2021.10.22 2021.11.4

弁護士特約がない場合の交通事故の対処法|弁護士に依頼する方法とは

交通事故に遭った際に弁護士に示談交渉を依頼すると、弁護士に対する報酬金や日当などさまざまのな費用が発生します。

ご自身が加入している自動車保険に「弁護士特約」が付いていると、その特約を利用すうことで弁護士費用を大幅に抑えることができます。

一方で弁護士特約がない場合でも、弁護士に依頼することはできます。費用面の負担を抑えた依頼も可能です。

この記事では弁護士特約がない場合の対処法や、弁護士特約の概要、特約を利用するメリットなどについて詳しく解説していきます。

交通事故で利用できる弁護士特約とは?

「弁護士特約(弁護士費用特約)」とは
「弁護士特約(弁護士費用特約)」とは、保険のオプション契約の1つで、交通事故の示談交渉を弁護士に依頼する際の弁護士費用を補償するものです。

任意の自動車保険などに加入する際に、数千円程度払うことでさらなる補償として追加でき、交通事故の際に生じた弁護士費用を自動車保険会社が一定限度まで補償してくれるものです。

弁護士特約は、着手金や報酬金といった弁護士費用をカバーするのが基本ですが、法律相談で生じた相談料も補償してくれる場合があります。

弁護士特約で保険会社が補償する額は、一般的に弁護士費用に関しては300万円程度、法律相談費用の負担額は10万円程度としている保険会社がほとんどです。

弁護士特約としてどこまで保険会社が補償してくれるのかは、保険会社によって異なるため、ご自身の加入した自動車保険を確認しておくのがよいでしょう。

弁護士特約とは

任意の自動車保険に弁護士特約がない場合の対処法

自動車保険に弁護士特約がない場合は「弁護士に依頼するには費用がかかるのでは...」と、弁護士への依頼を諦めてしまうかもしれません。

しかしご自身が加入している自動車保険で弁護士特約に加入していなくても、弁護士特約を使える可能性はまだ残っています。

ではどのような場合に弁護士特約を使えるのか、詳しく解説していきます。

自動車保険以外の保険に弁護士特約が付いている場合もある

弁護士特約は、自動車保険のみに設定された特約ではありません。

他の保険においても、弁護士特約が存在するものは多数あります

以下その一例です。

弁護士特約がついている可能性のある保険
  • バイク保険
  • 医療保険
  • 火災保険
  • 個人賠償保険
  • 弁護士保険
  • クレジットカードに関する保険

これらの保険にも損害賠償請求を行う費用や、法律相談の弁護士費用を補償する弁護士特約を付けることができます。

上記の保険に加入されている方は、一度ご自身の保険に弁護士特約が付いているか確認しておくことをおすすめします

家族や同乗者の保険を確認する

弁護士特約は、一般にその保険契約をした人(被保険者)が行使することになります。

しかし契約者以外でも、以下のような一定の条件に当てはまる人であれば、弁護士特約を利用できる可能性があります。

弁護士特約が利用できる家族の範囲
  • 被保険者の配偶者及びその親族
  • 事故当時の同乗者

被保険者の親族といっても、どの範囲まで認められるかは同居の有無によって異なります。

弁護士特約が利用できる範囲

同居している両親・子ども・兄弟姉妹など家族が弁護士特約付きの保険に加入していれば、その家族も家族名義で弁護士特約を使える可能性があります。

家族と同居している場合は、家族が弁護士特約付きの保険に加入していないか確認してみましょう

なお、同乗者とは文字どおり交通事故が遭ったときに一緒に車に乗っていた友人や同僚などを指します。

契約者以外に弁護士特約を使える可能性のある人
  • 同居している親族:両親(義理の両親)、子ども、兄弟姉妹、連れ子など
  • 別居している親族:未婚の子どものみ(子どもが既婚の場合は、弁護士特約を行使できる親族とは認められない)
  • 同乗者:友人、会社の同僚、子供の保護者など

弁護士特約がなくても弁護士には依頼できる

すでに加入済みの保険に弁護士特約をオプションとして付けていない場合は「弁護士に依頼したいけど、特約がないからできない…」と思ってしまう方もいるかもしれません。

しかしそのように判断するのは、早計です。

弁護士特約はあくまで、交通事故における弁護士費用を保険会社が負担するサービスであって、弁護士に依頼するための必須条件ではありません

したがって、弁護士特約に加入していなくても、交通事故に遭ったときに弁護士に依頼することは可能です。

弁護士特約がない場合は、法律相談や着手金などの費用は一時的に自己負担となる場合もあります。

しかし弁護士事務所の中には、事故の相手から受け取る示談金(損害賠償金)から弁護士費用を差し引く形で対応してくれる場合もあります

その場合は、依頼時に費用を用意しておく必要はありません。

相談時に、費用の支払い方法について確認しておくとよいでしょう。

弁護士法人・響の費用例

弁護士に依頼する場合には「法律相談料」「着手金」「報酬金」といった弁護士費用が発生します。

一般的な法律事務所の相場としては、法律相談料は30分で5,000円程度、示談交渉が成功した際の報酬金の相場は経済的利益の10%~20%程度となります。

経済的利益とは、弁護士が介入したことで増額(減額)された慰謝料などの損害賠償金を意味します。

弁護士法人・響の料金体系
相談料0円
着手金0円
成功報酬220,000円+賠償額の11%(税込) 
弁護士費用特約が保険に付いている方は、最大300万円まで保険会社が弁護士費用を負担してくれます。後払いも可能です。

弁護士法人・響で基本的に無料で法律相談を承っており、弁護士特約がなくても着手金は原則無料です

弁護士特約に加入していない方でも安心して依頼できる料金体系を採用しておりますので、お気軽にご相談いただけます。

交通事故で弁護士特約を利用するメリットは大きい

慰謝料の算定には、自賠責保険、基準任意保険基準、弁護士基準の3つがあり、得られる慰謝料は「弁護士基準」がもっとも高額になります

弁護士特約を利用して弁護士に交渉を依頼すると、慰謝料を弁護士特約で請求することが可能になります

被害者側に過失があっても、弁護士特約を使用することは可能です。※被害者に重大な過失がある場合は、使えない場合もあります。

弁護士特約を利用して弁護士に依頼することにどんなメリットがあるのか、ここで改めて確認しておきましょう。

弁護士基準は慰謝料の基準がもっとも高額になる

前述したとおり、慰謝料の支払い基準には「自賠責保険基準」「任意保険基準」「弁護士基準」の3つがあり、特徴は次のとおりです。

自賠責保険基準

自賠責保険に加入することで支払われる慰謝料の基準です。

自賠責保険は、自動車損害賠償責任保険のことで、自動車の運転者は全員加入しなければなりません。

自賠責保険基準は、最低限度の補償基準になります

任意保険基準

自賠責保険とは別に、ドライバーが任意で加入する自動車保険による慰謝料の基準です。

保険会社は、入院や通院などが生じた場合に支払う具体的な慰謝料金額をあらかじめ設定しており、その設定された基準が任意保険基準となります。

任意保険基準は保険会社がおのおの設定しているため、自賠責保険基準とは違って統一された基準ではありません

一般的に任意保険基準は、自賠責保険基準より若干高い金額で設定されていることが多いですが、それでも被害者に十分な基準とはいえないでしょう。

弁護士基準

弁護士基準は、過去の裁判(判例)を参考にして設定された慰謝料の基準です。

3つの慰謝料支払い基準において、最も高く高額な基準です

慰謝料計算の基準

弁護士基準の慰謝料は、最低金額を補償している自賠責保険の2~3倍ともされており、金額差は小さくありません。

交通事故に遭った精神的な苦痛に対するケアを十分に受けるためには、弁護士基準により慰謝料請求を行う必要があるといえるでしょう

<弁護士のここがポイント> 「慰謝料」とは、精神的苦痛に対する損害賠償金のことです。 精神的なダメージで日常生活に支障が生じた場合は、身体的損害にあたるケガの治療費や通院費などとは別に、加害者には慰謝料を支払う義務が発生します。

弁護士特約を使うデメリットはほとんどない

ここまで弁護士特約のメリットを述べてきましたが、弁護士特約を使うデメリットはあるのでしょうか。

結論からいうと、デメリットはほとんどありません

デメリットがあるとすれば、自動車保険の契約時に弁護士特約を追加することで保険料が上乗せされることですが、月々数百円程度の加算なので、得られるメリットを考えると大きなデメリットとはいえないでしょう。

また弁護士特約を使用することで、自動車保険の等級が下がって保険料が増すことはありません

したがって、弁護士特約を使用できるときには速やかに使用するほうが賢明といえます。

また弁護士特約がなくても、交通事故の解決を弁護士に依頼することはできます。

特約の有無に関係なく、弁護士が交渉代理人となれば弁護士基準で相手方の保険会社と交渉を進めることになりますので、慰謝料額を上乗せすることも可能です。

仮に弁護士特約がなくても、弁護士に相談することで納得できる解決を図りやすくなるでしょう。

<弁護士のここがポイント>
弁護士特約がある場合は原則として弁護士費用はかかりませんので「とりあえず相談してみよう」という方も多くいらっしゃいます。もちろんそのようなご相談でも大歓迎です。弁護士特約がついているなら、迷わずすぐに弁護士へご連絡ください。

弁護士に依頼しないと慰謝料は低額になってしまう

先ほどもご説明したとおり、慰謝料の金額を計算する基準には、弁護士基準、任意保険基準、自賠責保険基準の3つが存在します。

任意保険基準で請求できる額は、自賠責保険と同額程度であることが多く、その基準はあくまで相手側の保険会社が自社で定めたものです。

保険会社の売り上げや利益を考慮したうえで設定された金額なので、被害者救済を目的として設定された弁護士基準に比べると、その額は低い場合がほとんどといえます。

一般の方が相手側の保険会社と交渉しても、保険会社は弁護士基準で慰謝料を計算してくれることは期待できません

交通事故によるケガや精神的苦痛が大きいときに、保険会社を相手取って個人で交渉するのは、あまり得策とはいえないのです。

弁護士基準による十分な慰謝料を獲得するためには、弁護士に依頼することが賢明な方法といえるのです。

<弁護士のここがポイント>
Q なぜ弁護士に頼むと慰謝料が高くなるの?
A.一般の方が保険会社へ弁護士基準で計算することを求めても、ほとんどのケースで聞き入れてもらえないようです。一般の方には法律的知識がないため、保険会社は独自の基準額で押し切ろうすることが多いようです。 しかし弁護士には法律的知識があるため、保険会社は軽くあしらうことがなくなり、弁護士基準での交渉に応じてくれるのです。

交通事故で弁護士特約が使えないケースもある

交通事故に遭った場合、弁護士特約は保険に加入している被保険者(被害者)に非常に有用です。

しかしその弁護士特約も、あらゆるケースで利用できるわけではありません

交通事故が起きた経緯や状況などの観点から、利用を制限されることもありますので、ここで弁護士特約が使えない状況を理解しておきましょう。

契約車両ではない車での事故の場合

自動車保険による補償が受けられるのは契約車両(保険の対象になる車)に関してのみなので、原則として弁護士特約も契約車両による事故でしか使用できません。

次のケースのような車の交通事故では、弁護士特約を使えない可能性があります。

契約していない車で遭ってしまった交通事故

自身が契約している保険に弁護士特約が付いていても、知人から借りた車を運転中に交通事故を起こした場合は弁護士特約が使えません

知人の車は自動車保険の契約車両ではないため、自動車保険は適用されないのです。

ただし、借りた車に弁護士費用特約が使える保険の契約をしている場合は、弁護士特約を使用できる可能性はあります。

車の所有者に確認してみましょう。

持ち主の許可なく運転した車の交通事故

所有者の許可なく無断で運転して事故を起こした場合は、自動車保険は適用されず、弁護士特約も行使できません

弁護士特約は、自動車保険の契約者だけではなく、契約者以外の人の運転で交通事故を起こした場合でも使えますが、第三者が使えるのは、あくまで契約車両の所有者から使用の許可を受けていた場合です。

<弁護士のここがポイント>
弁護士特約が使える「契約者以外の人」の運転には、契約者の家族のほか、友人や職場の同僚などといった第三者の運転が含まれます。 なお盗難車で事故を起こした場合は、契約者が許可していない運転となるため、弁護士特約を使うことはできません。

故意または重大な過失がある事故の場合

弁護士特約は、契約時の約款(やっかん)により「故意または重大な過失がある場合は使用できない」という定めがあるのが一般的です。

約款とは、契約時における取り決めや契約事項を意味します。

<弁護士のここがポイント>
「こうなる」とわかってて敢えて行ったとき、故意があったことになります。 不注意でうっかりミスしてしまった場合は、過失があったことになります。 重大な過失があるとは、その過失の程度が非常に重いことを意味します。

契約者や被保険者の過失が軽い場合は、責任も重くないため弁護士特約を使えます。

しかし故意や重大な過失があった場合は、道義的責任の観点から、約款で弁護士特約の行使はできないとされています

故意または重大な過失がある場合の具体例は以下の通りです。

重大な過失とみなされる行為の例
  • 飲酒運転をした場合
  • 薬物を使用して運転した場合
  • 無免許で運転した場合
  • 運転による犯罪や自殺を試みた場合

なお故意や重大な過失がある場合とは別に、地震などの天災による交通事故においても、弁護士特約は使用できません

賠償請求相手が被害者の家族の場合

弁護士特約による損害賠償請求は、誰に対しても行えるわけではありません。

損害賠償を請求する相手が被害者(記名被保険者)の家族の場合、弁護士特約は使えないと考えた方がいいでしょう

具体的には、被害者の配偶者、父母、子どもとなどです。

弁護士特約を家族に使えない理由は、弁護士特約が付いている自動車保険が、被保険者とその家族の双方を経済的負担から守るためのものだからです。

被保険者がその家族を相手取って争うことは、自動車保険の本来の趣旨に反します。

両者間で損害賠償義務を争うケースは想定外のため、弁護士特約は適用されないのです。

【まとめ】弁護士特約がなくても交通事故の問題は弁護士に相談できる

自動車保険で弁護士特約に加入していない場合でも、医療保険や火災保険といった身近な保険に付いていることもあります。

交通事故に遭った際に弁護士特約が使えると、費用負担を心配することなく弁護士に依頼できるため、非常に心強いといえます。

弁護士特約に加入していない場合でも、弁護士に依頼することは可能です。

弁護士法人・響では交通事故の法律相談料及び着手金は原則無料です。

弁護士特約に加入されていない方々にも配慮した料金設定なので、安心して相談できます。

交通事故に遭うとそれまでの日常が一変して、冷静な判断も難しいことでしょう。

納得のいく解決のためには、早めに弁護士に依頼することをおすすめします。

交通事故案件のご相談は、実績豊富な弁護士法人・響にぜひお任せください。

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