プロ野球チームの応援と仲間たちとの付き合いが、積もり積もって自己破産に…。でも今はすべてリセットできた

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この記事の監修者
藤田 圭介
この記事の監修者
藤田 圭介弁護士
弁護士会所属
大阪弁護士会 第57612号
出身地
兵庫県
出身大学
立命館大学法学部 立命館大学法科大学院
保有資格
弁護士・行政書士
コメント
お悩みを抱えているみなさん、勇気を出して相談してみませんか?その勇気にお応えします。

Yさん(50歳・男性)

経験したこと:自己破産
債務整理をした時期:約3年前
借金の総額:約450万円

この企画の趣旨

世の中には、債務整理に対して「最後の手段」といったイメージが強くあります。
しかし債務整理は「終わり」ではなく、平穏な日々を取り戻す「再生の始まり」です。

この企画は、債務整理を経験した方々にお話をうかがい、どういった経緯で借金をするようになったのか、そして「そんな生活をいかに再建し、現在はどんな生活をしているのか」という部分にもフォーカスしたドキュメンタリーです。

※本企画は、債務整理をより多角的に理解してもらうことを目的としています。特定の手続き・成果を保証するものではありません
※弁護士法人・響で受任した案件ではありません

「推し活」という言葉は、すでに一般用語化しているといっても過言ではないでしょう。

何か応援したい対象があって、一緒に楽しむ仲間もいて、そんなコミュニティが生きがいになっているという人は少なくありません。

ドキュメンタリー第3回で紹介するのは、仲間と一緒にプロ野球チームの応援にハマり、気づけば400万円以上の借金を抱えることになった男性のエピソード。

友人との交流を楽しむために始めた野球観戦が、いつしか借金の連鎖へと変わっていった経緯と、自己破産を経て新たな人生を歩み始めるまでの物語です。

※以下のコンテンツは、債務整理を経験した方に実際のエピソードをお聞きし「ご本人が語っている文体」として編集部が執筆したものです

目次

プロローグ

プロローグの画像

私は現在、愛犬と一緒に、とある地方都市で暮らしています。

職歴はいろいろあるのですが、現在は仕事を辞めて失業手当をもらっている期間です。失業手当の受給条件の範囲内でアルバイトなどをしつつ、基本的には次の仕事が決まるまではゆっくりしようと思っています。

現在の夢は、お金を貯めてもう少し街の中心部に引っ越すこと。

今は中心街からちょっと離れたところに住んでいて利便性があまり良くないので、お金が貯まったらもう少し中心街に引っ越したい。以前はそこに住んでいたので、戻りたいという夢があります。

生きがいとなっているのは愛犬ですね。毎日散歩をしたり、遊び相手をしたり、トリミングに連れていったり…。そんな普通の日常を楽しんでいます。

現在はそんな平穏な日々を送っている私ですが、かつて借金を返せなくなって債務整理をした経験があります。

私が借金生活に陥った理由は少し珍しいかもしれませんが…。どのように借金が膨らんでいったのか、それをどう解決したかについてお話していこうと思います。

地元での試合はほぼ全試合観戦、他球場への遠征も…

私が住んでいる街は、とあるプロ野球チームのホームタウンです。

私はこの街で生まれ育ったので、昔からずっとそのチームのファン。以前から野球観戦にはしばしば行っていたのですが、特に自分の中で盛り上がった時期がありました。

それは数年前。すべてのきっかけは「年間指定席を購入したこと」でした。

仲のいい友人たちと年に何度も観戦に行っていたので「毎回チケットを買うくらいなら、いっそ年間指定席を買ってしまおうか!」という話になったのです。

今にして思えば「少し無理をしてでも仲間たちとの付き合いを優先する」という生活が、ここから始まったのかもしれません。

年間指定席を買ってからは、球場に通う頻度が一気に増加しました。ホームで試合があるときは基本的に全試合観戦。さらに他球場で試合があるときも、しばしば遠征に行く…という日々になっていきました。

そんな話をすると、私のことを「熱狂的なファン」だと思うかもしれません。

でも私は、今にして思えば「チームの応援」に熱狂していたわけではないんですよ。振り返ってみるとそう思います。

もちろんファンであることは事実ですし、球場に行けば応援はしますが、それを楽しむというよりはむしろ「仲間たちと飲んだり騒いだりすること」の方が目的だった。

試合がある日は、まず試合前の時間帯に仲間たちと飲みに行くんです。そして試合時間が近づいたら球場に行くんですが、実は試合の前半はスタンド裏で寝ていて、後半から試合を観る…なんてことをよくしていました。そして試合に勝っても負けても、観戦後はまた仲間たちと飲み屋に繰り出すわけです。

飲み屋で話すことといえば、もちろん野球の話題もありますが、それ以外のバカ話の方がずっと多かった。ですので、今振り返ってみれば野球観戦よりもむしろ「仲間たちと飲んだり騒いだりすること」の方が目的だったんだと思います。

とにかく、仲間と集まることが楽しかった。

ただ、そんな過ごし方をしていれば当然、お金はどんどん出ていきます。

観戦に行けば毎回飲み代がかかるし、遠征に行けば新幹線などの交通費や、ホテルの宿泊費もかかります。さらに私が応援しているチームにはオリジナルグッズが膨大にあって、そういったグッズ集めにもハマり、どんどんお金を使う生活になっていきました。

野球観戦の画像

積もり積もって借金額は450万円に…。悩んだ結果、自己破産を選択

仲間たちは私よりお金に余裕があったのですが、私はそうではありませんでした。毎日のように球場に通うような生活をしていたら、当然給料だけではお金が足りなくなります。

そして、消費者金融からの借り入れをするようになりました。私は借金をしてでも、仲間たちとの時間を捨てることができなかったのです。

もちろん最初は、返せるだろうという思いはあったんですが…。観戦や遠征、飲み会などを繰り返す生活は何も変わらないままだったので、何年も続いていくうちに借金はどんどん増えていきました。

返済日にお金が用意できずに滞納したことや、「今月は利息の分だけの支払いにできませんか」と相談したこともあります。最終的に、大手のカードローンや銀行のフリーローンなど計7社から、総額450万円くらいは借金をしていたと思います。

そしてとうとう、スマホ代やガス代ですら支払いに困る状態になり、ようやく債務整理をする決心がつきました。

実は知人からの紹介で司法書士さんとつながりがあったので、その方に自分の状況をすべて説明して「正直もう首が回らないので、どうにか解決できる方法はありませんか」という相談をしました。

司法書士さんからは「借金を減額して返していく方法と、自己破産をして債務をなくす方法がある」と教えてもらいました。そして、それぞれのメリット・デメリットなどを教えてもらい「どちらかを選んでください」と。

その話を受けて2週間くらいは悩んだのですが…最終的に「自己破産を選びます」という回答をしました。

自己破産のデメリットとして「官報に名前と住所が載る」ということを聞きましたが、私の知人たちに官報など読む人はいないだろうし、両親もすでに他界しています。兄が一人いるのですが、そこはもう、知られたなら知られたでいいやと思いました。

それに、私は家や車など、失ったら困るような資産にあたるものもありません。それならいっそ自己破産をして、再出発をしようと思ったんです。

編集部のワンポイント解説

自己破産には「官報(政府が発行している新聞のようなもの)」に住所・氏名が載るというデメリットがあります。また持ち家や車などの資産がある場合、基本的には手放さなければなりません。

そして、借りている会社と残高を明らかにして、借用書などもすべてかき集めて司法書士さんに渡しました。その後の手続きなどはすべて司法書士さんがやってくれて、2ヶ月後くらいに一緒に簡易裁判所に行きました。

といっても、司法書士さんが同行してくれるのは裁判所の入口までで、裁判官に聞かれたことに受け答えをするのは私です。ただ、事前にどういったことを聞かれるかについては司法書士さんが教えてくれていたので、特に問題ありませんでした。

聞かれたのは「この内容で間違いはありませんか」とか「これに関して異議はありませんか」といった内容だったと思います。

編集部のワンポイント解説

自己破産を司法書士に依頼した場合、司法書士は書類作成などを補助することができますが、裁判所に代理人として出廷することはできません。

一方、弁護士に依頼した場合は書類作成だけでなく、裁判所に代理人として出廷してもらうことも可能です。

そういった手続きのあとしばらくして、無事に免責が下りて債務自体はなくなりました。
でも司法書士さんへの支払いが残っていたので、本当にホッとできたのは債務整理費用を払い終えたときでしたね。

司法書士さんに支払う債務整理費用は分割払いで毎月1万円ずつ払っていて、免責が下りた後も1年くらいは支払いが続いたので、計20万円くらいはかかったと思います。

もちろん安い金額ではありませんが、債務整理にかかった費用についてはまったく不満はありません。

だって今までは毎月15万円くらいは借金返済のために払っていたのに、その債務がなくなって、しかも毎月支払うお金も1万円になったのですから。

そのおかげで生活を立て直すことができましたし、以前のような生活からも抜け出すことができたんです。

自己破産を経験した今。仲間との付き合いや野球への興味は…

現在、野球観戦にはまったく行っていません。たまに仲間から声をかけられても「都合が合わないんだ」と言ってすべて断っています。

やはり、借金生活に陥ったのはそこでの浪費が原因でしたからね。

でも仲間の一人に聞いたところ、現在は仲間たちも家族が増えたり引っ越したりでバラバラになり、以前ほどの盛り上がりはなくなっているそうです。そんな背景もあって、今はもう仲間たちと騒ぎたいという気持ちもなくなりましたし、付き合いも一切なくなりました。

そして野球チームに対する関心も、今はもう全くなくなってしまって…。

実はその後、勤めていた会社が球団の協力会社になって、仕事として接する機会が増えてしまったんですよ。そうなると自然と「プライベートでは距離を置きたい」と思うようになるんですよね。

今はもう、試合結果をテレビで見るくらいで十分というか。家の中に膨大にあったチームのグッズもすべて手放しましたし…。

ここまで心境の変化があったのは、やはり野球応援がきっかけで自己破産までいってしまった反省があるからだと思います。借金に追われる生活には二度と戻りたくありません。

現在の生きがいは、犬と一緒に散歩したり遊んだりすること。

あと最近は、神社仏閣めぐりをよくしているんです。実は債務整理をした後に大きな病気をしてしまったのですが、退院したあとに神社でご祈祷をしてもらったら、そこから不思議と人の縁に恵まれるようになったんですよ。

そこから神社仏閣めぐりにハマってしまって。御朱印集めなどはしていないのですが、その神社の由来などを調べて、現地へ行くだけで満足です。

神社仏閣めぐりの画像

「もしも自己破産しなかったら、今ごろどうなっていただろう」と思うことがあります。

支払いに追われる日々はずっと続いていたでしょうし、そんな日々の先にどんな結末が待っているのか、考えると怖いものがありますね。借金をさらに重ねて、取り返しのつかない状態に陥っていたかもしれません。

もちろん、自己破産をしたことは私の人生においてマイナスの記録だという自覚はありますが、それによって学んだことはプラスの面もあると思っています。

今は浪費をしたい気持ちもなくなりましたし、今後の人生、何があるかわからないので貯金をしていかなければと思っています。老後のことも考えなければいけないですしね。

そんな風に変わることができたのは、債務整理を経験したからだと思っています。

取材後記

「野球応援が原因で自己破産」と書くと非常にセンセーショナルですが、Yさんのお話をよく聞いてみると、野球応援はあくまでもきっかけだったことがわかりました。

楽しい時間をやめられない、付き合いを断り切れない…といった理由で借金をする人は少なくありませんし、浪費によって借金をしてしまった人には共感するところも多いのではないでしょうか。

現在は自己破産によって債務がなくなったことに加え、浪費の原因となっていたこともすべて断ち切ることができているYさん。Yさんの人生においては長い回り道があったのかもしれませんが、ここからが人生の本番なのだと思います。

この記事の監修者
藤田 圭介
この記事の監修者
藤田 圭介弁護士
弁護士会所属
大阪弁護士会 第57612号
出身地
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立命館大学法学部 立命館大学法科大学院
保有資格
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  • 弁護士 約40(2024年7月時点)
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