)により所有権を取得した者も、同様とする。

2 前項前段の規定による登記(民法第九百条及び第九百一条の規定により算定した相続分に応じてされたものに限る。次条第四項において同じ。)がされた後に遺産の分割があったときは、当該遺産の分割によって当該相続分を超えて所有権を取得した者は、当該遺産の分割の日から三年以内に、所有権の移転の登記を申請しなければならない。

3 前二項の規定は、代位者その他の者の申請又は嘱託により、当該各項の規定による登記がされた場合には、適用しない。

続きを読む

出典:民法等の一部を改正する法律案新旧対照条文

この改正のおもな目的は、土地の登記簿を見ても所有者がわからない土地、または土地の所有者と連絡がつかない土地(所有者不明土地)を減らすことにあります。

それ以外も、相続登記を行わないことによって生じるリスク・デメリットは小さくありません。

詳しく解説します。

相続登記については、以下の記事で詳しく解説しています。

背景は所有者不明土地問題の深刻化

相続登記義務化の背景にあるのは「所有者不明土地」の増加によって、災害復興や土地活用が進まないという問題です(リスクについては後述)。

所有者不明土地とは、文字どおり、現在の持ち主が不明となっている土地のこと。

災害後に土地の所有者と連絡がつかないとその土地に道路などがつくれず、地域全体の復興のさまたげになるケースがあります。

さらに、不動産が放置される可能性が高くなり、衛生・災害・治安・景観など、近隣への悪影響も生じます。

所有者不明土地は、年々増え続けています(下グラフ参照)。

2016年の所有者不明土地は約410万haで、九州(約368万ha)より広い面積です。

所有者不明土地問題

出典:内閣官房「所有者不明土地問題研究会 最終報告概要」

土地の所有者がわからないおもな原因は、相続登記がされていないこと。

今回、相続登記を義務化することで土地の相続人がわかるようにして、所有者不明土地を減らそうと試みているのです。

参考:法務省:所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直し(民法・不動産登記法等一部改正法・相続土地国庫帰属法)

登記しないリスク・デメリットも大きい

相続登記を怠ることによって、相続人個人にとっても大きなリスク・デメリットが生じます。

具体的には以下のとおりです。

相続登記をしないリスク・デメリット

  • 不動産を売却したくても、売却できない
    たとえば、子どもが相続した実家を売ろうとしても、名義が親のままだと売買契約は結べません。
  • 相続登記をしようとしても書類が集まらなくなる
    戸籍謄本や住民票など、登記に必要な書類の保存期間を過ぎてしまうことがある。
  • 相続登記手続きが複雑になる
    相続登記をしないと、元の所有者の法定相続人全員が不動産を共有していると見なされます。
    よって、数代にわたって相続登記をしていないと相続人がネズミ算式に増えてしまいます。
    手続きをするのも容易ではなくなるのです(下図参照)。
  • 相続人の権利と反する権利を主張する第三者に勝てないケースが生じる
    たとえば、他の兄弟と話し合い、実質的には親の家を一人で相続して住んでいる場合も、登記をしていないと、他の兄弟と共有していると見なされます。
    もし、この状態で他の兄弟が借金を滞納すると、債権者に不動産を差し押さえられるケースもあります。
    登記をしていないと債権者に権利を主張できず、家に住めなくなる可能性もあるのです。

不動産の相続権がある人(家系図)

相続登記の義務化の対象は?

相続登記義務化の対象になるのは、法定相続人が相続によって土地・建物を引き継いだ場合です。

2024年4月1日より前の相続によって得た不動産についても義務化の対象です。

相続登記の義務化の対象例

  • 2020年3月に亡くなった父から、子どもが土地、建物を相続した
  • 2024年5月に亡くなった夫から、妻がマンションを相続した
  • 2015年に祖父が亡くなったとき、その息子である父がすでに亡くなっていた。よって、その子ども(孫)が代襲相続人として祖父の山林を相続した

法定相続人の範囲と順位

義務化の対象となる不動産の所有者には「長期間相続登記がされていないことの通知(お知らせ)」が法務局から届いているケースもあります。

この通知を受け取った場合、義務化から3年の期間内に相続登記の手続きを済ませましょう。

参考:「長期間相続登記がされていないことの通知(お知らせ)」について:大阪法務局

いつまでに相続登記しないといけないの?

相続登記の義務化後は、登記すべき期限が設けられます。

原則としては以下のとおりです。

  • 義務化以前に生じていた相続:2024年4月1日から3年以内
  • 義務化後に生じた相続:相続発生から3年以内

それぞれ解説します。

2024年4月1日以前に起きた相続:2024年4月1日から3年以内(原則)

2024年4月1日より前の相続の登記期限は、多くの場合、義務化の施行日である2024年4月1日から3年以内となります。

施行日以前の相続登記の期限

厳密な期限の起算日(3年をカウントし始める日)は次のとおりです(改正不動産登記法附則5条)。

  1. 不動産を相続したことを知った日、または2024年4月1日のいずれか遅い日
  2. 1.の後に遺産分割がされたときは、遺産分割協議成立の日または2024年4月1日のいずれか遅い日

2024年4月1日以降に起きた相続の場合:不動産の相続発生から3年以内(原則)

2024年4月1日以降の相続登記の期限は、基本的に、不動産の相続を知った日から3年以内です。

厳密な期限の起算日は、次のとおりです。

  1. 不動産を相続したことを知った日(改正不動産登記法76条2第1項)
  2. 1.の後に遺産分割がされたときは、遺産分割協議成立の日(同条2項)

施行日以降の相続登記の期限

相続登記しなかったときの罰則は?

正当な理由なく相続登記を期限までに行わないと、10万円以下の罰金(過料)を科されます。

放置した場合、差し押さえられる可能性もあるため注意しましょう。

罰金(過料)10万円が科される

相続登記の期限を正当な理由なく守らないと、最高10万円の過料を科されます(改正不動産登記法164条)。

この場合の過料とは、民法上の決まりを守らない人に科されるペナルティです。

過料を予告することで、登記期限を守る気持ちにさせる狙いがあります。

犯罪への制裁である刑罰とは異なるので、過料を科されてもいわゆる「前科」にはなりません

ただし、過料を払ったとしても相続登記の義務を果たしたとは見なされないため、別途相続登記の手続きを行う必要があります

なお、過料の金額は、相続人の住所地を管轄する地方裁判所によって決められます(非訟事件手続法119条)。

過料を一斉に科される可能性は低い

義務化後も、期限が過ぎてすぐ、相続登記をしていない全員が過料を科される可能性は低いでしょう。

法務省の文書では、相続登記義務違反の過料の請求(催告)が行われるのは、以下のいずれかと記載されています。

1. 相続人が遺言書を添付して遺言内容に基づき特定の不動産の所有権の移転の登記を申請した場合において、当該遺言書に他の不動産の所有権についても当該相続人に遺贈し、又は承継させる旨が記載されていたとき

2. 相続人が遺産分割協議書を添付して協議の内容に基づき特定の不動産の所有権の移転の登記を申請した場合において、当該遺産分割協議書に他の不動産の所有権についても当該相続人が取得する旨が記載されていたとき

出典:- - 1 法務省民二第927号 令和5 年9月12日 法 務 局 長 殿 地方法務局長 殿 法務

つまり、他の相続人が登記手続きのために遺言書や遺産分割協議書を法務局に提出した場合に、その内容に基づいて登記義務が不履行となっている人物が探されるということです。

少なくとも義務化直後は、法務局が積極的に相続登記義務違反を調べることにはならないでしょう(前述の通知が届いた場合は除く)。

正当な理由があれば免れることも

過料を科されるのは、「正当な理由なく」登記期限を守らなかった場合です(同法164条)。

正当な理由と考えられるのは、以下のようなものです。

  • 数代にわたって相続登記を放置していたため相続人がきわめて多くなっており、手続き準備に時間がかかる
  • 遺書や遺産の範囲などをめぐって裁判が起きている
  • 災害・重いケガや病気、DV被害、経済的理由などにより、相続人が登記申請をできない状態にある

参考:知っていますか?相続登記の申請義務化について:宇都宮地方法務局

なお「登記の期限を知らなかった」ことは、正当な理由とは見なされません

改正不動産登記法が官報に掲載されることで、全国民に登記期限を知らせたことになるからです。

もし、遺産分割協議が長引いて期限以内の相続登記ができない場合は、相続人申告登記を行うことで過料は科されません。

払わずにいると差し押さえられる可能性も

過料の催告を受けて支払わなかった場合も、

  • 逮捕される
  • 労役場留置になる(罰金を払えない場合に労役に服することを命じられる)

というような事態は起きません。

しかし、預貯金や不動産といった相続人名義の財産を、過料分を上限に差し押さえられるリスクはあります。

過料の支払いを命じられた場合、速やかに応じましょう。

前述のような事情があれば、事前に法務局に相談しておくか、あらかじめ相続人申告登記を行っておくのも手です。

参考:6 労役場留置者および監置に処せられた者の処遇

相続登記する方法は?

実際に相続登記する場合の手続きの流れ、必要書類、費用をそれぞれ解説します。

相続登記の流れ

相続登記の流れは、おおまかにいうと、遺産や相続人を調査して遺産の分け方を決め、必要書類をそろえて法務局に提出するというものです。

具体的な手順は以下の図のとおりです(自分で手続きをする場合)。

自分で相続登記をする手順

なお、司法書士などの専門家に手続きを依頼した場合、遺産調査以降はまるごと任せることも可能です。

相続人本人の負担は大きく軽減できるでしょう(後述)。

相続登記を自分で申請する場合について、詳しくは以下の記事で解説しています。

相続登記の必要書類

相続登記で必要になる書類は、場合によって異なります。

相続人どうしで話し合って(遺産分割協議)遺産の分け方を決め、それに従って相続登記を行う場合の必要書類は以下のとおりです。

必要書類 手数料・料金 入手場所・入手方法
遺産分割協議書 各市区町村の役所 各自作成
相続人全員の印鑑証明書 各市区町村の役所・コンビニ(一部自治体) 各市区町村の役所・コンビニ(一部自治体)
被相続人が亡くなるまでのすべての戸籍謄本 1通 450円(除籍謄本、改製原戸籍謄本の場合は1通750円) 各市区町村の役所
被相続人の住民票の除票 1通 300円
相続人全員の戸籍謄本 1通 450円
固定資産評価証明書 1通 300〜400円
登記事項証明書 1通 600円(法務局窓口)
1通 500円(郵送、オンライン)
法務局
(郵送・オンラインでの入手可)
不動産を取得する人の住民票 1通 300円 各市区町村の役所
コンビニ(一部自治体)
登記申請書 手数料等は不要 法務局Webページからダウンロードして記入
収入印紙 登録免許税の分 郵便局・コンビニ・法務局など

相続登記の必要書類について、詳しくは以下の記事で解説しています。

相続登記の費用

相続登記には費用がかかります。

相場は、以下のとおりです。

  • 自分で手続きを行う場合:5,000〜5万円程度*+登録免許税
  • 司法書士に依頼する場合:6万5,000円〜18万円程度*+登録免許税

*書類取得のための費用によって前後します

おおまかな内訳を以下の表にまとめました。

費用の名目 金額(目安)
不動産の調査費用(実費) 0〜2,000円程度
必要書類の収集費用(実費) 5,000〜3万円程度
登録免許税 固定資産評価額の0.4%(遺贈の場合2%)
司法書士費用 6〜15万円程度
ほか実費 (自分で手続きする場合)
郵送費
法務局や役所との往復交通費
遺産分割協議を行う場合の交通費 など

相続登記の費用については、以下の記事で詳しく解説しています。

すぐ登記できない場合はどうすればいい?

相続登記の義務化後、3年以内に相続登記ができない場合は以下の方法を検討しましょう。

  • 土地は必要だが、遺産分割協議ができない・進まない場合
    相続人申告登記をする
  • 土地自体が不要な場合
    相続土地国庫帰属制度を利用する
    相続放棄をする

それぞれについて解説します。

相続人申告登記をする

相続人申告登記は、相続人が法務局に、自分が登記名義人(故人)の相続人であることを申し出る制度です。

相続登記の義務化と同時に利用可能になる予定の制度で、3年以内に遺産分割協議が終わらない場合などに利用できます。

申告すれば登記義務を果たしたものと見なされ、過料を科されることもありません(改正不動産登記法76条の3第1項)。

相続登記の義務化の大きな目的は所有者不明土地の削減。よって、仮の名義人として連絡がとれる人物がいることが重要なのです。

遺産分割協議が完了して分割内容が確定したら、3年以内に、その内容に即した相続登記を行いましょう。

利用方法・注意点

相続人申告登記を行うのは、相続人のうち一人でも構いません(単独申請が可能)。

利用時の流れは、以下のようになると想定されます。

  1. 必要書類*を法務局に提出する
  2. 申出を受けた法務局が、申し出た人の氏名や住所などを登記簿に記載する

*相続人申告登記で必要になる書類は、以下のように、通常の相続登記より少なくなる見込みです。

  • 申告登記申出書(仮)
  • 申立人と被相続人との関係がわかる戸籍謄本

また、相続人申告登記はいわば仮の登記であり、手数料や税金(登録免許税)の支払いは発生しません

なお、遺産分割協議が進まない場合、法定相続分(民法に定められた分割割合)でいったん相続登記を行う方法もあります。

しかし、遺産分割協議が法定相続と異なる内容でまとまった場合、再度手続きが必要になるため手続きの手間も費用も2倍かかってしまうという大きなデメリットが生じます。

相続人申告登記をした方が負担が軽減できるでしょう。

参考:相続登記の申請の義務化と相続人申告登記について

(相続人である旨の申出等)
第七十六条の三 前条第一項の規定により所有権の移転の登記を申請する義務を負う者は、法務省令で定めるところにより、登記官に対し、所有権の登記名義人について相続が開始した旨及び自らが当該所有権の登記名義人の相続人である旨を申し出ることができる。

2 前条第一項に規定する期間内に前項の規定による申出をした者は、同条第一項に規定する所有権の取得(当該申出の前にされた遺産の分割によるものを除く。)に係る所有権の移転の登記を申請する義務を履行したものとみなす。

3 登記官は、第一項の規定による申出があったときは、職権で、その旨並びに当該申出をした者の氏名及び住所その他法務省令で定める事項を所有権の登記に付記することができる。

4 第一項の規定による申出をした者は、その後の遺産の分割によって所有権を取得したとき(前条第一項前段の規定による登記がされた後に当該遺産の分割によって所有権を取得したときを除く。)は、当該遺産の分割の日から三年以内に、所有権の移転の登記を申請しなければならない。

5 前項の規定は、代位者その他の者の申請又は嘱託により、同項の規定による登記がされた場合には、適用しない。

6 第一項の規定による申出の手続及び第三項の規定による登記に関し必要な事項は、法務省令で定める。

続きを読む

出典:民法等の一部を改正する法律案新旧対照条文

相続土地国庫帰属制度を利用する

相続土地国庫帰属制度は、一定の条件を満たした土地であれば、相続した土地を国のものにする(国庫に帰属させる)ことができる制度です。

義務化に先んじて、2023年4月27日から利用可能となりました。

国庫に帰属させてしまえば、その土地は相続人のものでなくなるので相続登記は必要なく、過料も科されません。

ただしこの制度の利用のために満たすべき条件は多く、費用も審査の時間もかかります。

2024年1月末時点で、申請件数は1,661件、帰属した件数は117件と報告されています。

現状、利用のハードルは高いでしょう。

利用方法・注意点

制度の利用方法は、相続土地国庫帰属法により、次のように定められています。

  1. 法務局に相続人が調査手数料*1を払い、相続土地の国庫帰属を申請する
  2. 法務局が国庫帰属の要件を審査する*2
  3. 承認されたら、申請者(相続人)が負担金*3を納める
  4. 相続土地が国庫に帰属する

*1 調査手数料は土地1筆(1つ)あたり1万4,000円

*2 以下のような条件に当てはまると、相続土地国庫帰属制度が使えません

  • 建物がある土地
  • 担保権や使用収益権が設定されている
  • 他人の利用が予定されている
  • 特定の有害物質によって土壌汚染されている
  • 境界が明らかでない土地・所有権の存否や範囲について争いがある
  • 一定の勾配・高さの崖があって、管理に過分な費用・労力がかかる
  • 土地の管理・処分を阻害する有体物が地上にある
  • 土地の管理・処分のために、除去しなければいけない有体物が地下にある
  • 隣接する土地の所有者等との争訟によらなければ管理・処分ができない
  • その他、通常の管理・処分に当たって過分な費用・労力がかかる

*3 負担金の額は土地管理費10年分で20万円程度が目安

参考:法務省:相続土地国庫帰属制度の概要法務省:相続土地国庫帰属制度の統計

相続放棄をする

相続放棄は、相続人が、すべての相続の権利を放棄する手続きです。

相続放棄をすると、初めから相続人にならなかったと見なされます(民法939条)。

よって、相続登記の義務は生じず、過料を科せられることもありません。

ただし、この手続きをすると、土地だけではなく、預貯金や現金、車など、すべての遺産を受け継げなくなります

また、手続きは遺産に手をつけていない状態で、相続発生から3ヶ月以内に行わないといけません。

早めに動き出す必要があるため、司法書士などの法律の専門家に依頼するのも手です。

利用方法・注意点

相続放棄も、相続人のうち一人のみでの申請(単独申請)が可能です。

利用時の流れは、以下のようになります。

  1. 必要書類*1を最後の住所を管轄する家庭裁判所に提出する
  2. 家庭裁判所が利用条件*2を満たしているかを審査、照会書・回答書などを相続人に送る
  3. 相続人が照会書・回答書を返送する
  4. 内容に問題がなければ家庭裁判所が相続放棄を認め、「相続放棄申述受理証明書」を相続人に送る

*1相続放棄で必要になる書類は、以下のとおりです。

  • 相続放棄申述書(800円分の収入印紙を貼ったもの)
  • 相続放棄をする相続人の戸籍謄本
  • 被相続人の死亡の記載がある戸籍謄本
  • 被相続人の住民除票か戸籍附票のいずれか
  • ほか、被相続人との関係によって必要になる戸籍謄本

*2相続放棄ができるおもな条件は以下のとおりです。

  • 遺産を使い込んでいない
  • 遺産の名義変更などをしていない
  • 遺産を隠していない
  • 相続開始を知った日から3ヶ月の期間中に手続きをしている

相続放棄について、詳しくは以下の記事で解説しています。

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当グループに依頼した際の手続きの流れ・費用

司法書士法人みつ葉グループに相続登記をご依頼いただいた後は、基本的にご自身で手続きを行うことはありません(司法書士とのやりとりが発生することはあります)。

手続き完了後、登録識別情報等通知書(権利書)をお受け取りください。

司法書士に依頼した場合の流れ

なお、自分で相続登記を行う場合、戸籍や住民票、不動産に関する書類の収集や、申請書類の作成を行わなくてはいけません(詳しくは前述)。

また、当グループに依頼いただいた場合の相続登記の費用は、5件まで115,500円(税込)~です(1つの法務局の管轄内の場合)。

この料金には、以下の業務が含まれます。

  • 戸籍謄本などの書類取得
  • 相続不動産の調査
  • 遺産分割協議書の作成
  • 登記申請書の作成
  • 管轄法務局への申請

ただし、登録免許税は実費としてのお支払いです。

自分のケースはこの料金になるのかな
など、疑問があれば、無料相談をご利用ください

状況をお聞かせいただき、必要な手続き内容と費用をご説明します。納得いただけましたらご依頼ください。

相続登記の義務化についてのQ&A

相続登記の義務化について、よくある質問にお答えします。

相続登記の義務化対象外のケースもある?

今回の相続登記義務化の対象とならないのは、次の3つのケースです。

  • 法定相続人以外が不動産の遺贈を受ける場合
  • 相続で未登記建物を取得した場合
  • 過去に債権者・官公署が相続登記を申請した場合

それぞれ詳しく解説します。

法定相続人以外が不動産の遺贈を受ける場合

法定相続人以外で、遺言書の指定により財産を取得した(遺贈を受けた)人には、相続登記の義務はありません

たとえば、以下のようなケースです。

  • 祖父が、存命中の息子でなく、孫に別荘を相続させる旨の遺言書を残した
  • 故人が、婚姻関係にない内縁の妻に土地を相続させるという遺言書を残した

しかし、義務化されていないからと相続登記を行わない場合、リスクも生じます。

上の2つ目の例で、故人の実の息子に借金があったとしましょう。

息子が借金返済を滞納した場合、債権者(お金を貸していた人)は借金回収のため、この土地を差し押さえる可能性があります。

相続登記がされていない場合、土地は法定相続人の共有財産だと見なされるためです。

この場合、内縁の妻は、登記の名義が自分のものになっていなければ、土地の所有権を債権者に主張することはできません

相続で未登記建物を取得した場合

そもそも登記がされていない建物(未登記建物)を相続しても、相続登記の義務化の対象とはなりません

相続登記は登記名義を故人から相続人に変えることです。

しかし、未登記建物ではそもそも登記名義が登録されていないため、相続登記のしようがありません。

代わりに、「表題登記」「所有権保存登記」が必要になります。

  • 表題登記:建物の所在地や構造といった、建物の物理的な状況の登記(不動産登記法44条1項
  • 所有件保存登記:表題登記が行われた建物について、誰が保有しているかを確定させる登記。行うと登記識別情報(権利書)が発行される

そもそも新築建物では、取得から1ヶ月以内に表題登記をしなければならないと決められています(不動産登記法47条1項)。

相続した土地に登記が必要な建物があれば、早急に対応するようにしましょう。

登記が必要な建物について

表題登記は「建物」といえる状態になったときから行えます。

「建物」といえるには、次の3条件が必要と考えられています。

  • 土地に定着していること(定着性)
  • 外気を遮断できること(外気分断性)
  • 人が生活できること(用途性)

具体的には、屋根を付け、荒壁(※)ができあがった時点で「建物」になるとするのが判例です。

たとえば、ブロックの上に置かれた倉庫は土地に定着しているとはいえず、生活できる空間とはいえないため、登記の対象にはなりません。

建物が登記すべき(できる)状態かどうかわからないときは、土地家屋調査士か司法書士に相談するのも一つの方法といえるでしょう。

※ 左官工事において最初に塗り付けられる壁。つまり下塗りのこと

過去に債権者・官公署が相続登記を申請した場合

借金の債権者や役所などが、差し押さえの手続きなどを行うため、相続人の代わりに相続登記をするケースがあります(代位による登記)。

この場合は、相続人自身による手続きがされなくても、第三者により相続登記がなされているので、すでに相続登記の義務が履行されたものと見なされます。

相続したとき以外も登記は必要?

登記が義務づけられているのは、不動産の登記簿(全部事項証明書)の表題部について変更がある場合です。

全部事項証明書

よって、不動産を相続したとき以外も、以下のような場合登記は必須となります。

  • 建物を新しく建てた場合
  • 建物を取り壊した場合
  • 住所が変わった場合
  • 氏名が変わった場合
  • 土地の使用用途が変わった場合

なお、不動産登記法の改正により、2026年4月までに、不動産を所有している場合の住所や氏名の変更の登記申請が義務化される予定です。

参考:土地や家のこと登記されている住所・氏名に変更があった方へ (住所変更登記・氏名変更登記の申請手続のご案内)

相続登記の義務化の問題点は?

相続登記の義務化により所有者不明土地が減るのを期待できる一方、副作用ともいえる以下のような問題点も指摘されています。

  • 不動産業者から相続人の土地活用の勧誘が増える
  • 相続人の過料への不安につけこんだ買取勧誘が増える
  • 国庫帰属させたくてもできない土地を不当に安く手に入れようとする業者が現れる

不動産登記は誰でも見られる記録です。

よって義務化後は、相続人の氏名・住所を調べた不動産業者からのいろいろな勧誘が増えると見られています。

内容に問題がなければ利用するのもよいですが、詐欺業者からの勧誘などには注意してください。

参考:国民生活センター「相続土地の登記義務化と 国庫帰属制度」

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法改正について
この記事の監修者
宮城 誠
司法書士会所属
東京司法書士会 第8897号 、簡裁認定司法書士番号 第1229026号
経歴
2011年九州大学経済学部卒業。2012年司法書士試験合格。
大手司法書士事務所で約6年経験を積み、2018年みつ葉グループ入社。
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