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自己破産すると賃貸住宅から追い出される?更新や新規契約のポイント

2021.11.17 2021.11.17

監修者情報
監修者:弁護士法人・響 弁護士
古藤 由佳
弁護士会所属
東京弁護士会 第55973号
出身地
福岡県
出身大学
関西学院大学総合政策学部 明治大学法科大学院
保有資格
弁護士
コメント
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賃貸なんだけど、自己破産したら追い出されないかな?
自己破産した後、新しい賃貸契約ってできる?

借金の返済ができなくなった時、自己破産をしたいと思っても、住んでいる賃貸住宅を追い出されないだろうかと心配になりますよね。

原則的に、自己破産したことで賃貸契約を解除される可能性は低いといわれています。

しかし、条件次第で退去しなければならない場合もあります。
また、賃貸契約の更新の時や新しく物件を借りたい時に、自己破産が原因で何か不利になることはあるのでしょうか?

ここでは、自己破産しても今の賃貸住宅に住み続けられる条件と、賃貸契約の更新時や新しく賃貸契約を結ぶ時にどんなことに注意すればいいか、それぞれ解説していきます。

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自己破産しても今の賃貸住宅に住むことができる

自己破産しても、原則的に賃貸契約を解除されることはありません。

なぜなら、2004年に「破産法」が改正されたことに伴い、民法や民事再生法も一部改正され、原則的に自己破産を理由に賃貸契約の解除ができなくなったからです

ただし、自己破産すると例外的に契約を解除される場合もあります。
また、以下のような方も、注意すべき点があります。

  • 生活保護を受給している
  • 公営住宅やUR賃貸を利用している

それぞれ詳しく解説していきます。

例外的に賃貸契約を解除されて、退去しなければならない場合

例外的に賃貸契約を解除されて、退去しなければならない場合は以下のとおりです。

  • 家賃を滞納している
  • 収入と比較して家賃の高い物件に住んでいる

これから一つずつ解説していきます。

家賃を滞納している

家賃を滞納していると、賃貸契約を解除される可能性があります。
家賃の滞納分も借金と同様に免責(免除)の対象になります。

自己破産申立てに向けて準備を始めた時点で、債務の返済ができなくなるため、家賃の滞納が解消されない状態が続くことになります。
その結果、賃貸借契約を解除されてしまう可能性があるのです。

また、自己破産の準備を始めると、弁護士から各債権者(貸した側)に自己破産の手続きを行う通知が送られるので、貸主にもその事実を知られます。

収入と比較して家賃の高い物件に住んでいる

収入と比較して家賃の高い物件に住んでいれば、破産管財人(破産者の財産や債権の調査のために裁判所が選任する弁護士)の判断で賃貸契約の解除をされる場合があります(破産法第53条)。

自己破産は借金で苦しむ方を救済するための制度です。
したがって、高額な家賃の支払いが、生活の立て直しを妨げていると判断された場合には、契約を解除される可能性もあるのです。

滞納した家賃だけを支払って自己破産が認められなくなる場合

貸主から契約解除されるのを避けるために、自己破産前に滞納した家賃だけを支払う行為はしないようにしましょう。

特定の債権者に対してのみ返済することを「偏頗(へんぱ)弁済(※)」といい、免責を認められない可能性があるからです

用語集 偏頗(へんぱ)弁済とは(※) ある特定の債権者にだけ返済したり、担保を提供すること。

「偏頗弁済」をすると複数の債権者がいる場合、債務者本人の財産を全ての債権者に対して平等に取り扱う「債権者平等の原則」に反するため、免責をされない可能性がある。

生活保護を受けている状態で自己破産した場合

生活保護を受けている状態で自己破産した場合、家賃を滞納していない限り賃貸契約の解除は原則的にありません

ただし、破産手続きの時に役所や破産管財人から「今より安い物件に住むように」と、賃貸契約の解除をすすめられるか、解除されてしまう可能性があります。

公営住宅やUR賃貸に住んでいて自己破産した場合

公営住宅(市営・県営・都営)やUR賃貸(※)に住んでいて自己破産した場合、同じく家賃を滞納していない限り賃貸契約の解除は原則的にありません

用語集 UR賃貸とは(※) 都市再生機構(UR都市機構)という独立行政法人が管理している公的な賃貸住宅のこと。

保証人や家賃保証会社への影響は?

賃貸契約の保証人(連帯保証人を含む)や家賃保証会社へは家賃を滞納していない限り影響はありません

ただし、注意すべき点もあるので、これから保証人と家賃保証会社についてそれぞれ解説していきます。

保証人の場合

保証人を付けて住宅を賃貸した場合でも、家賃を滞納していない限り、自己破産をしたことにより保証人に連絡がいくことはありません。

ただし、家賃を滞納した状態で自己破産すると保証人に滞納した分の返済義務が移ります。
返済義務が移ると保証人に一括請求が行くので、家賃を滞納した状態で自己破産する時は事前に保証人に連絡をしましょう。

家賃保証会社の場合

賃貸契約で家賃保証会社を利用していて、自己破産した場合は家賃を滞納せず支払っていれば原則的に直接連絡がくることはありません。

ただし、賃貸契約の更新や新規に賃貸契約をする場合などは、更新ができなかったり新規契約が結べない可能性もあるので注意が必要です。

自己破産しても賃貸契約の更新は可能

自己破産をしても家賃の滞納がなければ、契約更新できる可能性は高いです
また、契約更新時に、自己破産したことを伝える必要はありません。

ただし、家賃保証会社が信販系の会社の場合、契約を解除される可能性もあるので注意が必要です。
破産手続きをすると信用情報機関(※)に自己破産の事実が「事故情報」として登録されます(いわゆるブラックリスト状態)。
家賃保証会社が信販系の会社の場合、信用情報機関に加盟しているため契約更新の手続きで信用情報を確認した際に、家賃保証を断られる可能性があるのです。

また、信用情報を確認できるのは金融機関のみのため、家賃保証会社が不動産系の会社の場合は信用情報の確認はされません。

用語集 信用情報機関とは(※) 個人の氏名、勤務先などの個人情報から借り入れの残高や返済状況、延滞の有無、自己破産の有無、事故情報を管理している機関のこと。
信用情報機関は以下、3つの機関がある。
  • 株式会社日本信用情報機構(JICC)
  • 株式会社シーアイシー(CIC)
  • 全国銀行個人信用情報センター(KSC)

自己破産後に新しく賃貸契約を結ぶのは可能?注意すべき点

自己破産した後に新しく賃貸住宅を借りることは可能です

賃貸契約の審査はクレジットカードの審査のように過去、金銭トラブルを起こしていないかなどの信用を調査するものではありません。
また、入居審査は「問題なく家賃を支払えるか」が重要視されているため、過去に自己破産したことを貸主や管理会社に申告する必要はありません。

しかし、例外的に審査に通らないケースもありますので、以下で詳しく解説していきます。

家賃保証会社の利用が必要な物件は審査に通らない可能性がある

契約更新の時と同様に、家賃保証会社が信販会社などの金融機関の場合は、信用情報を確認する可能性があるため、注意が必要です

そのため、賃貸住宅を探す段階で不動産会社などに家賃保証会社を聞いて信販会社でないか確認したほうがよいでしょう。

また、賃貸契約時に保証人を立てれば、家賃保証会社の審査もなく賃貸契約ができる物件もあります

ただし、保証人を立ててもそれにプラスして家賃保証会社を通さなければ契約できない場合もあるので、事前に保証人を立てれば契約できるか確認しましょう。

公営住宅やUR賃貸は希望した土地に住めない可能性がある

公的機関が関係している、公営住宅(市営・県営・都営)や保証人のいらないUR賃貸であれば、家賃保証会社の審査を受ける必要はありません。

ただし、いずれも物件数は限られており、空き部屋がなければ必ずしも希望したエリアに住めるわけではないので注意が必要です

賃貸住宅に住めなくなるリスクを減らしたい場合、他の債務整理を検討する

自己破産することで、賃貸住宅に住めなくなるリスクを少しでも減らしたい場合は、任意整理や個人再生といった方法を検討してみましょう。

ここでは任意整理と個人再生それぞれについて解説していきます。

任意整理をする場合

任意整理は、裁判所を介さずに債権者(貸した側)と交渉して将来に発生する利息のカットや、借金の元金のみを通常3~5年で分割返済にできる可能性があります。

ただし、任意整理で元金は減らないので、自己破産と違い全額免除はされません。
債権者との交渉は一般的に弁護士などの専門家が代理人になって行います。
任意整理は、整理対象の債権者を選べるのが特徴で、滞納した先の債権者を外して個別に滞納した家賃を支払えば、契約解除を避けられる可能性があります

個人再生をする場合

個人再生は、返済不能になる可能性があることを裁判所に申し立てる方法です。
再生計画が認可されれば、5分の1~10分の1程度に借金を減額できる可能性があります。

自己破産と異なる点は、賃料が収入の割に高いなどの理由で破産管財人から賃貸契約の解除をされるリスクがないことです。

今の賃貸住宅を退去しないで借金を解決したい場合、弁護士に相談を!

自己破産をしたことで原則的に今住んでいる賃貸住宅の契約を強制的に解除される可能性は低いでしょう。

ただし、例外的に契約解除になったり、新しく賃貸契約をする時に注意しなければならない点やリスクも存在するので自己破産がベストな解決方法とは限りません。
債務者(借りた側)の借金の額や返済能力などから、状況にあった債務整理の方法があります。

賃貸住宅を退去することなく借金問題の解決をするために、債務整理の実績・経験が豊富な弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

債務整理の経験が豊富な弁護士であれば、今住んでいる賃貸住宅への影響についても考慮した上で、最適な解決方法を提案してくれるでしょう

弁護士法人・響は豊富な解決実績に基づく独自のノウハウや知識で、お客様に寄り添った問題解決を目指しています。
ご相談は無料となっており、24時間・365日受け付けております。
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まずはお気軽に弁護士法人・響までご相談ください。


この記事のまとめ

自己破産しても原則的に今の賃貸住宅に住むことができます。
以下に当てはまる場合、例外的に賃貸契約を解除されて退去させられることがあります。

  • 家賃を滞納している
  • 収入と比較して家賃の高い物件に住んでいる

※賃貸契約の解除を避けるために、滞納した家賃だけ払うと「偏頗弁済」に該当して自己破産が認められない可能性もあるので注意が必要です。

生活保護を受給している場合や公営住宅やUR賃貸に住んでいる場合にも、家賃を滞納していない限り賃貸契約を解除されることは原則的にありません。

賃貸契約の保証人(連帯保証人を含む)や家賃保証会社へは家賃を滞納していない限り影響ありません。
自己破産後に新しく賃貸契約を結ぶのは可能ですが注意すべき点もあります。

《自己破産後に新しく賃貸契約する時の注意点》

  • 賃貸契約時に自己破産したことを自ら申告する必要はない
  • 保証人を立てても、家賃保証会社も必要な場合がある
  • 公営住宅やUR賃貸は必ずしも希望したエリアに住めない場合がある

賃貸契約の審査時、原則的に自己破産など過去、債務整理をしているか問われることはありません。

ただし、家賃保証会社が信販系の会社の場合は、審査時に対象者の信用情報を照会する可能性があるので注意が必要です。
賃貸住宅に住めなくなるリスクを減らしたい場合、任意整理や個人再生といった他の債務整理を検討してみましょう。

今の賃貸住宅を退去しないで借金問題の解決をしたい場合、債務整理の実績・経験が豊富な弁護士に相談してはいかがでしょうか。

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2014年(平成26年)4月1日
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