2021.10.22 2021.11.12

交通事故示談を弁護士に依頼して費用倒れになるケースと回避する方法

計算

交通事故で被った損害に対する補償は、相手方との示談交渉によって決められます。

適正な補償を受けるためには、交通事故案件に詳しい弁護士に相談をすることも検討してください。

しかし弁護士に依頼をして損害賠償金が増額しても、弁護士費用の割合が多くなってしまう「費用倒れ」が起こるケースもあります

どんなケースで費用倒れが起こってしまうのか、どのように回避すべきかを理解しておきましょう。

この記事では、費用倒れが起こってしまうケースと回避する方法について解説します。

交通事故の示談における弁護士費用の費用倒れとは?

弁護士に依頼をしても、得られる損害賠償金に対する弁護士費用の割合が多くなってしまうことを「費用倒れ」といいます。

費用倒れになってしまった例1
  • 相手側の損害賠償金(示談金)提示額 15万円
  • 弁護士に依頼をすることで損害賠償金が20万円に増額
  • 弁護士費用 17万円
  • 受け取れる損害賠償金 3万円

増額した損害賠償金に対する弁護士費用が占める割合が多くなり、受け取れる損害賠償金が大幅に少なくなってしまった。

費用倒れになってしまった例2
  • 相手側の損害賠償金(示談金)提示額 100万円
  • 弁護士に依頼をすることで損害賠償金が120万円に増額
  • 弁護士費用 25万円
  • 受け取れる損害賠償金 95万円

  • 当初提示された損害賠償金は100万円だったが、弁護士に依頼したことで5万円減ってしまった

このように損害賠償金の総額自体は増えても、弁護士費用を支払うことで受け取れる額が少なくなってしまうケースもあります。

費用倒れになってしまうかどうかを判断するには、弁護士費用がどの程度かかるのかを把握しておくことが大切です。

次に、弁護士費用の目安について見ていきましょう。

弁護士費用には目安がある

初めて弁護士に依頼をしようとするときには、いくら費用がかかってしまうのか気になるものでしょう。

多くの弁護士事務所では「着手金+成功報酬」の料金体系を採用しています。

「着手金」とは
弁護士にトラブルの解決を引き受けてもらうときに支払う費用のことであり、契約の手付金といった意味合いがあります。
最終的に依頼者が望む成果を得られなかった場合も、返金されないものなので注意が必要です。
「成功報酬(報酬金)」とは
依頼したトラブルが解決したときに支払う費用です。
得られた成果(損害賠償金)に対する報酬で、不成功となってしまったときは通常は不要です。

成功報酬は弁護士事務所によって異なるため、この金額が大きいと費用倒れが発生しやすくなります。

弁護士費用の一般的な金額の目安は、以下のとおりです。

費用の種類 金額の目安
相談料 30分あたり5,000円~30分あたり5,000円~
着手金 経済的利益(損害賠償金)の2~8%
※旧報酬規程に準拠
成功報酬 経済的利益(損害賠償金)の2~16%
※旧報酬規程に準拠
実費 交通費、宿泊費、内容証明郵便の費用、印紙代、切手代、コピー代など実際にかかった費用を精算
日当 ・半日分(2~4時間):3~5万円程度
・1日分(4時間以上):5~10万円程度
※旧報酬規程に準拠

旧報酬規程とは、日弁連(日本弁護士連合会)がかつて使用していた基準のことです。

独自の料金体系を設定する事務所がある一方で、旧報酬規程を継続して用いているところもあるので、弁護士事務所によって同じ依頼内容でも料金は異なります。

着手金を無料としている弁護士事務所もあり、弁護士法人・響の料金体系は次のとおりです

弁護士法人・響の料金体系
相談料0円
着手金0円
成功報酬220,000円+賠償額の11%(税込) 
弁護士費用特約が保険に付いている方は、最大300万円まで保険会社が弁護士費用を負担してくれます。後払いも可能です。

<弁護士のここがポイント>
弁護士に依頼をすべきか判断をするためには、実際にどれくらいの費用がかかるのかを把握しておくことが重要です。相談料を無料としている事務所も多いので、初回相談時に費用についてあらかじめ確認しておきましょう。

費用倒れになる示談金の金額は19万円前後

弁護士事務所に依頼をすることで、費用倒れとなるかの判断は事前にシミュレーションすることが可能です。

一般的な弁護士事務所に依頼をした場合に、費用倒れとなるラインを見ていきましょう。

着手金・成功報酬 費用倒れとなる経済的利益
パターン1 着手金:無料
成功報酬:経済的利益の11%+22万円
約25万円以下の金額
パターン2 着手金:無料
成功報酬:経済的利益の8.8%+16万5,000円
約18万円以下の金額
パターン3 着手金:11万円
成功報酬:経済的利益の22%
約14万円以下の金額

上記のように、着手金の有無や成功報酬の計算方法によって、費用倒れとなるラインが異なることがわかります。

実際には着手金や成功報酬だけでなく、実費や日当などの費用も必要になります。

弁護士事務所に相談を行うときに、トータルの費用を試算してもらって判断をしましょう。

弁護士費用が費用倒れになるケースとは

弁護士に依頼をしたときに費用倒れとなってしまうケースは、次のような例があげられます。

費用倒れになるケース
  • 相手が無保険の場合
  • 物損事故の場合
  • ケガが軽傷で通院していない場合
  • 過失割合が多い場合

これらのケースで、なぜ費用倒れが起こりやすいのかを詳しく見ていきましょう。

費用倒れのケース1 相手が無保険の場合

交通事故の被害に遭っても、相手が無保険である場合には費用倒れとなってしまうことがあります。

任意保険に加入しておらず、自賠責保険のみでは損害賠償金の請求額に上限があるからです。

自賠責保険では120万円までしか請求できず、それを超える分については相手に請求することになります。

しかし、任意保険に入っていない場合は相手の資力が乏しいことが多く、実際には十分な損害賠償金を回収できないこともめずらしくありません。

弁護士に依頼をすることで弁護士費用もかかってしまうので、結果的に費用倒れとなってしまう可能性が高くなります。

費用倒れのケース2 ケガがない事故の場合

交通事故の被害に遭っても、ケガがなく損害が物損のみの場合は慰謝料などの請求を行えないため、費用倒れとなる可能性があります。

物損とは、交通事故によって生じた車の修理代や荷物の破損などのことを指します。

修理工場から出される見積書や市場価格など、実際に発生した損害が客観的に示されるため、弁護士に依頼をしても損害賠償金にそれほど違いはありません。

物損事故では依頼ができない弁護士事務所も多く、弁護士法人・響でも物損事故のみでは対応していません

交通事故に遭ったときはすぐに病院で診察を受け、人身事故として取り扱われるのかを確認しておきましょう。

費用倒れのケース3 ケガが軽傷で通院していない場合

交通事故に遭ってケガを負った場合に、軽傷だからという理由で入院や通院をしないケースがあります。

きちんと治療を受けていなければ、交通事故とケガとの因果関係が明らかにならず、入通院慰謝料を適切に請求できないこともあるので注意が必要です。

損害賠償金が自賠責保険の範囲内に収まるときは、弁護士に依頼をしても増額の可能性が高くないため、費用倒れが起こってしまう場合もあります。

どの程度の治療が必要かは医師が判断するものなので、事故後は速やかに診察を受けて、適正な金額の補償を受けられるようにしましょう。

費用倒れのケース4 過失割合が多い場合

過失割合が高ければ、相手に対して支払う補償額が大きくなるため、結果として費用倒れとなってしまうことがあります。

「過失割合」とは
交通事故が起こった原因について当事者の双方でどの程度の責任があるのかを示した割合を指します。
もらい事故などを除き、交通事故が発生した原因は当事者のそれぞれに何らかの責任が生じる場合が多いです。

ご自身の過失割合が4割を超えると、費用倒れの可能性は高くなってきます

過失割合が4割以上となる交通事故としては、次のような例があげられます。

過失割合が5:5となるパターン

1.自動車どうしの事故で、どちらも赤信号で直進して起こった接触事故

2.駐車場内の交差点で出会い頭の事故

過失割合が4:6となるパターン

1.信号機のない交差点で、直進車が一時停止を無視して右折車と衝突したとき。右折車と直進車の過失割合は4:6となります。

2.信号機がなく同じ道路幅の交差点において、直進車どうしが同程度のスピードで起こした衝突事故。左方車と右方車の過失割合は4:6です。

上記のように、交通事故の状況によって過失割合は異なります。

過失割合は相手との話し合いによって決められるので、納得ができない場合は変更できる可能性もあります。

弁護士への無料相談などを通じて、過失割合の変更が可能かどうかを確認してみましょう

<弁護士のここがポイント>
過失割合は示談交渉の場を通じて、過去の判例などをもとに話し合いによって決められます。個別の事情が反映されておらず、納得できないときには交通事故案件に詳しい弁護士に相談をしてみましょう。客観的な証拠をもとに交渉することで、過失割合が変更になる可能性があります。

過失割合について詳しくはこちらの記事をご参照ください。

弁護士特約があれば費用倒れの心配はない

弁護士に依頼をしたいと考えていても、費用倒れの心配があると思うように相談できないこともあるでしょう。

加入する任意保険に「弁護士特約」(弁護士費用特約)が付いていれば、費用の負担がほぼなくなります。

弁護士特約があることで、一般的には300万円程度までの弁護士費用を保険会社が代わりに支払ってくれます。

弁護士特約とは

特約を利用することで費用倒れを考えずに、弁護士事務所に依頼ができます

自動車保険にかぎらず、火災保険や生命保険などの弁護士特約を利用することが可能です。

また、ご自身で加入をしていなくても、家族が加入している保険に付いていれば利用することもできます。

弁護士法人・響も弁護士特約に対応しているので、どうぞお気軽にご相談ください。

弁護士特約について詳しくはこちらの記事をご参照ください。

弁護士費用が気になるなら弁護士法人・響にご相談を

弁護士法人・響では、交通事故に関するさまざまなご相談に対応しております。

弁護士特約の利用はもちろん、特約がない場合も「着手金(原則無料)+成功報酬」の料金体系となっているので、お気軽にご相談頂けます。

相手方から受け取った損害賠償金から弁護士費用を精算する形となるので、ご依頼時に費用面を気にされることはありません。

また、相談をお受けした際に費用倒れとなりそうな場合は、事前にお伝えいたします。

ご納得頂いたうえで依頼をすべきか判断できますので、まずは費用がどれくらいかかるのかを把握するためにお問い合わせください。

【まとめ】弁護士特約を利用すれば費用倒れの不安も払拭できる。まずは弁護士に相談を

交通事故によって受けた損害をきちんと補償してもらうには、交通事故案件に詳しい弁護士に相談をすることが大切です。

しかし治療中の場合は、損害賠償金による経済的利益がいくらになるかがわからないため、費用割れになるかどうかの判断は難しいものです。

弁護士法人・響では、治療中でもご相談・ご依頼を受け付けています。

弁護士費用は、相手方から受け取った損害賠償金から精算する形となるので、ご依頼時にお支払い頂く必要はありません。

交通事故でお困りの方や、弁護士費用にお悩みの方は、ぜひお早めに弁護士法人・響へご相談ください。

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