慰謝料の請求書を配偶者や浮気相手に送りたい!確実な作成方法やポイント

不倫やDVによる慰謝料を請求するためには、まずは当事者同士での話し合いで金額や支払い方法などを決めるのが一般的です。

とはいうものの、離婚や慰謝料の話し合いは感情的になりがちで冷静に話し合いしづらいもの。

「すでに話し合いができる関係ではない」「不倫相手と直接話したくない」といった状況では、書面でのやり取りで済ませるのも選択肢の一つです。

また書面という形ならば、より確実に慰謝料を請求できるので安心できるでしょう。

ただし書面である以上、請求書の内容に不備があっては相手につけ込まれたり、請求が通らない可能性があります。スムーズで確実に慰謝料を請求するためにも、間違えないよう進めていきましょう。

この記事では、慰謝料の請求書の作成の仕方からポイントまで詳しく解説していきます。

慰謝料の請求書は内容証明を利用

慰謝料 書類

不倫や浮気、DVといった慰謝料を請求する書類として、多く利用されているのが「内容証明郵便」です。

内容証明郵便とは?
「誰が、誰に、いつ、どんな内容の手紙を送ったのか」を郵便局が公的に証明してくれる郵便です。慰謝料の請求のほかにも、借金の督促や契約解除を通知するときなどに用いられます。慰謝料を請求した証拠が郵便局に保管される、ともいえるでしょう。

内容証明郵便は、慰謝料の支払いを強制するものではありませんが、相手に対するこちらの態度を示せるため、心理的な圧力を与えることができます。

内容証明を利用するメリットとデメリット

もし内容証明郵便を夫(妻)または不倫相手に送った場合、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

【メリット】

  • 意思表示ができる
  • 事実が法的に信頼される
  • 相手に支払い義務を認識させる

不倫相手に対して内容証明を送ることで、今後本気で裁判を考えているという強い意志や慰謝料請求に関して譲らないという気持ちを証明できます。

また、内容証明は差出人と郵便局にも保管されているため、事実の大きさやプレッシャーを相手に与えられます。

そして、相手に支払い義務を認識させることができ、裁判になる前に相手へ支払い請求をすることで早期解決を目指すことができます。

【デメリット】

  • 夫(妻)との関係修復が困難になる可能性がある
  • 法的拘束力や強制力がない
  • 記録が残るため間違った内容で逆効果になる

一方で、内容証明郵便を送って強い態度を示すことで、夫(妻)との関係が悪化する可能性は否定できません。

「離婚せずに慰謝料だけを請求したい」のであれば、話し合いで解決の道を探る方が得策でしょう

また、内容証明は慰謝料の支払いを強制する法的な効力はありません。

他にも内容証明の文書は記録として残ってしまうため、間違った内容で送ってしまうと逆効果になる恐れもあります。

いわば「送ってしまうと、後戻りができない」状況になります。

今後の生活に左右する可能性もありますので、作成する前に今一度話し合いの余地があるのかどうか検討することをおすすめします。

慰謝料請求書の書き方と注意点

法的拘束力こそありませんが、内容証明郵便は形式も細かく定められているため、正しく作成しなければなりません。

記載内容についてもはっきり主張を記す一方で、度を超えた要求にならないような文面にする配慮も必要でしょう。

ここからは、内容証明郵便で慰謝料の請求書を送るときの手順について解説していきます。

内容証明を書く時の形式

内容証明は、用紙や書式など以下のように定められています。

【書き方】
内容証明に関しては、「手書き」、「パソコン印刷」、どちらでも問題ありません。
手書きの場合は、簡単に直せる鉛筆や消えるボールペンでの作成は避けましょう。

【用紙】
原本1通を受取人、その原本の複製2通のうち1通を差出人控えと郵便局控えにします
内容証明を書く用紙については原稿用紙でも便せんでも可能ですが、長期的な保存を行うために感熱紙は避けましょう。

文字数に制限があるため、マス目のある用紙や内容証明専用の用紙を使うと書きやすくなります。
用紙が2枚以上になる場合は、のりやホッチキスで綴じてつなぎ目に割印が必要です。

【文字】
用紙1枚に520文字まで書けます。使用できる文字は日本語(ひらがな・カナカナ・数字)のみです。

用紙の向き行数文字数
縦書き(1枚)26行以内1行につき20字以内
横書き(1枚)26行以内1行につき20字以内
40行以内1行につき13字以内
20行以内1行につき26字以内


1文字でもあれば1行として、空白の行はカウントしません。
英語の固有名詞や一般的に使う記号に関しては使用可能です。

かっこは上下(左右)1組で1文字と数えます。
たとえば“「令和元年」”であれば、5文字とカウントします。

(1)などかっこ付きの数字に関しては文の中の序列を示す場合のみ使用でき、それぞれ1文字と数えます。

また、文字の上に点を付けたり、下線を引くなどの場合は文字数を基準に計算します。
たとえば、“%”は1文字ですが、“㎡”は2文字となります。

【修正する場合】
文章内の訂正に関しては、2本の線で消して間違いの文字が分かるように正しい文字を横に書きます
欄外には「○○行目、○○字削除、△△字加入」と記載し、差出人の印を押します。

【差出人や日付】
文章の最初でも最後でも構いませんが、必ず差出人の住所や氏名、受取人の住所や氏名、日付を記載します。
記載した日付が郵便局で押される通信日付と異なる場合、郵便局で押される通信日付が証拠となります。
差出人の名前の後ろに印を押すと、本人の意思で作られたということが示されます。

内容証明に書く内容

内容証明の書き方やルールを把握した上で、実際に手順に沿って書いていきましょう。

【内容証明に記載する内容】

  • 表題
    「通知書」「ご通知」「ご請求」「請求書」などで構いませので表題をつけます。
  • 請求理由と根拠
    慰謝料を請求する理由と根拠について記載します。たとえば不倫相手(法律用語で「不貞行為」)に請求するときは、「貴殿と夫の関係は不貞行為に当たる」などです。

    また、証拠の有無についても記しておいたほうが良いでしょう。たとえば「〇月〇日、〇〇ホテルに行った。その証拠がある」程度で構いません。

    証拠を詳しく開示すると、相手にとっては裁判になったときの準備ができることになりますし、全く証拠を示さないと怪しまれる可能性があります。上記のように証拠を握っていることを匂わす程度で良いでしょう。
  • 慰謝料の金額
    おおよその慰謝料の相場は50〜500万円とされています。

    ここで書いた請求金額をそのまま受け取れるわけではなく、交渉によって減額になることも考慮しながら、少し高めに設定しておくのがポイントです。
    また、銀行口座など支払い先の指定も忘れずに記載しておきましょう。
    もし適正な金額がわからない場合は、弁護士に相談するという選択肢もあります。
  • 支払い期限の設定
    つい忘れがちになりますが、支払いの期限は必ず設定するようにしてください。
    送付から10日後〜1ヶ月のくらいが一般的です。
  • 支払いを無視した時の対処
    期限内に支払がない場合には、民事訴訟などの手続きを検討していることも記載しましょう。相手にプレッシャーをかける効果もあります。

内容証明を書く前に注意すべき4つポイント

慰謝料の請求で内容証明を作成するときは、以下の注意点があります。

【内容証明の注意点4つ】

  • 不倫の慰謝料請求の場合、不貞行為の事実が認められたことを記載
  • 慰謝料の請求額は変更できないため慎重に考える
  •  
  • 恐喝や名誉棄損に当たる内容にしない
  • 文字や行数に制限など細かい制限がある

書面の内容には、相手に脅迫めいた言葉や内容を書くと、名誉棄損に該当する恐れがあります。

場合によっては懲役や罰金刑になる可能性もあるので、冷静になって記載しましょう。

また送付するときは「配達証明」も付与しておくこともおすすめします。

配達証明を付与すると、相手が受け取ったときに郵便ん曲から送り主に通知が届くと言う仕組みです。
内容証明郵便を依頼するとき、郵便局から配達証明を付与するかどうか確認されます。

料金が少しかかりますが、裁判の際に有効になる場合があるので配達証明を付けるといいでしょう。

請求先がわからない場合は?

浮気相手 知りたい

書類を送付する場合は、請求相手の名前・自宅住所または勤務地の住所を把握しておく必要があります。

これらは、電話番号、メールアドレスなどの情報があると弁護士照会で氏名、住所が取得することができます。

ただし、浮気をしたパートナーだけでなく不倫・浮気相手にも請求可能する場合、請求相手の名前・自宅住所または勤務地の住所がわからない場合もあるでしょう。

浮気相手の住所のような個人情報を入手する方法としては、

  1. 探偵へ浮気相手の調査を依頼する
  2. 浮気をしたパートナーに直接聞く

などが挙げられます。

請求相手の情報がわからない場合は、離婚弁護士や探偵へ相談することも一つの手です。

内容証明の送り方・費用

では、実際に作った内容証明を相手に送ります。
内容証明を送る際には、以下の手順に沿っていくと分かりやすいでしょう。

  1. 受付可能な郵便局へ行く
    内容証明に関しては、集配郵便局及び支社が指定した郵便局でのみ受付ができます。
    すべての郵便局で差し出しができるわけではないので、事前に確認しておくといいでしょう。
  2. 窓口に提出する
    内容証明を送る際には、窓口に以下のものを提出します。
    ・受取人へ送る内容文書
    ・差出人及び郵便局が各1通ずつ保存する内容文書の謄本2通
    ・差出人及び受取人の住所と氏名を記載した封筒
    ・内容証明の加算料金を含んだ郵便料金

    念のために差出人の印鑑も一緒に持っていくといいでしょう。
  3. 料金
    内容証明の加算料金は1枚430円、2枚690円、3枚950円、4枚1,210円、5枚1,470円となり、枚数によって料金が変わっていきます。
    さらに郵便物の料金や配達証明、速達や一般書書留の加算料金がかかってくるので、約1,500円~2,000円程度かかります。

内容証明を送っても期日までに相手が払わない場合は?

内容証明を送ったら、期日まで待つことになります。

相手が合意して請求した慰謝料を支払ってくれればいいのですが、
「合意しない」「放置される」可能性は決して低くありません。

もし、期日までに払わない場合は、慰謝料請求調停や裁判で解決を図ることになります。

そのため、慰謝料を請求する前に弁護士に依頼して、書類の作成から裁判になった時のサポートを依頼する、という選択肢もあります。

離婚問題の実績豊富な弁護士であれば、内容証明の作成や適正な金額を、裁判になったときでも有利に立てるようにしてくれるので確実です。

自分で書くのは大変だと感じたらどうすればいい?

慰謝料請求を行いたい場合、内容証明郵便を使う方法があります。

内容証明郵便は内容や書式をしっかりと整えたうえで送る必要があります。

内容や書式の不備によってトラブルが発生してしまう恐れもあります。

しかし、自分で書式や手続きなどを行う場合、慰謝料を受け取るまでに工程がかかるのも事実です。

手続きの方法については、離婚弁護士などのプロに相談、依頼することで確実に行うことが可能です。

自分で書く場合でも無料相談などを利用し、正式な書類が作成できているか気軽に相談してみましょう。

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