アイコン

過払い金請求の対象会社一覧と利率・期間について

澁谷 望
監修者:弁護士法人・響 弁護士
澁谷 望
  • 所属弁護士会:第二東京弁護士会 第54634号
  • 出身地:熊本県
  • 出身大学・大学院:関西大学法学部 同志社大学法科大学院
  • 保有資格:弁護士・行政書士
  • コメント:理想の弁護士像は、「弱い人、困った人の味方」と思ってもらえるような弁護士です。 そのためには、ご依頼者様と同じ目線に立たなければならないと思います。そのために日々謙虚に、精進していきたいと考えています。
  • 弁護士法人・響HPの詳細プロフィール

過払い金請求に応じてくれる対象会社は?

過払い金請求しても貸金業が応じてくれるか心配…

払いすぎた利息、いわゆる過払い金は、相手に返金請求することで取り戻せます。
しかし対象となる貸金業者とそうでない業者があることはご存じでしょうか。

実は、一部ではあるものの過払い金の返還請求できない会社があります。具体的には、グレーゾーン金利といって、利息制限法の金利を超えた貸し付けを行っていなかった貸金業者です。

返還請求ができない貸金業者は以下のような会社です。

  • すでに倒産してしまった
  • そもそも過払い金が発生する金利(グレーゾーン金利)で貸し付けを行っていない

この記事では、グレーゾーン金利とは何かをはじめとして、過払い金の返還請求ができる対象業者と、そうでない業者の双方につき説明します。

【弁護士に依頼するメリット】

  • 債務整理手続きが始まり次第、督促が止まります
  • 相談実績12万件以上!
  • 相談は何度でも無料

過払い金を請求できる対象会社は?

まずは「過払い金」について、発生理由や条件についておさらいしておきましょう。

過払い金・グレーゾーン金利とは?

過払い金とは貸金業者に払いすぎた利息のことをいいます。

一方、グレーゾーン金利とは、利息制限法の利率を超えて、出資法の上限までの利率のことをいい、この金利が適用されていた貸金業者に対して、過払い金の返還請求が可能です。

過払い金が発生するわけ

利息制限法は、暴利や貸主による搾取から消費者を保護するために、お金を貸すときの利息や遅延損害金を一定限度までに制限する法律です。

例えば、元本額が100万円以上の借金の場合、年利で15%までの利息に制限されます。

2008年6月17日以前は、利息制限法の上限を超えているが、出資法の上限を超えない利息で貸金業者が貸し付けを行っていた例が多くみられました。

このいわゆる「グレーゾーン金利」が、過払い金の発生の原因になったのです。

かつて、年利29.2%などという高い年利で貸し付けを行っていた業者の広告を覚えていらっしゃる方もいるかもしれません。この利率が出資法の上限金利でした。

しかし、改正貸金業法施行以降、登録貸金業者はこうした高い金利では貸し付けができなくなっています。

そこで制限を超える、「グレーゾーン金利」で貸し付けた会社には、払いすぎた利息の返金請求ができます。

過払い金請求先の対象となる会社一覧と利率・期間

過払い請求の対象会社となる条件として、グレーゾーン金利が適用されていることが必要です。

では、消費者金融などは「どれくらい」金利を取っていたのでしょうか?
また「いつまで」グレーゾーン金利で営業していたのでしょうか?

各社の過去の年利データを下記にご紹介しますので、ご自身の利用していた貸金業者が下記のリスト内の業者に当てはまるか、また、グレーゾーン金利が適用されていた期間の借入にあたるか、ご確認ください。

消費者金融
※期間や金利はあくまで目安です。借入金額によって金利は変わります

社名 グレーゾーン金利適用期間 当時の金利(最高値)
プロミス 2007年12月19日まで ~29%
アコム 2007年6月18日まで ~27.375%
アイフル 2007年8月まで ~28.83%
レイク 2007年12月2日まで ~27%

信販会社・クレジットカード会社
※期間や金利はあくまで目安です。

社名 グレーゾーン金利適用期間 当時の金利(最高値)
セゾン 2007年7月13日まで ~25%
ニコス 2007年まで ~27.375%
オリコ 2007年3月まで ~27.6%
イオン 2007年3月10日まで ~25.6%
エポス(旧マルイ) 2007年まで ~27%
アプラス 2007年まで ~29%

なお、利息制限法で定められている利率の上限は以下のとおりです。借入の金額によって上限の金利が上下するので注意してください。

10万円未満の借入=20%が上限
10万円以上100万円未満の借入=18%が上限
100万円以上の借入=15%が上限
グレーゾーン金利と、法定金利の差分の利率が過払い金の発生原因になります。過払い金が発生していない・請求できない業種と会社一方で過払い金の返還請求ができない対象とならない貸金業者もあります。返還請求ができない貸金業者は以下のような会社です。

  • すでに倒産してしまった
  • そもそも過払い金が発生する金利(グレーゾーン金利)で貸し付けを行っていない

すでに倒産してしまった

過払い金請求は借り入れ先が倒産(破産手続きや会社更生手続き、民事再生手続き)すると回収できなくなる可能性があります

たとえば会社が破産すると、会社の財産は現金化され、すべての債権者に平等に分配されます。そうなると一人あたりの取り分は当然少なくなります。「会社がそう簡単に会社が倒産するわけがない」と思われた方もいるかもしれませんが、貸金業社は年々減少傾向にあります。金融庁の貸金業関係資料集 によると、2000年には3万社近い貸金業社がありましたが、2012年には約2,300件と、10分の1まで減っています。ちなみに倒産などにより、過払い金請求が難しくなった主な貸金業社は以下のとおりです。

武富士
SFコーポレーション(三和ファイナンス)
アエル(日立信販・ワールドファイナンス・ナイス)
丸和商事(ニコニコクレジット)
クラヴィス
そもそも過払い金が発生する金利で貸し付けを行っていない2000年代の設立の業者は、利息制限法を超える高金利が社会問題化したため、利息制限法を超えない金利で貸し付けている業者が増加しました。モビットが代表例です。また、過払い金請求が可能な業種は、「無担保高金利商品」といわれる消費者金融やキャッシングだけで、銀行や労働金庫・信用金庫のローンは高金利商品を扱う業種ではありません。したがって以下のような会社に対しては、原則過払い級請求はできません。

  • 2000年以降の設立などで、利息制限法を超える金利で貸付していなかった貸金業者
  • 銀行(住宅ローン・カードローン)・労働金庫・信用金庫

さらに、①②に当てはまらない場合でも、利息制限法段階的施行が始まった2007年6月17日以降の登録貸金業者からの貸付は、グレーゾーン金利が適用されません。そのため過払い金は発生せず、返還請求対象にはなりません(ただし、業者によっては利息の変更が上記の施行日以前にされていますので、前項を参照してください)。下記に過払い金の返還請求対象とならない業者名を具体例としてあげます。

消費者金融
・モビット 2000年からスタートした消費者金融。15~18%で貸付。
・アットローン 15%~18%で貸付。
・オリックスクレジット 1999年までは上限金利超えるも、2000年から17.6%で貸付。

銀行系カードローン
キャッシュワン:18%以内で貸付。

*労働金庫の借入
  おおむね5%台から7%の低金利で貸付。

*信用金庫
しんきんカードローン:15%以内で貸付。

借りていた当時の借金状況を忘れてしまった

借金をしていたのはかなり前のことだし、どの会社からどれだけ借りていたかわからない…

そんな場合は、過去に借入をしていた貸金業者や借金の金額、適用されていた利率を調べる方法があります。下記に説明しますので、調べてみましょう。

利率や金額、返済期間を忘れた場合と、借入先の業者がどこの貸金業者であるか忘れた場合と、対応方法が異なりますので、それぞれ説明します。

利率や金額、返済期間を忘れた

借入先の貸金業者の名前がわかっていて、借り入れた当時の利率や金額・返済期間を忘れた場合は、下記の方法が使えます。

  • 借入先の会社に電話で問い合わせる
  • 取引履歴を取り寄せる

もう少し詳しく言うと、電話で借入先の会社に「取引履歴が欲しい」旨伝えます。利用目的は、「取引内容を知りたい」といえば十分で、それ以上の目的を説明する必要はありません

取引履歴は、郵送してくれる場合、支店窓口に行く必要がある場合と業者ごとに異なっています。所定の開示請求書があり、記載を求められる場合などがありますので、これらの対応については業者の指示に従いましょう。

借りていた会社の名前を忘れた

借入した取引先業者の名前を忘れてしまった場合、当時の書類や過去の通帳を手掛かりに業者名を特定することが考えられます。

しかし、これらの方法でも取引先業者が不明の場合、信用情報機関に対して問い合わせて、過去の取引記録を確認することが可能です。各機関からの取引情報の開示方法は、下記のとおりです。

日本信用情報機構(JICC) 窓口か郵送
全国銀行個人信用情報センター(KSCまたはJBA) 郵送のみ
シー・アイ・シー(CIC) 窓口・郵送・インターネット

これらの情報開示は、専門家に依頼して行うことも可能です。過払い金の請求が可能かどうかを相談する際、同時に依頼するのもよいでしょう。

まとめ

ご自身の取引先業者が過払い金返還請求の対象業者であるかどうかご確認いただけたかと思います。

また、ご自身の取引記録について、不明な点がある場合は、調査が可能なことと方法についてもお伝えしました。

過払い金は、時効が完成する可能性があることから、心あたりがある場合は、早く対応する必要があります。

取引先業者が過払い金の返還請求対象業者である場合はもちろん、不明な場合は調査を行い、早めに返還請求の手続きをしましょう。

【弁護士に依頼するメリット】

  • 債務整理手続きが始まり次第、督促が止まります
  • 相談実績12万件以上!
  • 相談は何度でも無料
関連記事