親権と監護権を分離すると?

親権とは?

通常、子どもの親は、父母ともに親権者として子の法律行為を代理し、身上を監護しなければなりません。

しかし、夫婦が離婚するとなると、どちらも親権者になるわけにはいきません。

とはいえ、親権と監護権を分離することは可能となっています(詳しくは「親権・監護権」)。

では、親権と監護権を分離すると、どのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか?

親権と監護権を分離した場合のデメリット

通常、親権と監護権は個別に持たれることを想定していないため、分離すると当然ながらデメリットが生じます。

たとえば、子どもが交通事故などにあってしまい、医師に手術の同意を求められたとしても、一緒に暮らしている監護権者では同意できず、親権者からの同意が必要となってしまいます。

医師も責任を問われたくないため、よほどの緊急事態でもない限り、監護権者からの同意だけでは応じてくれないことがほとんどです。

その他にも、監護権者と子どもとで苗字が異なってしまうこともあります。特に母が監護権者になった場合に多く、離婚後も婚姻時の苗字を名乗ることでしか回避ができません。

子どもの苗字を変更できないわけではありませんが、親権者の同意が必須となり難しいのが現実です。

このように、監護権者は多くの場面で親権者から同意を得なければなりません。

親権と監護権を分離した場合のメリット

上記のように、監護権者はいちいち親権者からの同意を得なければならない場面が多く生じます。一見すると、親権と監護権を分離しても手間がかかるだけでまるでメリットが感じられません。

しかし、親権と監護権を分離することで離婚問題がスムーズに解決することもあります。どちらも子の親権を主張している場合、打開策として親権と監護権の分離は特に有効です。

また、子どもに対して、どちらの親ともつながっていると安心感を与えられます。夫婦が離婚したところで親子の縁は切れませんが、形式上のつながりがあるとないとでは大きな違いです。

親権と監護権の分離はケースバイケース

現実問題として、親権と監護権の分離は手続き上のデメリットのほうが目立つように見受けられます。通常、1つの権利を分けるのだからこれだけは仕方ありません。

しかし、もっとも優先すべきは子どもの利益です。よって、分離すべきかどうかは夫婦によってケースバイケースです。

親権と監護権の分離については、どちらが自分たちの離婚後の生活スタイルにあっているか、そして子どもにとっての利益につながるのか、といったことを考慮しながら決めましょう。

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