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2020.08.13
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奨学金の返済からは逃げられない?制度の仕組と払えないときの対処法

奨学金はいつまで返済が続くの?
奨学金を返済できなくなったらどうなる?

学生時代、経済的理由からやむを得ず借りていた奨学金。

当時は奨学金の返済がどういうことかよくわかっておらず、社会人になって初めてその大変さに気がついたという人は少なくないでしょう。

奨学金を返済するとは、どういうことなのでしょうか。

こちらの記事では、

  • 返済すべき奨学金の種類
  • 奨学金の返済の仕方
  • 返済できなくなったときの対処法
などについて解説します。

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奨学金の返済は学生が卒業後にするべき義務

奨学金は様々な理由で経済的に困窮している学生にとって頼もしい支援制度です。

しかし奨学金は、学生時に支援してもらうかわりに卒業後には返済する義務を負います

そもそも奨学金とは

奨学金とは、修学する意思や優れた能力があるにもかかわらず、経済的な理由で修学を続けることが困難な学生に、安心して学業に専念できるようにお金を「貸与」または「給付」する支援制度です。

奨学金には次のようないくつかのタイプに分かれています。

返す奨学金、返さなくていい奨学金

奨学金には、大きく分けて給付型と貸与型があります。

給付型
学生が将来的に返還する義務のない奨学金です。
返さなくていいお金なので対象となる人数は限られており、家計状況や学業が優秀であることなど、対象条件も厳しくなっています。

貸与型
社会人になって働き始めたら返さなくてはならないお金、つまり借金です
教育ローンや融資などと比べると利率などで有利な条件で借りられるものの、保証人を付けたり、支払期日が設けられていたり、通常の借金と同様、一定の条件の下で返済義務が生じます

利息を払う奨学金、利息の付かない奨学金

貸与型の奨学金の中でも、利息の付く有利息タイプと、利息の付かない無利息タイプがあります。

もちろん利息の付かない無利息タイプのほうがメリットが大きいので、選考の条件は厳しくなるのが一般的です。

選考基準は、給付型→貸与型(無利息)→貸与型(有利息)の順に厳しくなるので、奨学金を利用する学生は、条件の緩い貸与型(有利息)が最も多くなっています

奨学金機関によっては、給付と貸与をひとつにまとめてあるところもあります。

奨学金はどこの機関が出すの?

奨学金制度は、大きく次の3機関が設けています。

  • 国や地方自治体
  • 学校
  • 民間機関

民間の機関で代表的なものは次の3つです。

  • 日本学生支援機構
  • あしなが育英会
  • 交通事故遺児育英会

奨学金を返済するのは卒業後の学生

基本的に、奨学金は利用した学生本人に返済義務が生じます。

中には、親に言われて申請したので親が返済するべきものと考える学生もいるようですが、契約上は学生本人が返済義務を負うことになります。

返済は、学校を卒業して社会人になってから始まります。

奨学金の返済が遅れると伴うリスク

奨学金といえども借金なので、返済が遅れると次のようなリスクが生じてきます。

  • 延滞金の発生で返済総額が増える
  • ブラックリスト入りする
  • 一括での支払いを求められる
  • 給料や財産が差押えされる

滞納が続けばブラックリスト入りしてしまい、クレジットカードやローンの利用ができなくなります。

滞納が続くと給料や財産が差押えられてしまいます。

差押えは法的な強制力を伴うものなので、拒否することはできません

奨学金の返済方法と返済開始のタイミング

社会人になったらすぐに返済しなければいけないのかというと、そんなことはありません。

返済方法や返済開始のタイミングは次のように行われます。

奨学金の返済方法

奨学金の返済は高額になるため、基本的には分割で、長期間の返済が認められています。

分割の返済方法には、月賦、半年賦、年賦、またはその組み合わせなどがあります。

月賦返還

毎月決められた期日に、奨学金総額を数十~数百回に分割した金額で返済していく方法です。

1回の返済額を小さくできるので、最も堅実で無理のない返済方法と言えます

1回当たりの返済額は、総額によって最低額が決められていたり、返還期間の最長(20~24年程度)が定められたりしています。

月賦返還は多くの機関で導入されており、

  • 日本学生支援機構
  • あしなが育英会
  • 交通事故遺児育英会
などで利用できます。

運営機関で異なる月賦返還の開始時期

奨学金の貸与終了後、返還が開始される時期は機関によって次のように設定されています。

・日本学生支援機構
卒業とともに返還開始。
ただし、卒業後、初年度9月までの返還額は、本来返還すべき金額の半分または2000円。

・あしなが育英会
貸与が終了した翌月を起算月として、据置期間6ヵ月を経過したときから返還開始。
3月に卒業すると、10月から返済開始。

・交通事故遺児育英会
貸与が終了した翌月を起算月として、据置期間6ヵ月を経過したときから返還開始。
3月に卒業すると、10月から返済開始。

月賦返済のシミュレーション

日本学生支援機構の奨学金を月賦で返還する場合のシミュレーションをしてみましょう。

シミュレーションは日本学生支援機構のホームページ上で計算可能です。

  • 4年制大学を卒業
  • 奨学金総額:400万円
  • 利率:0.25%(利率固定方式)
  • 返済回数:240回(20年)

上記の条件で返済していく場合の目安は、

  • 毎月の返還額:1万7108円
  • 返還総額:410万6034円
となります。

月賦と半年賦の併用

年に2回あるボーナスを返済の一部に充てる方法です。
返済額の半分を月賦とし、もう半分を半年ごと(1月と7月)に返済します。

月々の負担を減らせるメリットがありますが、ボーナスは必ず一定額をもらえるとは限らないのでリスクも伴います。

月賦・半年賦併用返還は、日本学生支援機構が導入しています。

年賦、半年賦

年に1回(年賦)、または半年に1回(半年賦)で奨学金を返済していく方法です。

返還期間を最長20年として、
・年賦:20回
・半年賦:40回
の返還となります。

月賦と比較すると返還回数が少ないため、一度に支払う金額が大きくなるのが特徴です。

年賦、半年賦の返還方法を導入しているのは、
・あしなが育英会
・交通事故遺児育英会
の2機関です。

繰上返還

通常の返済の他に、前倒しで繰上返済することができます。
繰上返済することで、将来支払うはずだった利息が減額されます。

繰上返済を導入しているのは、
・日本学生支援機構
・あしなが育英会
・交通事故遺児育英会
の3機関です。

奨学金を返済できないときに活用できる制度

奨学金の返済は高額かつ長期に渡るため、必ずしも安定して支払い続けられるとは限りません。

支払いが困難になった人のために、救済制度が用意されています。

奨学金の救済制度を使う

病気やケガ、失業、災害など、本人の責任には問えない理由で奨学金の返還が難しくなってしまった場合、救済制度を利用することができます。

ここでは、日本学生支援機構の制度を例にして解説します。

減額返還制度

毎月の返還額を減らして、無理なく返還を続ける制度です。

返還開始当初に約束した金額だと支払いが難しくても、ある程度まで減額すれば支払える、という場合に利用できる制度です。

1回の手続きで12ヵ月適用され、最長で15年まで延長できます。

ただし、減額されるのはあくまでも月々の返還額のみで、返還予定額の総額が減るわけではありません

返還期限猶予制度

急な病気やケガ、失業などで一時的に返還が難しくなった場合、返還期限の猶予をしてもらうことができます。

所定の書類を提出し、承認された期間は返還する必要がなくなり、その期間分、返還終了年月が延期されます。

あくまで返還の一時的な猶予であり、返還総額が減額されるわけではないので注意が必要です

その他、あしなが育英会や交通事故遺児育英会などの民間機関にも返還猶予制度は用意されています。

まずは返還している機関に確認してみるといいでしょう。

法的な救済制度「債務整理」を使う

債務整理という制度で解決できる可能性もあります。

債務整理とは、奨学金に限らず借金問題を解決するための法的制度です。

借金の減額または免除、返済期間の延長などにより、無理のない返済計画を立て直すことができます

法律の知識や経験が求められるため、専門家の協力があると安心です。

債務整理にはいくつかの種類がありますが、「任意整理」は利息をカットしてもらえるのが任意整理のメリットなので、利率の低い奨学金ではあまり効果が期待できません

一方の「個人再生」や「自己破産」は元本そのものを減額・免除される手続きなので、奨学金の返還も解決できる可能性があります

ただし、債務整理には次のようなデメリットがあります

  • すべての手続きでブラックリスト入りする
  • 個人再生または自己破産では連帯保証人に返還の責任が及ぶ

まずは奨学金の救済制度で乗り切る可能性を探りつつ、それでも返還が難しそうな場合は専門家に相談しましょう。

まとめ

学業に専念するために便利な奨学金制度ですが、社会人になって返済するときには大きな負担となることもあります。

減額や返還猶予といった救済制度があるものの、返済総額そのものの負担が減るわけではありません

どうしても返済にこまったときは債務整理によって悩みを解決することも可能です。

債務整理の手続きは複雑で、専門的な知識や経験が求められるため、専門家に依頼することをおすすめします。

奨学金の返還に困ったら、まずはどういった方法があるのかを専門家に相談してみましょう。

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