カードローンの借り換えのデメリットは?返済が難しいときの対処法も

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カードローンの借り換えで返済はラクになるの?
借り換えるリスクは?

借金の返済が難しい場合は、金利の低い別のカードローンに借り換えることで、毎月の返済額を抑えられる可能性があります。

一方で、カードローンの借り換えには、以下のようなデメリットもあります。

  • 根本的な解決にならない
  • 審査に通らない可能性がある
  • 総量規制で借り換えできないことがある
  • 住宅ローンの審査に影響することがある

特に借り換えは、借金返済のために借金をしている行為にあたるため、「借金問題の根本的な解決策にはなっていない」という認識ももっておくべきでしょう。

この記事では、カードローンの借り換えの仕組みやデメリット、借り換え先の種類の特徴について、詳しく解説します。

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低金利のカードローンに借り換えると返済がラクになる?

カードローンの借り換えを行うことで、借金の返済がラクになると聞いたことがあるかもしれません。

たしかに、カードローンの借り換えは、うまく活用できれば借金の返済総額を減らせる可能性があります。

ここでは、

  • カードローンの借り換えの仕組み
  • 借り換えによる返済総額の減額例

を紹介します。

借り換えの仕組みとは?おまとめローンとの違い

カードローンの借り換えとは、カードローンを現在契約しているものから、別の金利の低いものに乗り換えることです。

現在借りているA社よりも金利の低いB社から新たに借り入れ、A社の借金を完済させるという方法です。

同じ金額の借金でも、金利が低くなると返済総額が少なくなり、返済期間も短くなります

低金利のローンに乗り換えたイメージ

返済期間が同じでも金利によって毎月の返済負担が変わってくるため、より金利の低い金融機関への借り換えができるのであれば、選択肢のひとつになるでしょう。

特に、リボ払いを利用している人は利息分の負担が大きくなりやすいので、借り換えが減額につながる可能性が高いといえます。

なお、複数社の借り入れを1社にまとめる「おまとめローン」というサービスがありますが、それも借り換えの一種といえます。

おまとめローンについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

リボ払いをカードローンに借り換えた場合の減額シミュレーション

カードローンの借り換えによって、実際にどれくらい借金の返済総額を減らせる可能性があるのでしょうか?

ここでは、金利(年率)15%のリボ払いを、金利(年率)12%のカードローンに借り換えた場合、どの程度返済総額が減るのか、シミュレーションしてみましょう。

借換金額 返済総額 差額
ショッピングのリボ払い
(金利15%)
カードローン
(金利12.0%)
¥1,000,000 ¥1,750,000 ¥1,600,000 ¥150,000
¥1,500,000 ¥2,625,000 ¥2,400,000 ¥225,000
¥2,000,000 ¥3,500,000 ¥3,200,000 ¥300,000
¥3,000,000 ¥5,250,000 ¥4,800,000 ¥450,000
¥5,000,000 ¥8,750,000 ¥8,000,000 ¥750,000

上記の表は、5年(60ヶ月)で完済する想定のシミュレーションです。500万円借り換えた場合、金利が3%減るだけでも返済総額に75万円の差が出てきます。

借金が100万円だったとしても、15万円減るので、かなり大きな変化だといえるでしょう。

リボ払いの借り換えについては以下の記事で詳しく解説しています。

カードローンの借り換え先は3種類ある

カードローンの借り換え先は、大きく3種類に分けられます。それぞれに特徴があり、金利の相場も異なるため、一つずつ見ていきましょう。

カードローンの借り換え先別の金利
種別 借り換え先 金利※
銀行のカードローン 三井住友銀行 年1.5%~14.5%
三菱UFJ銀行 年1.8%~14.6%
みずほ銀行 年2.0%~14.0%
消費者金融のカードローン プロミス 年4.5%~17.8%
アコム 年3.0%~18.0%
アイフル 年3.0%~18.0%
ろうきん 年5.275%~8.475%

※2022年9月現在の金利

借金の借り換え先については以下の記事で詳しく解説しています。

銀行のカードローン

銀行のカードローンは、メガバンクや地方銀行などの金融機関が提供しているサービスで、無担保でお金が借りられます。

銀行のカードローンの上限金利の相場は、借入金額によってちがいはあるものの、年14.5%付近といわれていて、

  • 三井住友銀行カードローン:年1.5%~14.5%
  • 三菱UFJ銀行カードローン:年1.8%~14.6%
  • みずほ銀行カードローン:年2.0%~14.0%

となっています(2022年9月現在)。

消費者金融と比べると低く設定されていますが、審査などに時間がかかると考えておいた方がいいでしょう。

銀行のカードローン特有のサービスとして「フリーローン」があります。「フリーローン」は使い道に制限がないので、借金返済に充てやすく、上限金利も年14.5%付近に設定されていることが多いです。

消費者金融のカードローン

消費者金融とは、個人向け融資をメインに行っている業者のことで、代表的な業者としてはプロミスやアコム、アイフルなどが挙げられます。テレビCMや電車内の広告などで目にしたことがあるでしょう。

消費者金融のカードローンは、銀行や中央労働金庫と比べると金利が高く設定されていることが多く、上限金利の相場は、借入金額によってちがいはありますが、年17~18%程度です。

  • プロミス:年4.5%~17.8%
  • アコム:年3.0%~18.0%
  • アイフル:年3.0%~18.0%

となっています(2022年9月現在)。

消費者金融の上限金利が銀行と比べて高い理由の一つとして、保証会社の有無が考えられます。

保証会社がバックについている銀行カードローンの場合、債務者が返済できなくなっても、保証会社が代わりに立て替えてくれます。

一方、消費者金融は保証会社がありませんので、みずからリスクを請け負っています。そのため、債務者が返済不能になると、それはそのまま赤字となってしまいます。

このような背景から、消費者金融は上限金利を高めに設定して利息による収入を大きくし、そのリスクを抑えているのです。

金利は高いですが、「はじめての人なら最初の30日間は利息ゼロ」といった独自のサービスを提供している会社もあります。

ろうきんのカードローン

ろうきんのカードローンは、中央労働金庫が提供しているサービスで、 消費者金融や銀行と比べると金利が低く設定されています。

金利は毎月変動しますが、一般勤労者であれば2022年9月1日現在で年5.275%~8.475%です。最新の金利は、ろうきんのカードローン公式ホームページで確認できます。

金利が低く設定されている理由としては、ろうきんが労働金庫法に基づいて設立されたものであるため、ろうきんのカードローンは営利目的ではなく、労働者が利用・返済しやすくなるように作られたカードローンだからという点が挙げられます。

基本的には、働いていて定期的な収入がある人であれば、誰でも利用できます。

カードローンの借り換えのデメリット

うまく利用すれば借金の負担を軽減できる借り換えですが、デメリットやリスクがないわけではありません。

この項では、借り換えのデメリットについて解説していきましょう。

デメリット
  • 根本的な解決にならない
  • 審査に通らない可能性がある
  • 総量規制で借り換えできないことがある
  • 住宅ローンの審査に影響することがある

根本的な解決にならない

カードローンの借り換えとは、借金返済のために借金をしている状態です。借金そのものを減らす方法ではないので、借金返済に苦しんでいる場合は根本的な解決になっているとはいえません。

借金返済のめどが立たない場合は、借り換えで金利を下げるよりも、法的な手段を利用して借金そのものの減額や免除を図った方がいいかもしれません。

具体的な方法については、この後で解説していきます。

審査に通らない可能性がある

借り換えを行うということは、新たにカードローンを申し込むことであるため、通常の契約と同様に審査を受ける必要があります。他社でカードローンを契約しているからといって、審査を免除されるということはありません。

借り換えの場合に審査が特別厳しくなるといったことはありませんが、審査基準は金融機関や業者によって差があります

特に銀行カードローンは、昨今、過剰融資を批判されていることもあって、融資の審査がより厳格化されています(参考:金融庁「銀行カードローンの実態調査結果について」)。

現在契約している業者で審査が通っていても、新たに借り入れする業者では審査に通らないといったこともありえますので、注意しましょう。

総量規制で借り換えできないことがある

総量規制とは、借金できる金額を年収に応じて制限する制度。貸金業法によって定められている内容は、「年収の3分の1を超える貸付けをしてはならない」となっています。

たとえば、年収600万円の人の場合、貸付けの上限は200万円となります。もし、年収600万円の人がすでに150万円の借金を抱えていて、全額借り換えを行おうとしても、一時的に総量規制を超えるかたちになるため、新たに150万円の借り入れ契約を結ぶことはできません。つまり、借り換えも不可能ということです。

ちなみに、総量規制の対象となるのは、消費者金融をはじめとする貸金業者と呼ばれる業者からの借り入れです。銀行や中央労働金庫からの借り入れは対象になりません。

総量規制については以下の記事で詳しく解説しています。

住宅ローンの審査に影響することがある

住宅ローンの審査基準は会社や団体によって異なりますが、カードローンを利用しているというだけで審査に通らないといったことはありません。

ただし、カードローンの利用状況によっては、住宅ローンの審査に通りにくくなるケースがあります。以下に当てはまる場合は、注意が必要です。

  • カードローンの返済が一定期間遅延する
  • 延滞などの履歴は信用情報に事故情報として登録されてしまうため、住宅ローンの審査に影響する可能性があります。

  • 短期間に多くのカードローンに申し込む
  • 一定期間に複数のカードローンを申し込んだ記録が残っていると、住宅ローンの審査に影響する可能性があります。

  • カードローンでの借入額が多い
  • 返済能力を超えてカードローンを利用していると判断されてしまい、住宅ローンの審査に影響する可能性があります。

カードローンの借り換え以外で借金を減額する方法

ここまで解説したとおり、カードローンの借り換えは、誰でもできるというわけではありません。

また、借り換えできて金利が下がったとしても、収入などの問題で依然として返済できないといった状況も考えられます。

ここでは、そういった場合の解決策として、法的に借金を減額・免除できる「債務整理」を紹介します。

「債務整理」は大きく3つに分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。

債務整理の種類
債務整理

債務整理については以下の記事で詳しく解説しています。

任意整理は将来利息や遅延損害金をカットできる

「任意整理」とは、債権者(金融機関などのお金を貸す側)と直接交渉することで、毎月の返済額や返済方法の調整、将来利息や遅延損害金のカットなどを行う手段です。債権者と合意し、返済額や返済方法の調整を行った後は、3~5年での完済を目指します。

借り換えとちがって、利息を減らすのではなく「カットする」ことができるため、返済の負担をさらに軽減できるでしょう。(銀行や消費者金融などによってカットできない場合もあります。)

裁判所を通さずに債権者と直接交渉する方法なので、大ごとになりにくく、比較的家族や同僚などにバレずに進めやすい手段だといえます。

任意整理については以下の記事で詳しく解説しています。

個人再生は借金を5分の1~10分の1に減額できる

任意整理をして利息をカットできたとしても、元金を返済できない場合は、個人再生が選択肢となります。

「個人再生」とは、裁判所に申立てを行うことで、借金を5分の1~10分の1程度に減額できる手段です。減額された借金は、原則3年(最長5年)での完済を目指します。

借金そのものを減らすので、支払う利息の減額にもつながります。

住宅ローンだけを「個人再生」の対象から外せる「住宅資金特別条項(住宅ローン特則)」があるため、住宅ローン返済中の家を手元に残すことができます

個人再生の住宅ローン特則については以下の記事で詳しく解説しています。

今まさに住宅ローンを返していて、家を手放したくないと考える人にとっては、有意義な制度といえるでしょう。

個人再生については以下の記事で詳しく解説しています。

自己破産は原則すべての借金の返済が免除される

個人再生によって借金の元金を減らせたとしても、なお返済が難しいといったケースでは、最終手段として自己破産を検討しましょう。

「自己破産」とは、裁判所に申立てを行うことで、一部の債務を除いたすべての借金を免除(免責)してもらえる手段です。裁判所が申立人の収入や借金額、借金の理由などをもとに、免責を認めるか判断します。

自己破産については以下の記事で詳しく解説しています。

「任意整理」「個人再生」「自己破産」、どの手段を用いたとしても、信用情報に事故情報が登録される(いわゆるブラックリストに載る状態)ことになります。

ブラックリストに載ると、クレジットカードの利用や、ローンの申し込みができなくなるといったリスクがありますので、注意が必要です。

債務整理のデメリットについては以下の記事で詳しく解説しています。

カードローンの借り換えの方法・手続きの流れ

最後に、カードローンの借り換えの手順を紹介していきましょう。借り換えの申し込みから融資までは、一般的に次のような手順で進んでいきます。

カードローンの借り換えの手順
  • 信用情報を確認する
    延滞などの事故情報が登録されていないか、自身の信用情報を確認しましょう。
  • 元利合計を計算する
    利息を含めて、借り換えたい残高を算出します。
  • 低金利のカードローンを探す
    現在の借入先よりも金利が低いカードローンを選びます。
  • 希望する限度額を考える
    借り入れ後に追加で借り入れしたい場合は、その場合の金額も考えておきましょう。
  • 申し込む
    3で選んだカードローンに借り入れの申し込みを行います。
  • 借り換え審査を受ける
    新規のカードローンの審査を受けます。
  • 融資を受ける
    審査が通ると、融資金が振り込まれます。
  • 既存の借金を完済
    融資金で、もともとあった借金を完済します。

ステップ1の「信用情報を確認する」について補足しますと、滞納や遅延などによって信用情報に事故情報が登録されていると審査に通らず、借り換えができない場合があります。

事前に事故情報の有無を確認しておくため、あらかじめ信用情報機関に自身の信用情報の開示請求を行いましょう。

信用情報機関は3つあり、それぞれ登録されている金融機関が異なります。

以下は、信用情報機関ごとの開示請求方法と手数料です。

信用情報機関名 登録されている
おもな金融機関
開示請求方法 開示手数料(税込)
株式会社シー・アイ・シー(CIC) 信販会社・クレジットカード会社 ・パソコン,スマートフォン
・郵送
・窓口*
・パソコン,スマートフォン・郵送=1,000円
・窓口=500円
株式会社日本信用情報機構(JICC) 消費者金融会社や信販会社 ・スマートフォン
・郵送
・窓口*
・スマートフォン,郵送=1,000円
・窓口=500円
全国銀行個人信用情報センター(KSC) 銀行・信用金庫 郵送のみ 1,000円

事故情報が登録されていた場合は、先述した「債務整理」など、別の解決手段を検討する必要があります。

どのような手段をとるべきか判断に迷う場合は、まずは弁護士に無料相談をしてみましょう。

まとめ
  • 現在のカードローンより金利が低いカードローンへの借り換えができれば、毎月発生する利息が少なくなるため、返済総額が減り、負担の軽減につながります。
  • カードローンの借り換え先として代表的なものは、次の3つが挙げられます。
    ・銀行カードローン
    ・消費者金融系カードローン
    ・ろうきんカードローン

  • うまく利用すれば有意義な借り換えですが、次のようなデメリットやリスクも考えられます。
    ・根本的な解決にならない
    ・審査に通らない可能性がある
    ・総量規制で借り換えできないことがある
    ・住宅ローンの審査に影響することがある

  • 借り換えをしても借金返済が滞ってしまうという場合は、以下の3種類の「債務整理」を検討しましょう。
    ・任意整理
    ・個人再生
    ・自己破産

  • どの債務整理の手段をとるべきか判断に迷う場合は、弁護士に無料相談をしてみましょう。
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  • 月々の返済額を5万→2万へ減額できた事例あり
  • 今お金がなくても依頼可能!
  • 相談は何度でも無料
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監修者情報
監修者:弁護士法人・響弁護士
西島 弘起
弁護士会所属
東京第二弁護士会 第59420号
出身地
東京都
出身大学
中央大学法学部 上智大学法科大学院
保有資格
弁護士・行政書士
コメント
ご相談者様が少しでも前向きになれるよう最善を尽くします。
[実績]
43万件の問合せ・相談実績あり
[弁護士数]
43人(2023年2月時点)
[設立]
2014年(平成26年)4月1日
[拠点]
計7拠点(東京、大阪、香川、福岡、沖縄)
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