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2020.02.06
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自己破産すると公正証書も無効にできる?

自己破産の免責対象は、貸金業者からの借入だけでなく、個人間の借入にも及びます。たとえば、友人からの借入、親族からの借入も、免責決定さえ出れば、法的な支払い義務は消滅するのです。

自己破産すると公正証書も無効にできる?

しかし、自己破産前に公正証書を作成していた場合はどうでしょう。

公正証書とは、公証役場で作成する書類で、確定判決(裁判所の判決で、くつがえすことのできない状態のもの)と同様の効力があるとされている公的文書です。特に個人間の借入の場合、信用のために公正証書まで作成している方も多いのではないでしょうか?

今回は、自己破産すると公正証書も無効にできるのか?についてご説明します。

公正証書によくある勘違いについて

少し余談となりますが、公正証書には確かに確定判決と同様の効力が付されています。しかし、支払いが滞った途端、必ずしも即座に強制執行ができるわけではありません。

即座に強制執行が可能な公正証書は、「強制執行認諾約款付き公正証書」と呼ばれるもので、公正証書作成時、債務者が強制執行について了承している必要があります。この約款がないものは、たとえ公正証書が作成されていたとしても、法的な強制力はありません。

公正証書があっても免責決定が優先

上記のように、公正証書は確定判決と同様の効力を持ち、強制執行認諾約款が付いていれば、即座に強制執行も可能な法的効力の強い文書となっています。

しかし、裁判所から自己破産の免責決定が出た場合、破産手続き開始前にされた公正証書はすべて無効となり、免責の効力が優先されます。つまり、自己破産前に公正証書を作成していたとしても、自己破産さえすれば支払い義務はなくなるということです。

貸金業者も個人も取り扱いは同様

とはいえ、貸金業者からの借入とは違い、個人間の場合は、返済しなければならないといった特別な感情が少なからず入り混じります。

しかし、自己破産の手続き上、貸金業者からの借入であっても、個人間の借入であっても、取り扱いはまったく同じです。

公正証書が無効になると聞くと後ろめたくも感じますが、これは貸金業者から裁判などを起こされ、請求が確定した判決書が無効になるのと同じことです。判決を取られてしまった借金に免責の効果が及ばないとなると、多重債務者の救済という自己破産本来の趣旨から外れてしまいます。

つまり、自己破産とは、判決を取られていようと、公正証書を作成していようと、手続きさえ終えればすべての支払い義務がなくなる原則になっています。

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