消費者金融の借金は時効にできる?成立条件と失敗しやすいポイントを弁護士が解説

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この記事の監修者
犬飼 俊雄
この記事の監修者
犬飼 俊雄弁護士
弁護士会所属
東京弁護士会(第61379号)
出身地
神奈川県
出身大学
学習院大学法科大学院
専門分野
借金問題・債務整理・交通事故

消費者金融の借金は、長期間放置すると時効で消滅する」と聞いて、本当なのか気になっている方は多いでしょう。

結論として、条件を満たせば消費者金融の借金は時効によって返済義務がなくなる可能性があります

実際に、300万円を超える借金が、時効の援用によってわずかな弁護士費用で返済額0円になったケースもあります。

この記事では、時効が成立する条件や手続きの流れ、当事務所の実際の解決事例、知っておきたいリスクまでわかりやすく解説します。

ご自身の借金が時効の対象になるか知りたい方は、まずは無料相談をご利用ください。

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目次

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※弁護士には守秘義務があり、入力いただいた情報を他の目的で利用したり、お問い合わせ内容をご家族やお勤め先などにお知らせすることは一切ありません。

消費者金融の借金は何年で時効になる?

消費者金融からの借金は、長期間返済をしていない場合、条件を満たせば「時効」によって返済義務をなくすことができる可能性があります。

しかし、借金が時効になるまでには一定の期間が必要であり、いつから数え始めるのかを正しく理解することが重要です。

消費者金融の借金が時効になるための起算点(時効の期間のカウントを始める日)は、原則として次のいずれかの翌日です。

  • 最後に返済した日(最終返済日)
  • 次に返済すべきだった日(未払いとなった期日)

なぜこの日が基準になるかというと、債権者(お金を貸した消費者金融)が「返済期日を過ぎたのに返済されないため、借金の請求権を行使できる」という事実を知ったタイミングとなるからです。

消費者金融からの借金の場合、この起算点から「5年」が経過することで、消滅時効の期間が満了します。

具体例を表で確認してみましょう。

タイミング 日付
最後に返済した日 2021年4月10日
次に返済すべきだった日(未払いとなった期日) 2021年5月10日
起算点(未払いとなった日の翌日) 2021年5月11日
時効成立日(起算点から5年後) 2026年5月11日

ただし、最終返済日がご自身の記憶とずれていることも多いものです。

正確な日付を知るためには、手元の利用明細や信用情報機関の記録などを確認して、ご自身の借入状況を客観的に把握することが大切です。

借金の消滅時効については、以下の記事で詳しく解説しています。

消費者金融の借金で時効を成立させるための2つのポイント

時効の期間が経過したからといって、自動的に借金の返済義務がなくなるわけではありません。

時効を成立させるためには、時効が振り出しに戻っていないことと、正しく手続きを行うことの2点が必須となります。

ここでは、時効を成立させるための2つの条件について解説します。

時効を成立させるための条件
  1. 時効が更新されていないこと
  2. 時効の援用の手続きを行うこと

1.時効が更新されていないこと

時効を成立させるための重要な条件として、「時効が更新(リセット)されていないこと」が挙げられます。

たとえ最終返済日から5年が経過していたとしても、その間に時効が「更新」されるような出来事があった場合は、これまでの期間のカウントがすべてゼロに戻ってしまいます。

なぜなら、債権者である消費者金融は、借金を回収するためにさまざまな法的手続きや督促を行うことが正当な権利として認められているからです。

ご自身が「5年経ったから時効だ」と思っていても、気づかないうちに時効が更新されており、実際には時効が成立していないケースも少なくありません

時効がリセットされる具体的なケースや、一時的にカウントが止まるケースについては、後述します。

2.時効の援用の手続きを行うこと

もう一つの必須ポイントは、「時効の援用(えんよう)」という法的な手続きを行うことです。

用語集
時効の援用とは?

債権者に対して「時効期間が満了したので、時効の制度を利用して返済義務を消滅させます」と、意思表示をすること。

借金は、5年という期間が経過しただけで自動的に返済義務が消滅するものではありません。

期間が経過した時点では、「時効の利益を得て借金をなくす権利が発生しただけ」の状態に過ぎず、援用の手続きをして初めて借金がなくなります

これは民法第145条でも「当事者が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない」と定められています。

なぜ自動で消滅しないかというと、借りたお金を道義的な理由からあえて返済したいと考える債務者の意思を尊重する側面があるためです。

ただし、時効の援用の手続きは、証拠が残る形で正確に行わなければなりません。

進め方を誤ると、時効の主張自体ができなくなってしまうこともあるため、具体的な進め方については、弁護士に相談しながら進めると安心です。

時効の援用については、以下の記事で詳しく解説しています。

消費者金融の時効が「止まる」「リセットされる」具体的なケース

消費者金融は借金回収のプロであるため、簡単に時効を成立させてはくれません。

法律上の制度を利用して、時効の進行を一時的に止めたり(完成猶予)、期間をリセット(更新)したりする措置を講じてきます。

なお、「完成猶予」「更新」という呼び方は、2020年の民法改正で使われるようになったものです。

これまで「時効の中断」と呼ばれていたものは「時効の更新」に、「時効の停止」と呼ばれていたものは「時効の完成猶予」という名称に変わっています。

2020年4月の民法改正における変更

時効が止まる・リセットされるケース
  • 時効が止まるケース(完成猶予):催告書が届いた、裁判を起こされた、仮差押え・仮処分をされた など
  • 時効の期間がリセットされるケース(更新):借金の一部を返済した、支払いの猶予をお願いした、確定判決が出た など

それぞれのケースについて、詳しく見ていきましょう。

時効の完成が猶予される(止まる)ケース

時効の完成が猶予される(止まる)とは、一定の事情が発生した際に、時効のカウントが一時的にストップする制度のことです。

2020年の民法改正前は「時効の停止」と呼ばれていました。

具体的にどのようなケースで完成が猶予されるのか、代表的な3つを表にまとめました。

時効の完成が猶予される(止まる)ケース
完成猶予事由 内容 猶予される期間
催告 内容証明郵便などで支払いを求める通知 催告から6ヶ月間
裁判上の請求 訴訟の提起、支払督促の申立て 手続きが終了するまで
仮差押え・仮処分 判決が出る前の財産保全手続き 手続き終了から6ヶ月間

たとえば、時効成立まで残り1ヶ月のタイミングで催告書(督促状)が届いた場合、そこから6ヶ月間は時効が完成しません。

裁判を起こされた場合は、判決などで結論が出るまで時効の完成が止まったままになります。

ただし、催告による完成猶予の効果は1回限りです。

猶予期間中にもう一度催告を送っても、そこからさらに6ヶ月が延びることはありません(民法150条2項)。

こうした制度が設けられているのは、進行中の法的手続きが、時効の完成というタイミングだけで無効になってしまうことを防ぐためです。

もし「催告書」や裁判所からの通知が届いた場合は、時効の完成が近いシグナルの可能性でもあります。

放置すると強制執行に進む可能性があるため、早めに弁護士に相談しましょう。

なお、完成猶予はあくまで時効の進行を一時的に止めるだけで、期間そのものがリセットされるわけではありません。

時効が更新(リセット)されるケース

時効の更新(旧法における「時効の中断」)とは、経過していた時効期間がゼロに戻り、再びカウントし直されることです。

債務の承認による時効の更新(中断)の例

最も多い原因は「債務の承認」です。

債務の承認とは、借金の存在を認める言動をしてしまうことで、次のような行為が該当します。

債務の承認にあたる行為の例
  • 一部でも返済する(金額の大小は関係ありません)
  • 返済の猶予を求める(「来月には払えます」「もう少し待ってください」といった言動)
  • 書面に署名・押印する(念書や和解書へのサインなど)

金融業者はこの更新を狙い、時効直前に「少しだけでも払えませんか」「いつなら払えますか」と電話で打診してくることがあります。

法的証拠として利用できるよう、督促の電話を録音している貸金業者も少なくないようです。

口頭でのやり取りであっても、債務を認めたとみなされる可能性があるため注意が必要です。

また、裁判を起こされて確定判決が出た場合や、強制執行(給与や財産の差押え)が行われた場合も、時効は更新されます。

確定判決が出ると、そこから新たな時効期間は10年に延長されます。

不用意な発言で更新されてしまうことを避けるため、消費者金融からの連絡には応じず、少しでも不安があれば弁護士に相談しましょう。

時効の援用は自分でやる?弁護士・司法書士に依頼する?

時効の援用手続きは、自分で行うことも、専門家である弁護士や司法書士に依頼することも可能です。

以下の表で、それぞれの特徴と違いを簡潔に比較します。

依頼先 対応範囲 メリット・デメリット
自分でやる すべて自分で行う 費用は内容証明の郵送代等(約1,500円)のみと最も安い。しかし、起算点の計算ミスや債権者対応による失敗リスクが非常に高い。
行政書士 通知書の作成のみ 書面作成の代行のみで、代理人として債権者と交渉することはできない。
司法書士 書面作成+代理交渉(1社140万円以下) 代理交渉が可能だが、元金が140万円を超える借金については法律上対応できない制限がある。
弁護士 書面作成+代理交渉+裁判対応(金額制限なし) 借金の元金がいくらでも代理交渉できるうえ、万が一時効が不成立だった場合の債務整理への移行もスムーズ。

自分で行う場合の流れと起こりやすい失敗

自分で時効の援用を行う場合、おおまかな流れは次のとおりです。

自分で時効の援用を行う流れ
  1. 借入状況を確認する
  2. 「時効援用通知書」を作成する
  3. 内容証明郵便で送付する

まずは信用情報機関(JICCやCICなど)から信用情報を取り寄せ、最終返済日が5年以上前であることを確認します。

通知書ができたら、配達証明付きの内容証明郵便で消費者金融に送付します。

ただし、自分で手続きを行うと、失敗するリスクも伴います

最も多いのが「起算日の誤認」です。

実際には裁判を起こされて時効が10年に延びていたにもかかわらず、それに気づかないまま援用通知を送ってしまうケースがあります。

この場合、相手に現在の住所を知らせることになり、督促が再開してしまうこともあります。

また、状況確認のために消費者金融へ直接電話をし、「もう少し待ってほしい」と伝えてしまい、債務の承認(時効の更新)とみなされてしまう失敗も見られます。

個人で対応する場合、相手の法的な対抗措置を把握するのは簡単ではありません。

自分で手続きを進める前に、弁護士に相談すると安心です。

弁護士・司法書士に依頼した場合の費用相場

失敗のリスクを回避するためには、法律の専門家である弁護士や司法書士に依頼するのが確実な方法です。

それぞれの専門家で、対応できる範囲と費用相場が異なります。

時効の援用を依頼する場合の費用
項目 司法書士 弁護士
費用相場
※債権者1社あたり
3〜5万円程度 5〜8万円程度
借金の上限額 140万円以下 制限なし
時効不成立時の対応 140万円以下の任意整理なら対応可 個人再生・自己破産・140万円超の任意整理も対応可能

司法書士(認定司法書士)は代理人として債権者と交渉できますが、対象となる借金の元金は1社あたり140万円以下に限られます。

依頼後に140万円を超えていることが発覚した場合、司法書士は対応できなくなります。

一方、弁護士には金額の制限が一切なく、140万円を超える借金でも代理人として交渉や裁判対応を行えます。

140万円以下の任意整理であれば、司法書士のままそのまま交渉を続けられますが、自己破産・個人再生といった裁判所の手続きや、140万円を超える任意整理が必要な場合は、弁護士への依頼が必要になります。

はじめから弁護士に相談しておけば、借金の金額にかかわらず対応できるうえ、時効が認められなかった場合も弁護士を探し直す手間がありません

弁護士法人・響における「時効の援用」の費用

弁護士法人・響では、時効の援用に関する手続きを安心してお任せいただけるよう、明確な費用体系を設定しています。

弁護士法人・響の時効の援用にかかる費用
項目 料金
着手金 3万3,000円
※債権者1社あたり
報酬金 2万2,000円
実費(郵送費など) 3,000円程度

※すべて税込。裁判の判決が出ているなど、時効成立とならない案件については受任できません。

弁護士法人・響にご依頼いただくと、次のようなメリットがあります。

・督促や取り立ての連絡が止まる
正式に弁護士にご依頼いただくと、弁護士が債権者に対し、「依頼を受けて代理人になりました」と知らせる「受任通知」を送付します。貸金業法などにより、この通知が届いた後は、貸金業者からの直接の督促が禁止されています。

・時効成立の可否を事前に調査できる
取引履歴の開示請求や過去の裁判記録の確認など、ご自身では調べにくい部分も、弁護士がまとめて調査します。

・任意整理や自己破産にスムーズに移行できる
時効が認められなかった場合でも、弁護士にご依頼いただければそのまま他の借金解決方法に移行できます。

ご自身の借金が時効の対象になるか、弁護士費用がいくらかかるかを知りたい方は、まずは無料相談をご利用ください。

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【弁護士法人・響の相談データより】消費者金融の時効の援用の実態

弁護士法人・響には、消費者金融からの借金の時効の援用について、さまざまな状況の方からご相談をいただいています。

過去のご相談データを確認すると、以下のような傾向が見えてきます。

遅延損害金などで数百万円規模に膨らんでいるケースも
利息や遅延損害金が膨らみ、借入総額が200万〜500万円近くまで達してからご相談いただくケースもあります。

「家族に内緒で解決したい」という方が約6割
配偶者に昔の借金を知られたくない」「家族に内緒で手続きを終えたい」というご希望をお持ちの方が半数以上を占めています。

40代・50代の方が半数以上
過去に利用した消費者金融の借金を長年気にかけながら生活し、40代・50代になってから「そろそろ清算したい」とご相談に踏み切られるケースも見られます。

※2018年1月~2026年4月に弁護士法人・響で受任した方のうちアコム、アイフル、プロミス、SMBCコンシューマーファイナンスからの借入について、弁護士法人・響で時効の援用が成立した方のデータをもとに作成。

当弁護士事務所では、実際に時効の援用の手続きをおこなった豊富な実績があります。

続いてご依頼いただいた方の一例をご紹介します。

アコム株式会社の借金を時効の援用で解決したケース

  • 年齢・性別:40代・男性
  • 債務額:3,475,788円
  • 弁護士費用(着手金):33,000円(税込)
  • 結果:時効の援用が成立し、返済額0円

弁護士からのアドバイス

過去に借りた大手消費者金融の借金が300万円以上に膨らんでいましたが、時効の援用手続きを行うことで、わずか33,000円の着手金(報酬金、実費等は別途発生)で支払義務を完全に消滅させることができました。

犬飼 俊雄

弁護士法人・響

犬飼 俊雄弁護士

アイフル株式会社、きらぼし債権回収株式会社の借金を時効の援用で解決したケース

  • 年齢・性別:50代・女性
  • 債務額:250万円(アイフル分)、1,289,843円(きらぼし債権回収分)
  • 弁護士費用(着手金):66,000円(税込)
  • 結果:時効の援用が成立し、返済額0円

弁護士からのアドバイス

長年放置していた複数の借金についてご相談いただき、弁護士が各社の取引状況を調査。

時効が成立していた業者へ迅速に援用手続きを行うことで、借金の返済義務をゼロにすることができました。

犬飼 俊雄

弁護士法人・響

犬飼 俊雄弁護士

消費者金融の借金の時効成立を狙うリスクとデメリット

5年逃げ切れば借金がチャラになるかもしれない」と考えて、そのまま何もせず放置してしまう方は少なくありません。

しかし、時効が成立するかどうかをご自身で正確に判断するのは難しいものです。

弁護士などの専門家に確認をせずに借金を放置することには、深刻なリスクとデメリットが伴います。

また、無事に時効が成立した後でも、知っておくべき点が残っています。

ここでは、時効成立を待つ間・成立した後の両方に関わるリスクとデメリットについて解説します。

時効成立を狙うリスクとデメリット
  1. 遅延損害金が増え続け、返済額が膨らむ
  2. 滞納によって事故情報が登録され続ける
  3. 裁判を起こされる可能性がある
  4. 過払い金が発生していても請求できなくなる可能性がある
  5. 時効の援用を行った業者での「社内ブラック」化

1.遅延損害金が増え続け、返済額が膨らむ

時効成立を待つ間も、借金は据え置かれているわけではありません。

返済期日を過ぎた翌日から、「遅延損害金」が毎日加算され続けます

遅延損害金の利率は通常の借入金利より高く、年率20.0%程度に設定されているのが一般的です。

例:50万円の借金を放置した場合
放置期間 遅延損害金の目安 合計請求額
1年後 10万円 60万円
3年後 30万円 80万円
5年後 50万円 100万円

※年率20.0%で算出した場合の目安です。

万が一、時効の更新(リセット)によって援用に失敗すると、この膨らんだ遅延損害金を含めた全額を一括で請求されることになります。

家計が破綻しかねないため、遅延損害金が膨らむ前に、早めに弁護士に相談しましょう。

2.滞納によって事故情報が登録され続ける

2〜3ヶ月以上滞納すると、信用情報機関(CICやJICCなど)に事故情報が登録されます。

これはいわゆる「ブラックリストに載る」という状態です。

事故情報が登録されている間は、クレジットカードの利用・新規作成や、住宅ローン・車のローンなどの新たな借り入れができなくなります

スマートフォンの分割購入や、賃貸物件の審査に通らないこともあります。

時効を待つ間は、少なくとも5年間はこうした不便な状態が続きます。

なお、時効の援用が成立した後の信用情報の扱いは、機関によって異なります。

JICCでは、比較的早い段階で事故情報が削除される傾向にありますが、CICやKSCでは「完了」の記録に切り替わったうえで、そこからさらに5年程度は履歴が残るケースが一般的です。

ご自身の状況を正確に把握するには、信用情報機関への開示請求がおすすめです

3.裁判を起こされる可能性がある

滞納を続けると、消費者金融は法的な手段に訴えてくることがあります。

代表的なのが、裁判所を通じた「支払督促」や「訴訟」です。

裁判を起こされた場合、次のような影響が生じます。

裁判を起こされた場合の影響
  • 確定判決により時効が更新され、新たな時効期間は10年に延長される
  • 最終的に強制執行が行われ、給与や預貯金が差し押さえられる
  • 給与差押えの通知が勤務先に届き、借金の事実が知られる可能性がある
  • 家族にも裁判所からの書類(特別送達)が届き、事情が知られる可能性がある

こうした事態になると、時効の成立はさらに遠のき、その間も遅延損害金によって借金は増え続けます。

放置する期間が長くなるほど不利になるため、裁判を起こされた段階で、早めに弁護士に相談しましょう。

4.過払い金が発生していても請求できなくなる可能性がある

時効成立を待つ間に、「過払い金」を請求する権利を失うリスクがあります。

過払い金とは、2010年以前の旧利息制限法を超える「グレーゾーン金利」で払い過ぎていた利息のことです。

2010年より前から取引がある場合、このお金を取り戻したり、現在の借金と相殺したりできる可能性があります。

ただし、過払い金の返還請求権にも「最後の取引から10年」という時効があります。

借金の時効成立を待つ間に、過払い金の時効も過ぎてしまうと、1円も回収できなくなる可能性があります。

過払い金に心当たりがある方は、まずは弁護士に相談しましょう。

正しい金利で借入残高を再計算(引き直し計算)してもらうことで、過払い金の有無や金額を正確に把握できます。

5.時効の援用を行った業者での「社内ブラック」化

時効の援用が成立し、信用情報機関の事故情報が消えたとしても、完全に無傷というわけではありません。

時効の援用を行った消費者金融やグループ会社には、「時効で借金を消滅させた顧客」として記録が残ります。

これを「社内ブラック」と呼びます。

そのため、将来その消費者金融やグループ会社のクレジットカードやカードローンに申し込んでも、審査で通らない可能性があります。

大手金融機関はグループ会社が多いため、想像以上に多くのサービスが利用できなくなることもあります。

こうしたリスクを踏まえると、時効が成立するかどうかがわからないまま放置を続けるのは得策ではありません。

時効を狙えそうな場合はもちろん、成立が難しそうな場合でも、早めに弁護士に相談することで、より良い解決方法が見つかる可能性があります。

消費者金融の時効が成立しない場合の借金解決方法

調査の結果、残念ながら時効が成立していないケースもあります。

時効以外にも、「任意整理」「個人再生」「自己破産」という借金解決方法があります。

債務整理とは何かを示す画像。任意整理、個人再生、自己破産という3種類の方法があることを示しており、それぞれの特徴についても記載している。

※個人再生の最低弁済額の下限は100万円です。最低弁済額や清算価値によっては減額幅が80%未満の場合もあります。

放置せずにこれらの手続きをとることで、借金問題を解決できる可能性があります。

任意整理:将来利息をカットし、無理のない返済計画を立てる

任意整理が向いている人
  • 安定した収入があり、利息がなくなれば元金を着実に返していける方

任意整理とは、裁判所を通さずに弁護士が直接消費者金融と交渉する方法です。

今後発生する利息(将来利息)をカットしてもらい、残った借金を3〜5年程度の長期分割で返済していきます。

交渉次第では、経過利息や遅延損害金までカットできない場合や長期分割を組めない場合もあります。

手続きする借金を選べるため、保証人に迷惑をかけたくない借金や車のローンなどを除外できるのも特徴です。

任意整理については、以下の記事で詳しく解説しています。

個人再生:持ち家を残しつつ、借金総額を大幅に減額する

個人再生が向いている人
  • 住宅ローンがあり、自己破産で家を失いたくない方
  • 借金額が大きすぎて、任意整理では返済しきれない方

個人再生とは、裁判所を通して借金の総額を圧縮してもらう手続きです。

この手続きの最大のメリットは、「住宅ローン特則」です。

住宅ローンをそのまま支払い続けながら、マイホームを手放さずにその他の借金だけを圧縮できます。

減額された借金は、原則3年(最長5年)で返済していきます。

減額の割合は借金の総額などによって異なりますが、裁判所に認められれば、借金総額を5分の1〜10分の1程度に大幅に減額できる可能性があります。

ただし、最低弁済額要件や清算価値要件などのため、減額幅が80%未満にとどまることもあります。

個人再生については、以下の記事で詳しく解説しています。

自己破産:すべての借金返済義務を免除してもらう

自己破産が向いている人
  • 病気や失業などで収入がなく、今後の返済のめどがまったく立たない方

自己破産とは、裁判所に申し立てを行い、「支払不能」と認められることで借金の返済義務を免除(免責)してもらう手続きのことです。

税金などの一部の非免責債権を除き、借金は完全にゼロになります。

一方で、マイホームや一定価値以上の車などの財産は処分され、債権者への配当にあてられます。

ご自身にどの方法が向いているかは、借金の状況やご自身の希望によって異なります。

弁護士法人・響では、時効の可能性を含め、状況に応じた最適な解決方法をご案内しています。

まずは無料相談で、ご自身に合った方法を確認してみることをおすすめします。

自己破産については、以下の記事で詳しく解説しています。

消費者金融の時効に関するよくある質問(FAQ)

時効について、ご相談者様からよく寄せられる疑問についてお答えします。

Q.5年や10年放置した借金は、放置していれば勝手に消える?

A.放置しているだけでは、勝手に消えることはありません。

時効期間が経過したとしても、それは「時効を主張する権利を得た」という状態にすぎません。

借金の返済義務を消滅させるには、必ず債権者に対して「時効の援用(時効だから払いません、という意思表示)」の手続きを行う必要があります。

Q.アコムやプロミスなど大手の借金でも時効の援用はできる?

A.はい、大手消費者金融の借金であっても、条件さえ満たせば時効の援用は可能です。

法律で定められた消滅時効のルールは、相手が大手企業であっても平等に適用されます。

ただし、大手は時効の成立を防ぐための裁判などの法的手続きを徹底してくるため、実際に時効を成立させるハードルは高いと言えます。

Q.保証人がいる場合、時効の援用で保証人の義務も消える?

A.原則として、主債務者(お金を借りた本人)の借金が時効により消滅すれば、保証人の返済義務も連動して消滅します。

これは保証債務の「付従性」と呼ばれる性質によるものです。

ただし、主債務者が債務の承認などをして時効が更新(リセット)されていた場合、その効力は保証人にも及ぶため、保証人の時効も一緒にリセットされてしまいます(民法457条1項)。

Q.家族や勤務先に一切知られずに時効の援用をすることは可能?

A.弁護士に依頼して適切に手続きを行えば、周囲に知られない可能性が高まります。

しかし、借金を放置し続けると、裁判所からの書類が自宅に届いたり、給与が差し押さえられて勤務先に通知がいったりして、バレてしまう可能性があります。

内緒で解決したいなら、裁判を起こされる前に弁護士へ依頼することが大切です。

弁護士が窓口となるため、家族に知られるリスクを抑えられます。

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