アイコン

過払い金とは?計算方法からどこに相談すべきか解説

2021.03.31 2021.12.27

監修者情報
監修者:弁護士法人・響 弁護士
島井 伸仁
弁護士会所属
東京第二弁護士会 第59432号
出身地
奈良県
出身大学
関西大学社会学部 大阪大学法科大学院
保有資格
弁護士
コメント
ご依頼者の抱える問題が一歩でも解決に進むように日々職務に努めております。

ようやく借金を完済したけれど、返済した額がかなり多くない?

広告でみた過払い金とは?

そんな疑問を持った人は、過払い金が発生しているかもしれません。
過払い金の返還請求は正当な権利なので、遠慮や心配をする必要はありません。 そこでこの記事では、過払い金返還請求に関する基本的な知識や計算⽅法を説明します。

【弁護士法人・響に依頼するメリット】

  • 最短即日!返済ストップ
  • 相談実績19万件以上!
  • 明瞭なご説明で費用への不安をゼロに
  • 相談は何度でも無料

目次

過払い金・過払い金返還請求とは?

過払い金とは消費者金融やカード会社などの金融機関に法律の上限を超えて支払った利息、つまり払い過ぎた利息 を指します。過払い金を取り戻す手続き を「過払い金返還請求」といいます。

過払い金が発生する理由

では、なぜ貸金業者は、法律で定められた上限金利を超えた貸付を行なっていたのでしょうか?

その理由は、お金を貸す際のルールを定めた法律が「出資法」と「利息制限法」の2つ存在していたため です。

出資法と利息制限法の上限金利の違い

  • 出資法:29.20%
  • 利息制限法:15〜20%
    ※利息制限法は貸付金額によって異なる
    ・100万円以上:15%
    ・10万円以上100万円未満:18%
    ・10万円未満:20%

この上限金利の差がいわゆる「グレーゾーン金利」と呼ばれるもので、どちらを適用すべきかは、明確に規定されていませんでした。

そのため、貸金業者によっては29%に近い金利を設定するケースもあれば、20%以下の金利を設定するケースもあったのです。

しかし、2006年1月、最高裁判所によって「利息制限法を越える金利については違法」と判断されました。この判決により、グレーゾーン金利(20%以上)で借金を返済していた人は、払いすぎた利息を返還できるようになったのです。

2010年6月18日には出資法の上限金利も20.0%になり、利息制限法と統一されました。 同時に貸金業者も金利を下げることになったのです。

したがって、現在はグレーゾーン金利での貸付を行なっている貸金業者は、原則としてありませんし、これから新たに借入をするときに過払い金は発生しません。(ただし、違法な金利を設定している、いわゆる「ヤミ金融」は存在しています)

過払い金返還請求には時効がある

過払い金返還請求の時効は完済後10年 です。

いつからお金を借り始めたかに関係なく、借金を完済してから10年以上経つと過払い金を請求できなくなってしまうのでご注意ください。

「いつ」「どの業者から」借りたお金が返還対象になる?

2007年以前にプロミス、アコム、アイフルなどの消費者金融から借入れをしていた方が対象 になる可能性があります。ただし、アットローン、モビット、DCキャッシュワンなど、2007年以前から利息制限法の範囲内での貸付を行っていた貸金業者は、対象になりません。

借金の金利によっては、過払い金が発生しない貸金業者も

グレーゾーン金利で貸し出す貸金業者が多いなか、法改正以前からも利息15%未満で営業している貸金業者 もいました。 したがって、過払い金返還請求できるかどうかは、いつ取引していたかに加えて、どの業者と取引していたかも重要になります。

過払い金が発生しないと考えられる貸金業者(消費者金融系)

  • アットローン
  • モビット
  • DCキャッシュワン

これらの貸金業者は、銀行が消費者向け金融を本格化させるときに、利息制限法以下の利率で貸し出しを行う消費者金融としてスタートした経緯があります。そのため、利息制限法を超える金利での貸し出しはないだろうと考えられます。 また、銀行など金融機関のカードローンも利息制限法内の利率を設定していますので、過払い金は発生しません。

【業者別】過払い金発生可能性リスト

貸金業者などの名称引き下げ前の最高年率引き下げた時期

プロミス 25.55% 2007年12月
アコム 27.375% 2007年6月
アイフル 29.2% 2007年8月
そのほかの消費者金融 29.2% 2007年中盤以降が主
信販会社・クレジットカード会社 29.2% 2007年が主

先に述べたモビットなどを除いては、消費者金融ではほとんどが2007年ごろまで29.2%かそれに近い利率で貸付を行っていた ので、過払い金が発生している可能性があります。なお、信販会社やクレジットカード会社によっては、利息制限法を超える利率の商品と利息制限法以下の利率の商品が並存していた場合があります。

その他にも、過払い金が発生する可能性のある代表的な企業名(カード名)は以下になります。

エポス、オリコ、セゾン、ニコス、レイク、イオン、CFJ、セディナ、ジャックス

住宅や車のローンなどは過払い金の対象外になりやすい

以下3つのローンは一般的に金利が低く、過払い金が発生しにくいと考えられます。

  • 住宅ローン
  • 自動車ローン
  • 銀行のカードローン
  • 奨学金

過払い金が発生するのは、利息制限法の上限利率を超えた借入です。しかし、一般的に住宅ローンの金利は1%程度自動車のローンも2~6%程度 とあまり高くありません。そのため、過払い金が発生することはほとんどない と言えるでしょう。また、銀行のカードローンが普及したのは2006年の最高裁判決後なので、過払い金が発生している可能性は低いと考えられます。

クレジットカードのショッピング枠は利息ではなく、分割手数料とみなされているため過払い金が発生しません。しかし、キャッシング枠は利息がかかるため発生する可能性があります。

過払い金の計算方法 

過払い金返還請求は、一般的に弁護士や司法書士など法律の専門家を介して行う手続きです。

「どれくらい過払い金が発生しているのか?」についても弁護士や司法書士が、引き直し計算を行います

とはいえ、依頼前に「どれくらい発生しているのか?」は、知っておきたい方もおられるでしょう。貸金業者に対して請求できる金額は、過去に支払った利息と、利息制限法に基づいた利息の差額 です。これが過払い金になります。

過払い金=支払った利息 - 利息制限法に基づいた利息

過払い金を自身で計算したい方は以下の記事をご参照ください。

過払い金の計算方法

また、自身で計算するのが面倒だと感じる場合は、専門家に依頼することで正確に算出できるでしょう。

クレジットカードのリボ払いも過払い金返還請求の対象になるの?

さて、クレジットカードのリボ払いを利用した取引も、過払い金返還請求の対象になるのかが気になるところです。

結論としては、 キャッシングサービスは利息制限法の適用を受けるため、リボ払いの利率が制限利率を超える場合は過払い金返還請求の対象になります

しかし、 同じリボ払いでもショッピング利用分にかかるのは手数料であり、金利ではないため利息制限法の適用はなく、過払い金返還請求の対象にもなりません

過払い金返還請求の流れ~過払い金はいつ戻る?~

実際の過払い金返還請求の手続きを理解しよう

過払い金の返還請求をする際に、いくら戻ってくるかとともに気になるのが、過払い金がいつ戻るかです。 実際の過払い金返還請求では、すべてが同じ手順になるわけではありません。 相手も同じではないため、過払い金がいつ戻るかはケースバイケースです。

そうは言っても、一応の目安は存在しています。 まずは、弁護士や司法書士に依頼をしたときの返還請求の流れ(※借金を完済している場合)を確認しましょう。

1.弁護士や司法書士への相談・依頼

過払い金の調査を依頼すると、弁護士や司法書士は依頼者の取引履歴を借入先から取り寄せることになります。取引履歴が弁護士や司法書士の手元に届くまで、およそ1ヶ月から3ヶ月ほど時間がかかります。

2.過払い金の調査・利息制限法での引き直し計算

開示された取引履歴に記載されている内容を、利息制限法の上限利率で再計算します(※利息制限法に基づく引き直し計算)。その結果、過払い金が確定できれば、いよいよ返還請求です。

3.相手先の貸金業者との交渉

相手先業者へ過払い金の返還請求をする方法としては、主に任意の和解を申し入れる方法と、請求訴訟を起こす方法があります 。一般には、裁判をするだけ時間がかかりますので、任意で和解したほうが早く過払い金が戻ってくると言えるでしょう。 ただし、その場合は全額の回収ができないケースも少なくありません。弁護士や司法書士は、訴訟を起こした場合と起こさない場合でどちらが依頼人の利益になるかを考えます。

4.過払い金返還請求訴訟(裁判)または和解

交渉が決裂したときには、返還請求訴訟に移ります。この場合、任意の和解よりも過払い金の回収率を上げられることが多くなります。 なお、裁判を起こしたからといって、最後まで徹底的に戦わなければならないわけではありません。しかし、相手の条件に納得いかなければ、判決が出るまで進むことになります。

5.過払い金の返還(回収)

和解により合意をした場合、過払い金の返還時期は貸金業者によって異なります。短いと数ヶ月、長いときには半年ほどかかるケースもあります。 また、裁判となった場合にはさらに時間がかかります。裁判になると、少なくとも半年から1年ほどかかるのが一般的です。

簡単に過払い金の返還請求手続きの流れを確認しました。以上のように、過払い金が戻るまでには、ある程度の時間がかかることは心に留めておきましょう。

過払い金返還請求のメリットとデメリット

メリット
  • お金を取り戻せること
  • 過払い金の返還請求を行うメリットは、なんと言っても払い過ぎたお金を取り戻せることです。このお金は、ある時点までは存在すら気付かなかったお金でもあり、そのまま消滅時効を迎えたり、相手の貸金業者が倒産してしまったりすれば、手にすることができない可能性があったものです。

    また、過払い金返還請求をする人は、それまでに多くのお金を返済してきた人であり、その過程は楽なものではなかったでしょう。 払うべきものは払ったのですから、払ってもらうべきものを払ってもらう。たったそれだけのことではあっても、過払い金返還請求のメリットはあるといえるでしょう。

  • ブラックリストに載らない
  • 過払い金返還請求は当然の権利を行使するだけのことですので、いわゆるブラックリストに入ることは原則ありません。

    ※信用情報機関に事故情報として登録されることを一般的に「ブラックリスト入り」と呼ぶことが多いです。ただし、今現在も借入先に対して返済中の人は、債務整理という手続きとみなされるので、ブラックリストに入ってしまうことがあります。具体的には、過払い金返還請求をできる取引口と借入を返済中の取引口とが別にあり、返済中の取引口を過払い金と相殺しても残高が残ってしまうようなケースです。

デメリット
  • 過払い金が全額返還されないことも
  • 交渉する貸金業者の経営状態や方針などによって、全額または一部返還されないケースがあります。

  • 借金返済中の場合は注意が必要
  • 過払い金を差し引いても借金が残る場合、そのまま手続きを進めると、過払い金返還請求ではなく任意整理として扱われます。任意整理する場合は、信用情報に事故記録が残る、いわゆるブラックリスト状態になり、借入の審査が通らなくなることを念頭に入れる必要があります。

    任意整理についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
    任意整理とは

  • 専門家に依頼するとお金がかかる

    専門家に依頼した場合、過払い金請求に着手金と報酬金の費用がかかります。

     
  • 請求した貸金業者から再度借入できない
  • 相手の対応次第ではありますが、一度過払い金返還請求を行った貸金業者から再度借り入れを行うことが難しくなる場合があります。ただし、ブラックリストには載らないので、請求した貸金業者で借入の審査が通らなかったとしても、別の貸金業者から借り入れできるでしょう。

過払い金返還請求をしないほうがいい場合もある?

借金を返済中なら、過払い金返還請求をしないほうがいい場合もある

借金の返済中にも過払い金返還請求はできます。

しかし、実質的には過払いになっていても、形式的に債務がある状態で過払い金返還請求をした場合、貸金業者によっては信用情報に延滞を登録するケースがあります。
過払い金返還請求のすべての手続きが終了すれば、登録情報の削除を要求できますが、その間に、延滞情報がほかのローンなどで利用される可能性があります。 そうした理由から、 借金返済中の人は過払い金返還請求をしないほうがいい場合もあります

自分で過払い金返還請求をすることはできる?

弁護士や司法書士に依頼しないで、自分で過払い金返還請求をすることはできます。 ただし、自分が望んだ結果を得られるかどうかは別の話になります。 自分で過払い金返還請求をする場合は、様々な可能性についても考慮する必要があります。

自分で過払い金返還請求をすると損をすることや不利になることもある理由

  • 自分で引き直し計算をするのは難しく、実際より少ないまたは多い金額を出してしまうことがある
  • 多くの時間を費やしたにもかかわらず、期待したほどの金額を得られない可能性がある

まず、取引履歴の開示請求と利息制限法に基づく引き直し計算という、最初の入り口でつまずく可能性が考えられます。

取引履歴の開示を拒むことはできないものの、いつ送るかは貸金業者次第の部分があります。 相手が素人である本人の場合、大手の貸金業者ではまずないことですが、小規模の貸金業者だとすぐには送ってこないケースも稀にあるようです。引き直し計算では、うっかりミスや勘違いで誤った金額を出してしまうことがあります。

実際より少なく計算してしまう恐れや、貸金業者と見解の相違があるかもしれません

過払い金の額が違うとか、何割を返還するかという重要な部分は交渉力も無視できません。
その結果、多くの時間を費やしたにもかかわらず、期待したほどの金額を得られないかもしれないのです。

自分で過払い金返還請求をする場合は、このような点にも注意しておきましょう。

借り入れ額や期間を忘れてしまったら、弁護士や司法書士に調査依頼をすることも可能

借入額や契約期間を忘れてしまった、よく覚えていないという人は、弁護士や司法書士に調査依頼をしてみましょう。 弁護士や司法書士に依頼すれば、相手先に取引履歴の開示を請求してくれます。 開示された取引履歴には、約定利率によって計算された金額が載っています。
これを、利息制限法の上限利率で計算し直して、過払い金があるかどうか、いくら戻るかまで確認してくれます(※利息制限法に基づく引き直し計算)。
取引履歴の開示請求は、本人が個人で行うこともできます。

しかし、その先の過払い金返還請求までを考えれば、初めから弁護士や司法書士に依頼したほうが、煩わしい手続きをしないで済むかもしれません。

弁護士・司法書士費用は?

そこで、気になる弁護士費用や司法書士費用ですが、過払い金の相談は無料という事務所も存在します。 また、着手金についても必要のない事務所もあります。
そして、 無料診断による計算の結果、過払い金が発生していなかった場合も費用がかからないことが多いです。 自分で面倒な手続きをしなくて済むだけでなく、費用だけがかかってしまう心配もありません。

専門家に依頼した場合にかかる費用は主に以下の2点で決まります。

  • 着手金
    過払い金がなかった場合にも払わなければなりません。しかし、無料としている事務所も多くあります
  • 報酬金
    過払い金の額によって変わります。過払い金額の20%前後が目安です。例えば取り戻せた過払い金が100万円だった場合、おおよそ20万円が報酬金となります。

過払い金の相談先

過払い金返還請求の相談先には、法テラス、弁護士事務所、司法書士事務所、日本弁護士会などがあります。

詳しく知りたい方は以下の記事で紹介しています。
過払い金の相談先

過払い金返還請求で借金の悩みが解決できない場合は?

現在、借金の悩みを抱えていて、過払い金返還請求によって残っている借金をなくしたいと思っても、過払い金が発生してなかったり、過払い金だけでは解決できない場合もあります。
そんなときは他の方法として債務整理があります。債務整理とは、借金を減額したり免除することによって、借金問題を解決する手続きのことです。債務整理には3種類あり、「任意整理」「個人再生」「自己破産」です。

それぞれの手続きで借金がどのくらい減るのかは以下の通りです。

任意整理
借金の将来利息がカットできる

個人再生
借金額によって異なるが、最大10分の1まで減額できる

自己破産
免責許可で借金がゼロになる

手続きによって、それぞれメリット・デメリットが異なります。

過払い金と債務整理の違いについては以下の記事で詳しく解説します。
過払い金と債務整理の違い

よくある質問

Q1.過払い金返還請求をすると住宅ローンを組めなくなるの?

A:借入の残っていない借入先について過払い金返還請求をしたからといって、住宅ローンを組めなくなることはありません。

ただし、返済中の借入先の過払い金返還請求については、引き直し計算をした結果過払い金が発生していなかったり、 別の取引口の残高と相殺した結果残高が残ってしまい、ローンが組めなくなるリスクも考えられますので、手続きをするかどうか慎重に判断したほうがいいでしょう。

Q2.過払い金返還請求をするとクレジットカードを作れなくなるの?

A:過払い金返還請求をしても、クレジットカードが作れなくなることはありません。 ただし、 過払い金返還請求の相手方となった当事者のカード会社からは断られる可能性があります

Q3.過払い金返還請求後、またお金を借りることはできるの?

A:過払い金返還請求をした後でも、お金を借りることはできるでしょう。 ただし、 過払い金返還請求をした同じ貸金業者からは、借りられない可能性が高いです

Q4.家族や会社にばれずに過払い金返還請求はできるの?

A:過払い金返還請求を弁護士や司法書士に委任すると、相手方とのやりとりは弁護士や司法書士が行います。

また、訴訟の際には、代理人弁護士や司法書士が申立てを行うことにより送達文書なども弁護士事務所や司法書士事務所に届きますので、 家族や会社にばれる可能性は少ないでしょう。

Q5.本人以外が過払い金返還請求を依頼することはできるの?

A:過払い金返還請求は、 原則として本人が依頼するものです。
弁護士や司法書士は本人の意思に反する行為をするわけにはいかないためです。

しかし、病気などのように本人が依頼できない特別な理由がある場合には、 一定条件下のもとで必要な法的手続を経れば、本人以外の人が依頼できることがあります

Q6.借金の明細などの必要書類をなくしてしまっても過払い金返還請求はできるの?

A:相手の貸金業者から取引履歴の開示を受けることで、過払い金返還請求の根拠となる引き直し計算が可能となります。
したがって、借金の明細を無くしてしまっていても、過払い金返還請求はできます。

【弁護士法人・響に依頼するメリット】

  • 最短即日!返済ストップ
  • 相談実績19万件以上!
  • 明瞭なご説明で費用への不安をゼロに
  • 相談は何度でも無料
[実績]
19万件の相談実績あり
[弁護士数]
21人(2021年3月時点)
[設立]
2014年(平成26年)4月1日
「過払い金返還請求」カテゴリの記事一覧
1 2