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債務整理したら住宅ローンは組めない?審査を通す方法

2020.12.11 2021.09.22

監修者情報
島村 海利
監修者:弁護士法人・響 弁護士
島村 海利
弁護士会所属
第二東京弁護士会 第52828
出身地
高知県
出身大学
香川大学法学部卒 九州大学法科大学院卒
保有資格
弁護士、2級ファイナンシャルプランニング技能士(FP2級)
コメント
人に対する温かいまなざしを持ち、ご依頼者の話をよく聞き、ご依頼者様に寄り添える弁護士になれるよう日々努めています。

債務整理で住宅ローンは組めなくなる?
借金解決と住宅購入は両立するには…?

債務整理をした後でも「一定の期間」が経過すれば住宅ローンが組めるようになり、マイホームを購入することは可能です。

一定の期間とは、債務整理の方法によって異なります。

  • 任意整理=5年程度
  • 個人再生=5~10年程度
  • 自己破産=5~10年程度

もともと、住宅ローンの審査は厳しいといわれています。しかし債務整理後でも住宅ローンを組むには、以下のような方法があります。

  • 債務整理をした金融機関とは別の金融機関に申し込む
  • 頭金を多く用意する
  • ペアローンを活用する

また、すでに住宅ローンを組んでいる人が債務整理をした場合でも住宅を残せる方法があります。

債務整理後に住宅ローンを組むための方法や注意点について、具体的に詳しく解説します。

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債務整理をすると住宅ローンは組めない?

「借金も解決したいけど、将来的にマイホームも購入したい。債務整理をしたら住宅ローンは組めなくなるのでは…」と心配する人もいるのではないでしょうか?

結論からいうと債務整理をした後は、一定の期間が経たないと住宅ローンを組むことは難しいといえます

なぜ債務整理後は、住宅ローンは組みにくいのでしょうか?住宅ローンの審査についても、併せて解説します。

債務整理をすると「ブラックリストに載る」状態になる

債務整理をすると、信用情報機関の信用情報に「事故情報」が登録されます。

これは、いわゆる「ブラックリストに載る」状態になります。

用語集 信用情報機関とは?

ローンやクレジットカードなどの利用者の信用情報を取り扱う機関です。
過剰な貸し付けを行わないよう、金融機関や消費者金融、クレジットカード会社などが利用者の信用情報を信用情報機関でチェックをしています。

信用情報機関は、

  • 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
  • 株式会社日本信用情報機構(JICC)
  • 全国銀行個人信用情報センター(KSC)

の3つがあります。

〈信用情報とは〉
ローンやクレジットカードなどの申し込みや契約・利用状況に関する情報(申込内容や契約内容、支払状況、借入残高など)です。

〈事故情報とは〉
ローンやクレジットカードの返済を滞納したり、債務整理の手続をしたなど、返済に「事故」が生じた場合に登録される情報です。

信用情報機関に事故情報が登録されている期間、つまり「ブラックリストに載っている」期間は金融機関や消費者金融などでローンが組めなくなります

これは住宅ローンも例外ではありません。ブラックリストに載っている間は、住宅ローンを組むのは難しいといえます

そもそも住宅ローンの審査は厳しい

債務整理後に住宅ローンを組むのが難しいのは、ブラックリストに載っていることも理由の一つですが、それ以外にも理由があります。

そもそも住宅ローンの審査は厳しいのです

住宅ローンの審査に通るには、ブラックリストに載っていないだけでなく、主に以下の条件をクリアする必要があります。

●安定した収入があること
住宅ローンは、多額の借入れとなります。そのため、毎月一定の安定した収入があることが重要です。
毎月の収入が少ない、収入が安定していない場合は審査において不利といえます。

●安定した雇用形態であること
安定した収入を得ていると判断される雇用形態であることも、ポイントです。

正社員などの正規雇用形態より、派遣社員などの非正規雇用のほうが審査において不利かもしれません。

●勤続年数が長いこと
会社や役所などに勤めている期間、つまり勤続年数も審査に影響します。

勤続年数が極端に短い場合は、審査において不利といえます。

●健康状態に問題がないこと
住宅ローンを組む際は「団体信用生命保険(団信)」に加入することが条件となっているケースが多くあります。

用語集 団体信用生命保険とは?

加入者が住宅ローンの返済中に亡くなったり、高度障害状態になった場合に住宅ローンの残額が保険金で支払われる生命保険です。

団体信用生命保険に加入する際には、健康状態や過去の病歴などを生命保険会社へ告知する必要があります。

もし健康状態に不安がある場合は団体信用生命保険に加入できず、住宅ローンの審査も通らないケースもあります。

●税金を滞納していないこと
住宅ローンの審査では、税金の滞納がないかどうかを源泉徴収票や納税証明書などで確認します。

滞納がある場合は審査に不利となります。

債務整理後は、いつから住宅ローンは組める?

債務整理した後は一定の期間が経たないと住宅ローンを組むのは難しいことを説明しましたが、逆にいえば「一定の期間」が経てば住宅ローンを組めるようになります

それでは、いつから住宅ローンを組めるようになるのでしょうか?
債務整理後に住宅ローンを組めるようになるための方法も、解説します。

5~10年経てば住宅ローンが組める可能性は高くなる

債務整理後、信用情報機関から事故情報(ブラックリスト)が消去されれば住宅ローンが組める可能性は高くなります

事故情報が消去されるのは、債務整理の方法(任意整理・個人再生・自己破産)や信用情報機関によって異なりますが、おおむね5~10年後といわれています。

〈事故情報が登録される期間〉
信用情報機関名 CIC JICC KSC
主な情報 信販会社・クレジットカード会社 消費者金融会社・クレジットカード会社 銀行・銀行系カード会社
任意整理
和解成立日から
5年 5年 5年
個人再生
個人再生手続開始決定日から
5年 5年 10年
自己破産
免責許可確定日から
5年 5年 10年

※CICでは任意整理や個人再生をした事実は信用情報に登録されない

住宅ローンを申し込む前に、自分で信用情報の確認を

住宅ローンを申し込む前に自分の信用情報がどうなっているのか、信用情報機関に問い合わせて取得・確認することができます

事前に信用情報に事故情報が登録されているか、確認してみましょう。

事故情報が残っている状態であれば、住宅ローンの審査に通りづらいといえます。

一方で事故情報が消去されていることがわかれば、住宅ローンの申し込みを検討してもよいでしょう。

〈信用情報の取得方法〉
信用情報機関名 CIC JICC KSC
取得方法 インターネット・郵送・窓口 スマホ・郵送・窓口 郵送のみ
結果が届くまでの日数 即時
※郵送の場合請求から10日程度
1週間〜10日程度 1週間〜10日程度
手数料 1,000円
※窓口の場合は500円
1,000円
※窓口の場合は500円
1,000円

債務整理後に住宅ローンを組むための方法

信用情報機関から事故情報が消去されているのを確認して住宅ローンを申し込んでも、審査に通らない場合はあります。

しかし住宅ローンの審査に通りやすくなる方法は、あります

審査に通らない理由と、債務整理後に住宅ローンを組むための方法や注意点を具体的に紹介します。

債務整理をした金融機関とは別の金融機関に申し込む

債務整理をした金融機関に住宅ローンを申し込んだ場合は、事故情報が消去されていても審査に通る可能性は低いとされています。

金融機関では債務整理をした債務者の、いわゆる「ブラックリスト情報」を独自に作成・保管していて、グループ関連会社と情報共有しているといわれています。

つまり、その金融期間の「ブラックリスト情報」に残り続ける限り、住宅ローンの審査に通るのは困難といえるのです。

以上の事情があることを考えると、債務整理をした金融機関ではなく、別の金融機関の住宅ローンに申し込むのがよいでしょう

頭金を多く用意する

住宅ローンを申し込む際に、頭金を多く用意できれば審査に通る可能性があります

頭金が多ければ多いほど、住宅ローンの借入額が少なくて済むからです。

また、計画的に貯蓄や返済ができると金融機関に判断され、審査に通る可能性は高くなるといえます。

ペアローンを活用する

債務整理後に住宅ローンを組む方法として「ペアローン」を活用するのも一つの選択肢です。

ペアローンとは、一つの住宅に対して、複数の人(夫婦のケースが一般的)がそれぞれ住宅ローンを契約して、お互いに連帯保証人になる借り入れ方法です。

ペアローンの場合、住宅の所有者はその複数の人の共同名義となります。

例えば、購入金額が2,000万円の住宅に対し、債務整理をした夫が1,200万円、妻が800万円の住宅ローンをそれぞれ申し込むというものです。

ペアローンで住宅ローンを申し込むことで、返済能力や信用性があると金融機関に判断され、審査に通りやすくなる可能性があります

なお、ペアローンに似たものとして「親子リレーローン」もあります。親子のどちらかの収入だけでは住宅ローンを組むことが難しい場合に向いています。

すでに住宅ローンを組んでいる場合は、債務整理をしても住宅を残せる?

ここまでは債務整理をした後に住宅ローンを組む場合の説明をしましたが、すでに住宅を購入して住宅ローンを組んでいる場合に債務整理をすると、どうなるのでしょうか。

住宅ローンの返済中に収入が減るなどして返済が苦しくなり債務整理をしても、住宅を手放すことなく住み続けられるのでしょうか?

結論をいうと、以下の方法を活用すると住宅を残すことが可能となります。

  • 住宅ローンを債務整理(任意整理)の対象から外す
  • 個人再生の「住宅ローン特則」を利用する

これから詳しく紹介します。

住宅ローンを債務整理(任意整理)の対象から外す

債務整理の一つである「任意整理」という方法を利用して、住宅ローンを任意整理の対象から外すことで住宅を残せます

任意整理とは、裁判所を通さずに債権者(貸した側)と直接交渉することで借金の減額を図る解決方法です。

任意整理を行うことで、以下のお金が減額できる可能性があります。

  • 将来利息:通常通り返済を続けていく場合に本来払うはずの利息
  • 経過利息:最後に借金を返済した日から一定の日(和解日、和解提案日、取引履歴開示日など)まで発生する利息
  • 遅延損害金:借金の返済を滞納している間に発生する損害賠償金

任意整理の場合、自分で整理する借金を選ぶことができます。

そのため住宅ローンを任意整理の対象から外して、住宅ローンを今まで通り返済していければ、住宅を手放さなくて済みます

個人再生の「住宅ローン特則」を利用する

また「個人再生」という債務整理の方法を利用して「住宅ローン特則」を活用すれば住宅を手放すことなく住み続けられます

個人再生とは、債務者に返済不能のおそれがあることを裁判所に申立てて再生計画の認可決定を受けることで借金を減額してもらう解決方法です。

用語集 住宅ローン特則とは?

住宅ローンを払い続けることによって住宅を残したまま、住宅ローン以外の借金を減額したり、分割払いにしてもらえる個人再生の制度です。

なお個人再生には、主に以下のメリットがあります。
メリット
  • 借金を5分の1~10分の1程度に減額できる可能性がある
  • 原則3年、最長5年での分割返済が可能となる

住宅を手放して借金を解決する方法もある

上記の方法でも借金を解消できず、住宅ローンの返済も困難となった場合は、最後の手段として住宅を手放して借金を解決する方法も検討する必要があるかもしれません。

主な方法には、「任意売却」と「自己破産」があります。

住宅を売却して住宅ローンの返済に充てる「任意売却」

住宅ローンの返済が困難になった場合、住宅を「任意売却」して住宅ローンの返済に充てるという方法があります。

用語集 任意売却とは?

住宅ローンの返済ができなくなった場合、債権者(貸した側)である金融機関と交渉し合意を得た上で住宅を売却することです。

任意売却で得られた売却代金は、住宅ローンの返済に充てられます。

任意売却で売却する金額は、住宅ローンができる限り残らないよう回収するため、金融機関が決めます。

任意売却によって売却代金が住宅ローンの残額と同じか、残額より上回れば、住宅ローンは完済できます

一方、任意売却の売却代金が住宅ローンの残額を下回った場合は、残った住宅ローンについて金融機関と話し合い、毎月の返済額、返済期間など返済計画を立て直します。

その返済計画にもとづき、債務者(借りた側)は任意売却後も返済を続けることになります。

住宅を処分して借金返済を免除してもらう「自己破産」

自己破産」という債務整理の方法を利用して、住宅を処分する代わりに借金の返済を免除してもらうという選択肢もあります。

自己破産とは、一部の債務を除きすべての借金の支払義務を免除(免責)してもらう解決方法です

自己破産には主に以下のメリットがあります。

メリット
  • 残っている借金は税金や養育費など非免責債権を除いて、全額減額できる
  • 免責後に得た収入や財産は原則として自己破産を申し出た本人が自由に使える
  • 手続を開始すると、債権者は給料・財産を差押さえるなどの強制執行ができなくなる

自己破産を行った場合、借金の返済が免除される一方で、住宅を処分して債権者への返済に充てることになります。

【まとめ】債務整理後の住宅ローンについては、弁護士に相談することも検討を

まとめ
  • 借金を債務整理した後も、信用情報機関に登録されている事故情報(ブラックリスト)が消去されれば、原則として住宅ローンを組めるようにります。将来的にマイホームを購入することはできるのです。

  • 事故情報が消去されるのは、債務整理の方法や信用情報機関によって異なりますが、おおむね5~10年程度といわれています。

  • しかし住宅ローンの審査は厳しく、事故情報の消去以外にクリアしなければならない条件や、注意すべき点もいくつかあります。

  • もし将来的に住宅ローンが組めなくなることを心配して債務整理をためらっているなら、借金問題・債務整理の取り扱い実績が豊富な弁護士・司法書士に相談してみてはいかがでしょうか。

  • 弁護士・司法書士に相談することで、債務整理の種類やそれぞれのメリットとデメリット、債務整理すべきタイミングなどについて詳しく知ることができます。

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2014年(平成26年)4月1日
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