2021.5.9 2021.12.15

交通事故で弁護士へ依頼して後悔する理由|リスクを回避するには?

弁護士に頼んでも満足のいく結果にならず後悔するかも
弁護士の費用は高いのでは…

交通事故の被害に遭った時に弁護士に相談しても、デメリットが多く後悔するとお考えの方も多いようです。

しかし交通事故のスムーズな解決のためには、専門的な知識を持った弁護士に相談することも検討してください。

この記事では、交通事故に遭ったときに「弁護士に依頼すべきかどうか」を自分で判断するためのポイントについて、詳しく解説します。

この記事では「加害者=過失の割合が大きい交通事故の当事者」「被害者=過失の割合が小さい交通事故の当事者」としています

この記事の監修者
西川 研一
弁護士
西川 研一Kenichi Nishikawa
所属団体
第二東京弁護士会所属 第36318号
役職
弁護士法人・響 代表弁護士/西新宿オフィス所長

交通事故示談を弁護士に依頼して後悔するおもな理由は2つ

後悔する理由

交通事故の被害に対する損害賠償金は、「示談交渉」を通じて相手側との話し合いによって決められます。

相手方の保険会社ときちんと交渉を行うためには、弁護士のサポートはとても有益です。

しかし弁護士に依頼をしたことで、後で悔やんでしまうケースも存在します。

後悔してしまう理由としては、以下の理由などがあるようです。

  • 最終的に受け取った金額が、依頼前より少なくなった
  • 弁護士とうまくコミュニケーションが取れず、相性の悪さを感じた

相性の面は自分に合った弁護士を見つければ解決しますが、金銭面での後悔は注意が必要です。

弁護士に依頼をして後悔しがちなケースは、金銭的な理由であることが多いといえます。

交通事故の被害から1日でも早く立ち直るためにも、納得できる補償を受けることは欠かせません。

せっかく依頼をしたにもかかわらず、受け取れる金額が少なくなってしまっては、残念な気持ちになってしまうでしょう。

次は、弁護士に依頼したときに後悔する理由を、もう少し掘り下げて見ていきましょう。

後悔する理由1 最終的に受け取った金額が依頼前より少ない

金額が少ない

交通事故の示談交渉では、基本的に金銭の話がメインになります。

ケガの治療費や故障した車の修理代、精神的な苦痛や後遺障害に対する慰謝料など、お金にまつわる話が多いものです。

そのため、示談交渉に納得がいかない理由は、お金に関するものが多いといえます。

たとえば、相手方の保険会社から100万円の示談金を提示されて、納得がいかずに弁護士に依頼をして、最終的に120万円に増額したとします。

「成功報酬型」の料金システムの弁護士事務所の場合は、依頼時にお金はかからないものの、示談が成立した段階で報酬を支払うことになります。

成功報酬の額は、例えば「経済的利益の10%+20万円」などと設定されていることがあります。

その場合の報酬金額は以下のようになります。

〈弁護士報酬の例〉
20万円(弁護士を依頼したことによる増額分)×10%+20万円=22万円(税抜き)

このケースでは「22万円」となります。

示談金の120万円から弁護士費用の22万円(税抜き)を差し引くと、依頼者の手元に残るのは「98万円」となります。

弁護士に依頼しなければ100万円の慰謝料が受け取れたのに、2万円減ってしまうことになります。

このように、弁護士費用が差し引かれて、依頼しなかった時より示談金が少なくなってしまう場合もあるので事前に計算をしてみることが大切です。

弁護士法人・響の成功報酬は、経済的利益の10%+20万円です。(税込金額=経済的利益の11%+22万円)※弁護士費用特約なしの場合。

ご相談内容をお伺いした結果、かえって金額が少なくなる「費用倒れ」になりそうな場合は、正式なご依頼前にお伝えいたします

「経済的利益とは」
依頼者が相手方または保険会社等から得られた損害賠償金のことを経済的利益といいます。

後悔する理由2 弁護士との相性が悪かった・交通事故に不慣れな弁護士だった

不慣れな弁護士

費用倒れの問題がなかったとしても、弁護士とのやりとりに不満を感じてしまうケースがあります

弁護士も人間なので、どうしても相性が良くない場合はあるものです。

難しい法律用語を並べて上から目線で語る弁護士や、依頼者の意向を無視して勝手に示談を進めてしまうような弁護士では、納得感が得られないこともあるでしょう。

また、弁護士によって得意分野が異なるため、お願いした弁護士が交通事故事案に不慣れなこともあります

加入している保険会社や法テラスから紹介された弁護士のなかには、交通事故事案に精通していない人もいるでしょう。

紹介を受けた手前「相性が悪そう」「この弁護士で大丈夫?」と感じてもなかなか断りづらいものです。

しかし納得のいく補償を相手から受けるためには、弁護士選びは慎重にしましょう。

よい弁護士を見極めるポイントはあるので、親身になって丁寧に対応してくれる弁護士を見つけましょう。

【後悔する例】交通事故で弁護士に依頼しない方がいい4つのケース

弁護士に依頼をすべきか迷っているときは、そもそも「依頼しないほうがいいケース」を押さえておくことが肝心です。

次の4つのケースでは、基本的に弁護士に依頼をしないほうがよいかもしれません。

弁護士に依頼しない方がいい例
弁護士に依頼しないほうがいいパターン
  • ケガが軽傷・軽微な事故の場合
  • 相手が無保険の場合
  • 被害者側の過失割合が高い場合
  • 物損事故の場合

これらのケースでは弁護士に依頼をしたとしても慰謝料の増額が見込めないケースが多いので、弁護士費用が負担となり費用倒れになる恐れがあります。

十分な慰謝料を得られない場合は、依頼者にとってマイナスとなるので注意しましょう。

次は、それぞれのケースについて掘り下げて解説します。

後悔する例1 ケガが軽傷の場合・軽微な事故の場合

軽傷の女性

交通事故の被害といっても、ケガが軽傷だったり軽微な事故の場合は、弁護士に依頼をしないほうがよいケースもあります。

事故の影響が少ないのは幸いですが、慰謝料などの金銭的な面から見たときには注意が必要です。

たとえば、次のようなケースでは弁護士に依頼をしないほうがいい場合もあります。

依頼しない方がいい事故の程度
  • 追突事故なのに、車に傷やへこみがない
  • 修理代が数万円程度
  • 車対自転車の事故で、自転車側は転倒していない

このような場合は、弁護士に依頼をすることで多少慰謝料が増額したとしても、弁護士費用のほうが高額になってしまう場合があります

入院の必要のない軽症の場合、数万円~数十万円程度しか請求できないことも珍しくありません。

「後遺障害と等級認定手続きとは」
ケガの治療を続けても完治せず、後遺症が残ってしまうケースがあります。等級認定手続きを行えば、後遺障害と認定される可能性があり、後遺障害慰謝料などの請求ができます。むちうちの場合は、14級・12級に該当することがあるので等級認定を受けることで、示談金が増額します。後遺障害の申請に詳しい弁護士に相談をしてみましょう。

むちうちと医師から診断されている方はこちらの記事もご参照ください。

後悔する例②相手が無保険の場合

無保険の場合

交通事故の相手が「任意保険(自動車保険)」に加入していない場合は、「自賠責保険」からの補償しか受けられない可能性があります

自賠責保険はドライバーが強制的に加入する保険ですが、被害者に対しては最低限の補償を行う仕組みとなっています。

自賠責保険で支払われる金額はケガの治療費や入通院慰謝料などを含めて、上限額が120万円まで(後遺障害分を除く)となっているので注意が必要です。

自賠責保険から支払ってもらうには、被害者が直接請求すればよく、弁護士に依頼をすると費用がかさんでしまいます。

補償額の上限が決まっているため、たとえ弁護士に依頼をしても費用倒れのリスクのほうが大きくなりがちです。

自賠責保険で受けられる補償としては、以下が挙げられます


自賠責保険で受けられる補償の例
  • 治療費(実費分)
  • 付添看護料(入院1日4,200円、通院1日2,100円)
  • 諸雑費(入院1日1,100円)
  • 通院交通費(実費分)
  • 休業損害(原則として1日6,100円)
  • 慰謝料(1日4,300円) ※2020年3月31日以前の事故は1日4,200円

後遺障害が残った場合は、上記とは別に「後遺障害慰謝料」や「逸失利益」を受け取れますが、そうではない場合は補償が少ないといえます。

「逸失利益とは」
後遺障害が残らなければ将来得られたであろう収入が、減少したことに対する損害賠償です。

後悔する例③過失割合が高い場合

過失割合」とは、交通事故が起こった原因が当事者それぞれにどの程度あるかを示した割合です。

  • 過失割合が高い人=「加害者」
  • 過失割合少ない人=「被害者」 と呼びます。

ただし、たとえ被害者であっても過失割合が3割を超えているような場合は、弁護士に依頼をすべきか慎重になる必要があります。

過失割合が高くなるほど、損害額から相殺されて受け取れる金額は減ってしまうからです。

「被害者なのに3割もあるの」と感じてしまうでしょうが、次のようなケースでは被害者でも過失割合が3割以上になる場合もあります。

〈被害者の過失割合が高い例〉

■車対車の交通事故

高速道路で本線を走る車と、本線に合流しようとした車の接触事故のケースです。高速道路の本線に合流しようとする車は、本線を走る車の進行を妨害してはいけません。一方で、本線を走る車も合流地点付近では合流する車との衝突を避けるためにスピードを落とすなどの手段をとる必要があります。そのため、このような事案では本線を走る車側にも3割程度の過失割合が認められます。

■歩行者対車の交通事故

歩行者が横断歩道の付近を渡っていて、車が直進してきたときの事故のケースです。歩行者は横断歩道を渡ることが道路交通法第12条・第13条などで決められており、過失割合は3割程度となります。交通量が多く、車が速いスピードで走行している幹線道路などの場合は、さらに過失割合が大きくなることもあります。

ただし過失割合そのものに納得ができない場合は、弁護士に依頼をすることで変わる可能性があります。

過失割合について、弁護士が相手側の保険会社と交渉してくれるからです。
※必ず過失割合が変わるわけではありません。

過失割合の変更による増額分と弁護士費用を比べて、検討することが大切です。

後悔する例④物損事故の場合

物損事故

「物損事故」とは、交通事故により、車や自転車などの「物」が壊れてしまった事故のことです。

ケガ人がいない場合は「人身事故」とはならず、原則としてケガがない場合は慰謝料の請求ができません

なぜなら、交通事故における慰謝料はあくまで「精神的な苦痛に対する補償」であるため、身体や心にダメージを負っていない場合は補償の対象外となるからです。

自賠責保険でも、物の損害には保険金が支払われません。

「物損事故で車が壊れたので慰謝料を請求したい」と弁護士に依頼をしても、物の損害だけしか発生していない事故には対応していない弁護士事務所もあります。

※弁護士法人・響ではケガのない事故には対応しておりませんので、ご注意ください。

仮に相手方へ車の修理代などを請求できたとしても弁護士を依頼していない場合と金額が変わらないケースも多く、費用倒れになる可能性もあるので注意しましょう。

慰謝料以外の示談金の項目について、詳しくはこちらの記事をご参照ください。

弁護士に依頼して後悔するリスクを回避するには

ここまでは、弁護士に依頼をすることで金銭的な損による後悔をしてしまうケースを紹介してきました。

しかし実際に損をしてしまうかの判断は、事故内容などを詳しく確認しなければわからないといえます。

弁護士に依頼するべきなのかを判断したい」「費用倒れにならないか知りたい」という方は以下の内容を検討しましょう。

弁護士依頼をする際のチェック項目
  • 相談無料の弁護士事務所に相談する
  • 弁護士費用特約を利用する
  • 交通事故事案の解決で実績が豊富な弁護士に相談をする

交通事故の示談交渉を巡って後悔しないためには、弁護士を賢く活用することが大切です。

それぞれのポイントについて解説します。

後悔しないために①相談無料の弁護士に相談する

相談できる弁護士

弁護士事務所では「初回相談無料」としている場合もあります。

無料相談のときにあらかじめ費用や回収できるおおよその慰謝料を聞いておけば、依頼をした際に「費用倒れ」になるかがわかります

まだ怪我の治療中の方は、治療を継続して損害額をハッキリさせることが重要です。

弁護士法人・響では、相手方の保険会社から示談金が提示されていれば「費用倒れ」になる場合はあらかじめご案内いたします。

交通事故の相談に関しては基本無料ですので、弁護士に依頼すべきか迷われている方は、お気軽にご相談ください。

後悔しないために②弁護士費用特約を利用する

弁護士特約とは

任意保険(自動車保険)に加入している場合は、「弁護士費用特約」のオプションが付いているケースが多いので活用してみましょう。

弁護士費用特約は、弁護士に依頼をしたときの費用を保険会社が負担してくれる仕組みです

上限額を300万円までとしている保険会社が多いため、ほとんどのケースで弁護士費用をカバーできます

弁護士費用特約を利用すれば、費用の心配も回避できます。

任意保険に加入をしてから年数がたっていると、特約が付いていたか忘れている場合もあるので確認することが大切です。

手元にある保険証書をチェックしたり、保険会社に問い合わせて特約の有無を確認してみましょう。

法律相談の費用についても、10万円を上限として補てんしてくれる場合もあります。

弁護士費用特約を活用すれば、弁護士に依頼をして後悔するリスクを気にせずに、早期の問題解決につなげられます。

後悔しないために③交通事故の示談交渉の実績豊富な弁護士に依頼する

経験豊富な弁護士

交通事故はさまざまなケースがあり、納得できる補償を受けるためには、過去の裁判例などに基づいて相手に根拠を示す必要があります。

交通事故とケガの因果関係を明確にして、自分の主張を認めてもらうには、専門的な知識やノウハウが必要です。

示談交渉は話し合いで進められるため、正しい主張をしていても、相手方がなかなか応じないケースも多いです。

交通事故の取り扱い実績が豊富な弁護士であれば、示談交渉を任せることで、慰謝料などが増額する可能性があります

また、後遺障害の等級認定手続きなど複雑で面倒な申請も代行してもらえるので、時間的・心理的な負担を減らせるはずです。

弁護士に依頼して費用倒れになるケースとその回避方法について、詳しくはこちらの記事もご参照ください。

弁護士に関するよくある質問

ここからは、弁護士依頼に関するよくある質問にお答えしていきます。

Q1.良い弁護士事務所の特徴は?

  • ・成功報酬の事務所
  • ・着手金無料の事務所
  • ・交通事故の実績が多い弁護士事務所

この条件に当てはまる弁護士事務所を選びましょう。

頼れる弁護士の選び方について、詳しくはこちらの記事をご参照ください。

Q2.弁護士に依頼すると慰謝料が増えるってホント?

弁護士に依頼すると、弁護士基準(裁判基準)という計算基準で慰謝料が計算されるようになるので、慰謝料が増額する可能性があります。

慰謝料の増額について、詳しくはこちらの記事をご参照ください。

Q3.弁護士に依頼するメリットって何?

慰謝料を増額できること以外にも、以下のようなメリットがあります。

\ 弁護士に依頼するメリット /
  • 過失割合を変更できる可能性がある
  • 保険会社との示談交渉をすべて一任できる
  • 難しい書類作成をすべてやってくれる
  • 後遺障害等級認定の申請を任せることができる

【まとめ】後悔しないためには交通事故の示談実績が豊富な弁護士に相談しよう

交通事故の被害にあうと、ケガの治療や相手方との示談交渉など多くのことに取り組まなければなりません。

1人ですべてのことに対応するのは大変なので、「弁護士に依頼すべきか」迷ってしまう場合もあるでしょう。

弁護士への依頼を考えるときは、費用倒れにならないかを確認することが後悔しないためのポイントです。

また、弁護士に依頼をすることで過失割合を変更できる可能性があったり、慰謝料が増額する可能性もあります。

交通事故事案の解決に実績のある弁護士に依頼をすれば、依頼者の立場に立った心強いサポートを受けられます

まずは初回無料で相談できる弁護士と話をして、費用面での心配を解消してみてはいかがでしょうか。

弁護士法人・響では、交通事故案件の取り扱い実績豊富な弁護士がご相談に乗ります

弁護士費用特約が付いていない方の場合には相談費用と着手金は基本無料ですので、お気軽にご相談ください。

この記事の監修者
西川 研一
弁護士
西川 研一Kenichi Nishikawa
所属団体
第二東京弁護士会所属 第36318号
役職
弁護士法人・響 代表弁護士/西新宿オフィス所長

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