自己破産、どこまで調べられる?嘘はバレる!破産管財人の調査内容

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自己破産をすると全財産が処分される?
妻の財産も調査される?

自己破産をするにあたり、破産管財人がどこまで調査をするか気になっている方も多いでしょう。

自己破産では、所有する財産を換価処分し、借入先(債権者)に弁済・配当するため、手続きにあたっては所有財産などについて徹底的に調べられることになります。
それでは、保有するすべての財産が処分されてしまうのでしょうか?

この記事では、自己破産で行われる調査の内容や調査方法、隠した財産はバレるのか、すべての財産を手放さなくてはならないのかなどについて解説します。

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目次

自己破産をすると、何をどこまで調べられる?

自己破産をする場合、一定額以上の財産(東京地裁の場合は20万円以上)があれば、「管財事件」となります。

また、裁判所によっては、予納金が少額で済む「少額管財事件」の運用をしているところもあります。

管財(少額管財)事件となった場合、裁判所に選任された破産管財人によって以下3点の調査が行われます

  1. 財産
  2. 借金
  3. 免責に関する内容

ここでは、管財(少額管財)事件の場合、どんな風に財産内容を調べられるのかについて、詳しく説明しましょう。

1. 財産の調査

自己破産の申立時には、破産しようとしている人(破産者)が財産目録を提出します。

財産目録で申告した財産は、破産管財人がくまなく調査します

財産の調査対象

破産管財人の調査の主な対象は以下のとおりです。 

  • 預貯金口座
  • 不動産(土地建物)
  • 自動車バイクなど
  • 20万円以上の物(貴金属、美術品など)
  • 保険(終身保険、個人年金保険、医療保険など)
  • 有価証券(手形小切手、株式、社債、ゴルフ会員権など)
  • 債権(他人に貸しているお金)

なお、原則として換価・処分の対象は本人名義の財産となるため、家族全員の財産が調査・処分されるわけではありません

財産の調査方法

財産の調査は主に以下の方法で行われます。

(1)提出書類の調査

まずは、破産申立時に提出した財産目録や添付資料が精査されます
預金通帳や取引明細書から、現金の動きも細かくチェックされます。

(2)破産管財人による聴取

提出書類をもとに破産管財人から財産内容について聞かれます
破産者だけではなく、債権者や利害関係者への聴取が行われることもあります。

(3)郵送物の調査

破産手続開始決定が出た後は、破産者宛に届いた郵送物がすべて破産管財人に転送されます
そのため、郵便物や納付書から申告していなかった財産が発覚するケースもあります。

(4)現地調査

車や家などがある場合、破産管財人が実際に足を運び確認しに来ます
現地調査には立ち合いが必要です。

(5)各種機関への情報照会

破産管財人が必要と判断した場合、銀行や証券会社など各種機関に情報照会を行います。

2. 借金の調査

破産管財人は、破産しようとしている人(破産者)の借金についても詳しく調査します。

なぜなら、破産者の財産を借入先(債権者)に配当するには、債権者の人数やそれぞれの債権額を正しく把握しなくてはならないためです。
各債権者の債権額は、各債権者が提出する「破産債権届出書」と証拠書類をもとに調査されます。
なお、金融機関からの借入だけではなく個人間の借入も自己破産の対象になります。

調査の流れは以下のとおりです。

(1)各債権者に「破産債権届出書」の提出を依頼

破産管財人は申立人が提出した「債権者一覧表」に記載された債権者に破産手続開始を知らせ、「破産債権届出書」の提出を求めます

しかし、申立人による記入漏れがないとも限りませんので、他に債権者がいないかについても調べます。
その他の債権者が見つかった場合も、破産債権届出書の提出を依頼します。

(2)各債権者が「破産債権届出書」を提出

各債権者は証拠資料とともに破産債権届出書を提出します。

(3)破産管財人が提出資料などをもとに債権内容・金額を調査

破産管財人は破産債権届出書や証拠資料、申立人が提出した預金通帳などから、

  • 届出のあった債権が本当に存在するか
  • どんな内容金額か

を調査します。

3. 免責に関する調査(免責調査)

破産管財人は、破産者が借金の返済義務を免除するにふさわしいかどうかを判断するため、「免責不許可事由」の有無を調査します。

免責が認められないケース

免責不許可事由に該当する場合は、借金の返済義務の免除が認められません。

主な免責不許可事由には以下があります。

  • ギャンブル、株式投資、過大な浪費が借金の原因
  • 意図的に財産を隠して自己破産を申し立てる
  • 特定の人間にだけ優先して返済を行う(偏頗弁済)
  • 裁判所に事実と異なる説明をする
  • 返済する意思がないのに自己破産を前提に借り入れる
  • 前回の自己破産(免責)から7年以内に再度自己破産(免責)を申し立てる
  • 裁判所や破産管財人への説明を拒む、嘘の説明をする

自己破産手続き中は新たな借り入れはもちろん、返済もしてはいけません。

友人や親族など一部の債権者だけに返済をする行為は「偏頗弁済(へんぱべんさい)」と言われ禁止されています
自己破産では債権者を平等に扱う原則があり、入出金の履歴から偏頗弁済が見つかれば免責が認められなくなるので注意しましょう。

ただし、免責不許可事由があったとしても、裁判所がさまざまな事情を考慮して免責を許可する場合があります(裁量免責)。

たとえば借金の理由がギャンブルや浪費でも、真摯に反省し生活を立て直す意欲があると判断されれば、免責が許可される可能性があるのです。

免責に関する調査の方法

免責に関する調査は、破産管財人による聴取を中心に行われます。

破産管財人との面談や弁護士を含めた打ち合わせで、借金の原因や借金が増えた経緯などについて聞かれます

免責不許可事由がある場合は、生活状況について聞かれたり、追加資料を求められたりすることもあるでしょう。
他の調査と同様に、提出書類や郵送物の調査もくまなく行われ、必要があれば金融機関などに直接照会するケースも考えられます。

なお、破産者にはこれらの調査に協力する義務があり、協力しなければ免責不許可事由となってしまうので注意しましょう。

自己破産するときに財産を隠したらどうなる?

少しくらいなら大丈夫だろうと財産を申告しない「財産隠し」は、調査によってバレてしまいます
財産隠しが発覚した場合は、詐欺罪に問われる可能性もあるので、へそくりなども含めて所有財産は正直に申告すべきといえるでしょう。

以下、財産隠しが発覚する原因について解説します。

自己破産での財産隠しは通常バレてしまう

自己破産の際に財産を隠しても、裁判所や破産管財人による調査で見つかってしまう場合がほとんどです。
先に説明したとおり、破産管財人は徹底した調査を行いますので、欺くことは不可能と思っておきましょう。

財産隠しが発覚する主なパターンは下記の通りです。

(1)銀行口座を隠した場合

自己破産の申立時には、すべての保有口座の預金通帳(原則2年分)を提出しなくてはなりません。

もし、預金額が少ない銀行口座のみを申告したとしても、出入金履歴の不審点を追及されて別口座の存在が特定される可能性が高いでしょう。
また、破産管財人は、金融機関に口座の照会をすることも可能です。

(2)現金を隠した場合

現在、一度も銀行口座を介さない現金はほとんど存在しません。
そのため、現金をこっそり隠したとしても、銀行口座の出入金履歴と家計簿などの資料の照合から発覚することが多いです。

(3)不動産(土地・建物)や自動車などを隠した場合

不動産や自動車を隠そうとしても、納税の記録や銀行口座の出入金履歴から発覚してしまうことがほとんどです。
名義を家族に変更したとしても、不動産登記簿や車検証などの記録からいつ誰から名義変更されたかがわかるため、財産隠しと判断されるでしょう。

(4)保険の返戻金を隠した場合

自己破産の前に保険を解約し、受け取った返戻金を隠したとしても、源泉徴収票や確定申告書類の記載、保険会社からの郵便物からすぐにバレてしまいます

故意に財産隠しをした場合は借金が帳消しにならない

財産の申告が漏れてしまったケースでは特に大きな問題にはなりませんが、わざと財産隠しをしたことが発覚した場合は、免責が認められなくなります。

「債権者を害する目的で破産財団に属すべき財産を隠匿した」という免責不許可事由に該当してしまうためです。

また、免責許可が出た後に財産隠しが発覚するなど特に悪質だと判断されれば、詐欺破産罪に問われる場合もあるでしょう。
詐欺破産罪となれば、10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金、またはこれらの両方を課せられる可能性があります。

さらに、免責許可決定も取り消され、借金を返済し続けなければいけなくなるのです。
このように、自己破産時に財産を隠す行為は免責不許可事由となるだけでなく、犯罪となる可能性もあるので絶対にやめましょう。

自己破産ではすべての財産が換価処分される?

自己破産すると、すべての財産を手放さなくてはならないのではないか?」と心配している人も多いでしょう。

しかし、自己破産をしても、生活に必要な最低限の財産は手放さなくてもいいのです

自己破産はあくまで「経済生活の再生の機会の確保を図ること」が目的であり、すべての財産を換価処分してしまうと破産者は生活できなくなってしまうからです。
換価処分の対象にならない必要最低限の財産を「自由財産」といいます。

自由財産の内容は下記のとおりです。

  • 破産手続開始決定以降に取得した財産(新得財産)
  • 99万円以下の現金(預貯金は含まず)
  • 差押えが禁止された財産(家財道具、仕事に使用するものなど)

このほか、生活に必要だと裁判所が認めれば、他の財産を自由財産として手元に残せる可能性もあります。

どうしても残したい財産がある人は弁護士に相談を

ここまで、自己破産で管財(少額管財)事件となった場合、何をどこまで調べられるかについて解説してきました。
財産、借金、免責に関することの3点は、裁判所や破産管財人によって徹底的に調べられます。

そのため、財産などを隠したとしてもすぐに明らかになり、悪質な場合は罪に問われるケースもあることは注意しておきましょう。
自己破産は生活に必要な最低限の財産は残すことができるものですが、もしどうしても手放したくない財産がある場合は、早めに司法書士や弁護士に相談するといいでしょう。

司法書士や弁護士に相談・依頼すると下記のようなメリットがあります

  • 自己破産をした場合、財産をどれくらい残せるのかを教えてもらえる
  • 収入・財産など具体的な状況を確認した上で、最も適した方法を提案してもらえる
  • 依頼し受任通知が届いた時点で債権者からの取り立てがストップする
  • 必要書類の準備、裁判所の対応など複雑な手続を代行(サポート)してもらえる

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※本メディアは弁護士法人・響が運営しています
※本記事の内容は2022年8月19日時点の情報です。

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監修者情報
澁谷 望
監修者:弁護士法人・響 弁護士
澁谷 望
弁護士会所属
第二東京弁護士会 第54634号
出身地
熊本県
出身大学
大学院:関西大学法学部 同志社大学法科大学院
保有資格
弁護士・行政書士
コメント
理想の弁護士像は、「弱い人、困った人の味方」と思ってもらえるような弁護士です。 そのためには、ご依頼者様と同じ目線に立たなければならないと思います。そのために日々謙虚に、精進していきたいと考えています。
[実績]
43万件の問合せ・相談実績あり
[弁護士数]
34人(2022年6月時点)
[設立]
2014年(平成26年)4月1日
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