任意整理と債務整理の違いは?どんな人に向いている?メリット・デメリットを解説

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この記事の監修者
時光 祥大
この記事の監修者
時光 祥大弁護士
弁護士会所属
東京弁護士会(第52547号)
出身地
広島県
出身大学

立命館大学法学部

立命館大学法科大学院

保有資格
弁護士

債務整理とは、借金の返済負担を軽減する手続きや交渉の総称です。

任意整理は債務整理の一種で、債権者(お金を貸した人)との交渉を通じ、返済の負担を軽くすることを目指します。

任意整理には、以下のような人が向いています。

  • 借金の元金を36~60回払いできる人
  • 毎月返済しているのに借入金が減っていないと感じる人
  • 2ヶ月以上返済を滞納している人

とはいえ、任意整理が本当に必要なのか、自分自身で判断するのは難しいかもしれません。

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任意整理と債務整理の違いとは?

「債務整理」は、借金の返済に困っている人の負担を軽減することで、生活を立て直すことを目指す方法の総称です。

「任意整理」とは債務整理の一つで、他に「個人再生」「自己破産」などがあります。

債務整理の種類

ただし、債務整理の中では任意整理を選択する人が多いため、一般に「債務整理=任意整理」とイメージされるケースも少なくありません。

債務整理については、以下の記事で詳しく解説しています。

任意整理については、以下の記事で詳しく解説しています。

あわせて読みたい
任意整理とは

任意整理のメリット・デメリットとは

任意整理は、債権者との交渉によって借金の返済額を減らす債務整理の一種です。

任意整理のメリット・デメリットをまとめると以下のとおりです。

メリット
  • 返済の負担が減る
  • 貸金業者や金融機関からの督促・取り立てが止まる
  • 保証人への影響を避けられる
  • 財産を手元に残せる
  • 費用が比較的かからない
  • 解決までの期間が比較的短い
  • ギャンブル、浪費などでの借金でも利用可能
  • 家族や会社にバレにくい
デメリット
  • 元金分の返済は続く
  • 交渉がうまくいかないこともある
  • 信用情報機関に事故情報が登録される(ブラックリストに載る)
  • 差押えは止められない

個人再生・任意整理・自己破産の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

任意整理が向いている人とは?

上のメリット・デメリットからわかるように、任意整理は、裁判所を介さないことなどから、保証人や財産への影響が出にくいことが特徴です。

たとえば、借金の総額は大きくないものの、長引く返済に苦しんでいる場合に、最初に検討する債務整理です。

具体的には、以下のような人に向いているといえます。

  • 借金の元金を36~60回払いできる人
  • 返済をし続けても借金額が減っていないと感じる人
  • 2ヶ月以上返済を滞納している人

以下、詳しく説明します。

借金の元金を36〜60回払いできる人

目安として「借金の元金(+遅延損害金)を36~60回で割った」金額を毎月返済できる人であれば、任意整理によって借金問題を解決できる可能性が高いといえます。

任意整理では、借金の元金と遅延損害金の総額の返済期間を、3年(36回)〜5年(60回)の分割払いとする条件で和解するのが一般的(※)だからです。

※ 5年(60回)より多い分割回数での和解ができるケースもあります

借金残高143万円、遅延損害金1万円の場合の計算例

任意整理後の返済額=143万円+1万円=144万円

  • 36回(3年)返済の場合
    144万円÷36回=4万円
    毎月4万円以上の支払いが可能であれば、任意整理で解決可能

  • 60回(5年)返済の場合
    144万円÷60回=2万4,000円
    毎月2万4,000円以上の支払いが可能であれば、任意整理で解決可能

債務者(お金を借りた人)の収入源はパート・アルバイトでも、毎月の返済ができれば任意整理は可能です。

また、家計をやりくりし、自分以外の家族の収入で返済しても問題ありません。

ただし、生活保護を受給している場合、基本的に任意整理はできません。

生活保護給付金からの借金返済は原則禁止であるためです。

返済をし続けても借金が減っていないと感じる人

長期間返済し続けているのに、思うように借金が減らない…
と感じている人は、任意整理で借金問題を解決できる可能性が高いでしょう。

長期返済しているのに借金が減らない要因の一つとして、借入金利が高いことが考えられます。

さらに月々の返済額が少ないと、利息が月の返済のほとんどを占め、元金がなかなか減りません。

任意整理は、債権者に対して利息カットを交渉し、3〜5年で元金の完済を目指す債務整理です。

確実に返済を進められるようになり、利息の支払いが多いケースでは効率的に負担を減らせる方法となります。

借入金利が高いと借金が減りにくい理由

なお、逆に、住宅ローンや奨学金などは、貸付利率が低く任意整理をしても効果は期待できません(詳しくは後述)。

借金が減りづらい理由については、以下の記事で詳しく解説しています。

2ヶ月以上返済を滞納している人

借金の返済が苦しくなり、2ヶ月以上返済を滞納しているのなら、任意整理を選択してもいいかもしれません。

2ヶ月程度借金の返済を滞納していると、すでに信用情報機関に事故情報が登録されている(いわゆる「ブラックリストに載っている」)可能性が高いからです。

任意整理で発生するおもなデメリットは、いわゆる「ブラックリストに載る」ことです。

すでにブラックリストに載った状態では、任意整理による大きなデメリットはほぼないともいえます。

信用情報機関とブラックリスト

信用情報機関とは、加盟する金融会社から登録されるローン、クレジットの契約内容や利用状況(信用情報)を管理、提供する民間機関。

借金の滞納や債務整理をすると「事故情報」が登録され、これを「ブラックリストに載る」と呼ぶことがあります。

登録されると、借金の完済から5年、または手続きから5〜7年程度は情報が削除されず、以下のような影響が出ます。

  • 新たに借り入れができない
  • 新たにクレジットカードを作れない
  • 携帯電話を分割払いで購入できない
  • 賃貸住宅の契約ができない
  • 第三者の保証人になれない

また、任意整理を行うことで、滞納し続けた場合と比べて、事故情報の抹消を早めることにもつながります。

ただし、滞納しているケースの中でも、次の項で紹介するようなケースでは、任意整理は不向きです。

任意整理が向いていない人とは?

任意整理の特徴をふまえ、以下に該当する人は任意整理に向いていないといえます。

  • 無収入、借金を返せるめどが立たない人
    債務者自身に収入がなく、家族の支援も期待できず、借金を返せる可能性がない場合、任意整理には向いていないといえます。

  • 返済実績がない人
    返済をほぼしないまま任意整理をした場合、債権者に和解のメリットはほぼ生じません。
    また、和解しても継続的に返済しない可能性が高いと見なされることも多いため、交渉には応じてもらえない可能性が高くなります。

  • 奨学金が払えなくなった人
    奨学金の金利は、変動型でも上限3%と低金利に設定されており、最長20年の長期返済が想定されています(※)。
    そのため、任意整理の利息のカットや返済期間延長の恩恵はまずありません。

  • 自動車ローンや住宅ローンが払えなくなった人
    自動車ローンや住宅ローンはともに低金利のため、任意整理を行い、金利をカットしても、借金の負担はあまり軽減されません。

  • すでに差し押さえられている人
    差押えとは、借金を滞納し続けている債務者の財産を、債権者が強制的に換金・処分をして、回収すること。
    差押えの強制執行時点で、債権者にとっては確実に滞納された借金を回収できる見通しが立っているため、任意整理の和解を受け入れるメリットはほとんどありません。

  • ※独立行政法人・日本学生支援機構の利付き奨学金(第二種奨学金)の貸与利率で、2024年3月に貸与が終了した場合、利率固定0.94%、利率見直し0.40%(上限3.0%)

任意整理ができない場合の解決方法とは?

任意整理ができない場合でも、借金問題の解決ができないというわけではありません。

状況に合わせ、以下の債務整理が有効な解決方法として考えられます。

  • 無収入・返済不能状態の場合 : 自己破産を考える
  • 安定した収入がある場合 : 個人再生を考える

次から詳しく解説します。

無収入・返済不能状態の場合:自己破産を考える

収入がない・激減した
返済に回す財産も手元にない
このような返済不能状態であれば、自己破産が適している可能性が高いでしょう。

自己破産とは、裁判所に申し立て、一部の債務(※)を除いて、借金を全額免除してもらう債務整理の方法です。

原則、元金は返済し続ける任意整理とは異なり、借金そのものから解放される点が、もっとも大きなメリットです。

一方、任意整理と違い、財産や保証人への影響は避けられません。

※ 税金や下水道料金の滞納分、養育費など

自己破産のイメージ

自己破産のメリット、デメリットを比較すると以下のようになります。

メリット
  • 借金がほぼ免除(免責)になる
  • 無収入や生活保護受給中でも利用できる
  • 債権者からの督促や、毎月の返済が止まる
  • 生活に最低限必要な財産を手元に残せる
デメリット
  • 持ち家や車などの高額な財産を失う
  • 自己破産したことが家族や周囲にバレやすい
  • 信用情報機関に事故記録が登録される(ブラックリストに載る)
  • 官報に住所・氏名が掲載される
  • 保証人・連帯保証人が借金返済を求められる
  • 手続き期間中は、一部の職業や資格が制限される
  • 手続き期間中は、引っ越しや海外渡航に許可が必要

自己破産については、以下の記事で詳しく解説しています。

安定した収入がある場合:個人再生を考える

安定した収入はあるものの、借金総額自体が高い
利息だけカットされても、返済はきびしい
このような場合は、任意整理ではなく、個人再生を選択した方が高い返済効果を得られるといえるでしょう。

個人再生とは、裁判所の認可を得て、家などを残しながら、借金を5分の1〜10分の1程度に圧縮できる可能性のある債務整理です。

任意整理は、残債の利息分はカットできても、元金分は基本的に減りません。

しかし、個人再生は、借金そのものを大幅減額することが可能です(最低でも100万円の返済義務は残ります)。

個人再生のイメージ

個人再生のメリット、デメリットを比較すると以下のようになります。

メリット
  • 借金額が5分の1〜10分の1程度に減額できる
  • 持ち家は残して借金を減額できる
  • 車など高額な財産を残せる可能性がある
デメリット
  • 信用情報機関に事故記録が登録される(ブラックリストに載る)
  • 官報に住所・氏名が掲載される
  • 保証人・連帯保証人が借金返済を求められる
  • 手続きが複雑で、6ヶ月〜1年6ヶ月の期間がかかる

個人再生については、以下の記事で詳しく解説しています。

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