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2021.01.18
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個人再生はどういう流れで借金を解決する?必要な期間・費用は?

個人再生は、どのような手続の流れで進むの?
個人再生にかかる期間や費用は、どれくらい?

個人再生とは、裁判所に申立てて借金を減額してもらう、正当な解決方法の一つです。借金を5分の1~10分の1程度に減額できる可能性があります。

個人再生の手続に要する期間は、1年~1年半程度と長期にわたります。

手続きの主な流れは、以下のように進みます。

  • 弁護士・司法書士へ依頼~受任通知を送付
  • 利息の引き直し計算~借金総額の確定
  • 申立書類の作成
  • 裁判所に申立て
  • 再生手続の開始決定
  • 再生計画案を提出
  • 裁判所が認可または不認可を決定

個人再生の費用は総額で50万~60万円程度と、少なくない金額になります。

個人再生の手続の流れがどのような手順で進んでいくのか、個人再生で借金は解決できるのか、これからより具体的に詳しく解説します。

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個人再生の流れは複雑でわかりにくい?

借金を正当に解決する手段の一つとして挙げられる「個人再生」ですが、その手続の流れは複雑でわかりにくいとされています。

個人再生とは、裁判所に申立てて借金を大幅に減額してもらう、債務整理の一つです。

債務整理とは?
借金を減額したり、借金の返済を猶予したりするなど、借金を正当に解決するための手続の総称をいいます。

個人再生の特徴やメリット、個人再生ならではの手続の流れについてわかりやすく解説します。

個人再生は裁判所を介して、借金を5分の1~10分の1程度に減額できる

「個人再生」とは、債務者(借りた側)に返済不能のおそれがあることを裁判所に申立てる、債務整理の一つです。

裁判所から、再生計画の認可決定を受けることで、借金を大幅に減額できるのです。

個人再生には、主に以下のメリットがあります。

  • 借金を5分の1~10分の1程度に減額できる可能性がある
  • 原則3年、最長5年での分割返済が可能
  • 住宅ローンが残っている住宅については「住宅ローン特則(住宅資金特別条項)」を利用することで住宅を手放すことなく住み続けられる

個人再生では、個人再生を申立てた債務者(申立人ともいいます)が返済しなければならない最低額として「最低弁済額」の基準が定められています。

個人再生をするとどれだけ借金が減額できるのか、最低弁済額を下の表にまとめてみました。

個人再生における最低弁済額
借金(債務)総額 最低弁済額
100万円未満 借金総額全部
(減額なし)
100万円以上
500万円以下
100万円
500万円超
1,500万円以下
借金総額の5分の1
1,500万円超
3,000万円以下
300万円
3,000万円超
5,000万円以下
借金総額の10分の1

※借金総額からは住宅ローンを除く

例えば借金総額が700万円ある場合に個人再生を行うと、借金総額の5分の1まで減額されるので、最低弁済額は140万円になります。

個人再生でいくら減額するか

個人再生ならではの手続の流れや制度がある

個人再生には、以下のように独自の制度や手続の流れがあります。

それぞれの項目について、わかりやすく解説していきます。

  • 「小規模個人再生手続」か「給与所得者等再生手続」を選択する
  • 「履行テスト」で借金を返済できるかチェックする
  • 再生計画案を提出する
  • 個人再生委員が選任される

「小規模個人再生手続」か「給与所得者等再生手続」を選択

個人再生には「小規模個人再生手続」と「給与所得者等再生手続」の2つの手続があります。

個人再生を行う際には、どちらかの手続きを選択する必要があります。

小規模個人再生手続とは?

主に個人商店主や小規模の事業を営んでいる人などを対象とした個人再生の手続です。ただし、会社員でも利用は可能です。

小規模個人再生を利用するには、次の条件を満たす必要があります。

  • 借金総額(住宅ローンを除く)が5,000万円以下であること
  • 返済の見込みがあること
給与所得者等再生手続とは?

主に会社員を対象とした個人再生の手続です。

給与所得者等再生手続きを利用するには、次の条件を満たす必要があります。

  • 借金総額(住宅ローンを除く)が5,000万円以下であること
  • 返済の見込みがあること
  • 継続的な収入を得ていて、その収入が給与で安定していて変動が小さいこと

一般的には、小規模個人再生手続を選択するケースが多いです。

給与所得者等再生手続では「可処分所得の2年分の金額」を最低限返済しなければならないという条件もあります。

可処分所得とは?
可処分所得は、自分で自由に使えるお金のことです。一般的には、収入から税金(所得税・住民税など)や社会保険料(健康保険料、介護保険料、年金保険など)を差し引いた手取り収入をいいます。

さらに、その可処分所得を算出するには法令に基づく複雑な計算をしなければなりません。

そのため会社員であっても、小規模個人再生手続を選択するケースが多いとされています。

「履行テスト」で借金を返済できるかチェックする

裁判所によっては、個人再生を申立てた場合「履行テスト」が実施されます。

履行テストとは?
再生計画案どおりに借金(債務)の支払いができるのかをチェックするため、分割予納金(裁判所に納付するお金)を裁判所に再生手続期間中の6ヶ月間、毎月支払う手続をいいます。
再生計画案とは?
個人再生により減額された借金を、今後各債権者(貸した側)に対してどのように返済していくかを記載した書面をいいます。

履行テストは、申立てた債務者が提出した再生計画案を認可するかの判断に大きな影響を与えます。

支払われた分割予納金は、後で述べる「個人再生委員」の報酬(15万~25万円ほど)に充てられます。

個人再生委員の報酬を差し引いて余った金額は、申立人に返還されます。

「個人再生委員」がアドバイスやサポートをしてくれる

個人再生が行われる際、裁判所(東京地方裁判所など)によっては「個人再生委員」が選任されることがあります。

個人再生委員とは?
個人再生を申立てた債務者の財産・収入の調査や借金状況の確認、再生計画案の作成など、手続の流れが正しくスムーズに進むようアドバイスとサポートをしてくれる人です。個人再生委員の多くは弁護士が選任されます。

個人再生委員が選任された場合は、個人再生委員への報酬として15万~25万円ほどを支払います

個人再生委員の報酬は、先に述べた分割予納金から支払われます。

個人再生の流れと必要な期間は?

個人再生の手続は複雑で、その期間も1年~1年半程度と長期にわたります

個人再生はどういう流れで進んでいくのでしょうか?手順を追って手続の流れをわかりやすく解説します。

個人再生の流れ 

一つ押さえておきたいのは、弁護士に個人再生を依頼すれば、その手続のほとんどをお任せできることです。

個人再生を申立てた本人は、ほとんど手続を行う必要はありません。

1. 弁護士・司法書士に相談

弁護士や司法書士に相談することで、借金の総額や収入・財産などを把握した上で、個人再生をどう進めたらいいのか、個人再生にかかる期間・費用がいくらかを確認します。

2. 弁護士・司法書士へ依頼→受任通知を送付

弁護士・司法書士に正式に依頼した後、弁護士・司法書士は後で述べる「受任通知」を貸金業者や金融機関などの債権者(貸した側)へ送付するとともに、取引履歴の開示を求めます。

債権者が受任通知を受け取ったら、原則として借金の督促も返済も一時ストップします。

なお、個人再生を依頼した後の手続はほぼすべて弁護士・司法書士にお任せできます。

弁護士・司法書士に依頼した債務者は以後、手続を行う必要はほとんどありません。

3. 利息制限法に基づく利息の引き直し計算→借金総額の確定

弁護士・司法書士は債権者から借金の取引履歴を取り寄せて、利息制限法に基づく金利で利息を改めて計算する「引き直し計算」を行い、現在の借金総額を確定させます。

引き直し計算をして利息を払いすぎていて、過払い金があることがわかれば、過払い金の返還請求を行います。

過払い金とは?
本来支払う必要がないのに高い金利で借り入れていた場合に支払い過ぎていたお金です。

過払い金の返還請求を行うことで、借金が消滅することもあります

4. 個人再生申立書の準備・作成

弁護士・司法書士は個人再生の申立てに向けて、依頼を受けた債務者の収入や支出・家計、財産・資産などについて調査を行います。

以上の調査から「小規模個人再生手続」か「給与所得者等再生手続」のどちらの手続が適しているかを判断し、裁判所に提出する個人再生申立書などの準備・作成をします。

5. 裁判所に個人再生を申立て

申立人(代理人)は住所地を管轄する地方裁判所に個人再生申立書など必要書類を提出し、個人再生の申立てをします。

裁判所によっては個人再生委員を選任し、履行テストを開始する

東京地裁など裁判所によっては、個人再生の申立て当日~1週間程度の間に「個人再生委員」が選任されます。

通常、個人再生委員の選任から1週間以内に申立てた債務者本人との面談が設けられ、申立書に記載されている内容の確認などを行います。

なお、面談の際には代理人となる弁護士も同席することになります。

東京地裁など裁判所によっては、申立てからおよそ1週間後あたりから「履行テスト」がスタートします。履行テストは原則として6ヶ月間行います

6. 個人再生の手続の開始決定

申立書の内容などで問題がなければ、裁判所は申立てから約1ヶ月後に個人再生の手続を開始する決定を下します。

個人再生の手続が始まると、裁判所から各金融業者(債権者)に対し、個人再生の手続の「開始決定書」と、借金額を調査・確定する「債権届出書」が送付されます。

各金融業者は、個人再生の手続の開始決定から約6週間後までに債権届出書を裁判所に提出します。

その後、申立人(代理人)は債権届出書の金額を認めるかどうかを示す「債権認否一覧表」などを裁判所に提出します。

7. 裁判所へ再生計画案を提出

弁護士・司法書士は、申立てた債務者と協議した上で再生計画案を作成して、申立てから約3~4ヶ月後までに裁判所に提出します。

再生計画案に記載する主な内容は以下のとおりです。

  • 返済の開始時期
  • 返済総額
  • 返済方法
  • 返済期間
  • 住宅ローン特則(住宅資金特別条項)を利用するかどうか

8. 債権者による決議・意見聴取

「小規模個人再生手続」の場合、再生計画案が法律上の要件を満たしていれば、裁判所から各金融業者(債権者)に再生計画書・議決書が送付され、書面決議が行われます。

「給与所得者再生手続」の場合、各債権者による決議は行われず意見聴取のみが行われます。

9. 裁判所が再生計画案の認可または不認可を決定

申立てから約5ヶ月後、再生計画案どおりに借金が返済される見込みがあるかどうかを裁判所が判断し、再生計画の「認可」または「不認可」を決定します。

認可または不認可を決定した約2週間後には、国の広報誌といえる「官報」に掲載され、さらに2週間後に認可または不認可の決定が確定します。

10. 認可されたら再生計画に沿って返済開始

再生計画が認可されたら、債務者から債権者への返済が、再生計画の認可決定が確定した翌月からスタートします。

個人再生の場合、返済期間は原則3年、最長5年となっています。

個人再生に必要な費用は?

個人再生に必要な費用の総額は、50~60万円程度が相場とされています。

個人再生の費用には、弁護士に払う「弁護士費用」と、裁判所に払う「裁判所費用」の2種類があります。

個人再生にかかる費用の内訳と、金額について詳しく解説します。

弁護士費用の相場=総額50~60万円程度

個人再生でかかる弁護士費用(報酬)の内訳ですが「相談料」「着手金」「報酬金」があります。

  • 相談料=法律相談をする際に支払う費用。弁護士事務所によっては無料の場合もある
  • 着手金=個人再生を依頼した際に支払う費用
  • 報酬金=個人再生の手続で裁判所から再生計画の認可決定を受けたときに支払う費用

個人再生にかかる弁護士費用の総額は、おおよそ50万~60万円程度が相場です。

弁護士費用の内訳と金額は、以下の表をご覧ください。

個人再生にかかる弁護士費用の相場
名称 費用の相場
相談料
法律相談をする際に必要
1万円程度(1時間につき)
※無料の場合もあり
着手金
弁護士に案件を依頼する際に必要
30万円程度~
報酬金
案件が成功した際に必要
・住宅なしの場合:
20万円程度~
・住宅ありの場合:
30万円程度~

個人再生には「住宅ローン特則」という制度があります。

住宅ローン特則を利用すれば、住宅ローンを従来通り返済し続けながら、所有する住宅を手放すことなく住み続けることができます。

個人再生において住宅があり住宅ローン特則を利用する場合は、その分弁護士費用の報酬金が多くかかるのが一般的です。

裁判所費用の相場=数万円程度

個人再生でかかる裁判所費用の内訳ですが、「予納金(官報掲載料)」「収入印紙(申立手数料)」「郵便切手(通知呼出料等)」などがあります。

  • 予納金(官報掲載料)=個人再生の申立てをするときに裁判所にあらかじめ納める費用。予納金を払えないと申立てが却下される
  • 収入印紙(申立手数料)=個人再生を申立てる際に必要な手数料。申立書に収入印紙を貼付して支払う
  • 郵便切手(通知呼出料等)=債権者(貸した側)へ通知するために必要となる費用。郵便切手を申立書に添付する

個人再生にかかる裁判所費用の相場は、トータルで数万円程度です。

裁判所費用の内訳と金額は以下の表をご覧ください。

個人再生申立ての際に裁判所にかかる主な費用
名称 費用
予納金
(官報掲載料)
13,744円
収入印紙
(申立手数料)
1万円
郵便切手
(通知呼出料等)
2,769円(※1)
あて名書きをした封筒
(債権者全員の分及び申立人の分)
封筒代(実費)
個人再生委員の報酬 15万~25万円

※裁判所によって金額は若干異なる
※1:郵便切手(通知呼出料等)は債権者の数は3名とした場合で計算したもの

東京地裁など裁判所によっては、個人再生が行われる際には、先に述べた「個人再生委員」が選任されることがあります。

個人再生委員が選任された場合は、個人再生委員への報酬として15万~25万円ほどを支払います

弁護士・司法書士に払う費用が心配なときの対処法

個人再生の費用の総額は50万~60万円程度とかなりの金額です。これだけの金額が本当に支払えるのか、心配になる人もいるでしょう。

しかし、そんな個人再生でかかる弁護士・司法書士費用の支払いにおいて対処法があります。これから詳しく解説しましょう。

弁護士・司法書士事務所は無料で相談に応じてくれることも多い

弁護士・司法書士事務所の中には、個人再生をはじめとする債務整理に関して相談料を無料にしていることも多いです。

無料相談に応じてくれて、なおかつ債務整理の取り扱い実績が豊富な弁護士・司法書士を調べて、相談を受けてみるとよいでしょう。

費用の分割払い・後払いに応じてくれる事務所もある

弁護士・司法書士事務所によっては、弁護士・司法書士費用が一括で払えない場合は分割払い・後払いに応じてくれるところもあります

弁護士・司法書士に個人再生の流れや費用などについて相談する際は、費用の分割払い・後払いが可能かどうか、質問してみるとよいでしょう。

法テラスを利用すれば、費用を抑えられる可能性がある

法テラス」とは「日本司法支援センター」の通称のことで、無料で法律相談に応じてくれる機関です。

法テラスを利用することで、個人再生の費用を抑えられる可能性があります。

法テラスを利用した弁護士・司法書士料金例
債権者の数 実費 着手金
1~10社 35,000円 165,000円
11~20社 187,000円
21社以上 220,000円
過払い金がある場合は別途「報酬金」がかかる

※上記は法テラス埼玉の標準的な決定金額

さらに法テラスでは弁護士・司法書士費用の「立替え」もしてくれます。

法テラスが利用者に代わって弁護士・司法書士に費用(着手金・実費・報酬金)を支払います。利用者は後から法テラスに費用を分割払いします。

弁護士・司法書士費用は、原則として月額5,000円~1万円程度で分割払いします。

しかし、法テラスの利用対象は経済的に余裕がない人に限られており、一定以上の収入や資産がある人は利用できません。

個人再生の流れをスムーズに行いたいなら弁護士に依頼を

個人再生の手続の流れを適正かつスムーズに進めたいなら、個人再生をはじめ債務整理の取り扱い実績が豊富な弁護士に依頼するとよいでしょう。

弁護士に個人再生について依頼すると、どのようなメリットが得られるのか、詳しく紹介しましょう。

法律に精通していて自分に合った提案・アドバイスが受けられる

債務整理の取り扱い実績が豊富な弁護士なら、法的な専門知識に詳しいだけでなく、経験豊富で実務にも強いので、的確な法的アドバイスが期待できます。

弁護士は個人再生の手続の流れや進め方はもちろん、債務整理の全般について精通しているので、依頼者に合った解決方法を提案してくれます

個人再生の手続をほぼお任せできる

債務整理の中でも個人再生は特に手続が複雑です。手続にかかる期間も1年~1年半程度と長期にわたります。

債務者本人だけの力で個人再生の手続を行うのは、困難といえます。

しかし、弁護士に個人再生を依頼すれば、その後の手続についてほぼすべてお任せすることができます。

弁護士に依頼した後は、債務者本人が行う手続はほとんどありません。

受任通知の送付で督促・返済が一時止まる

弁護士は、個人再生の依頼を引き受けたら、直ちに貸金業者・金融機関などの債権者(貸した側)に対し、依頼を受けた債務者の代理人になったこととを伝える「受任通知」を送付します。

受任通知が債権者に届いたときから個人再生の手続が終わるまでの間、借金の督促・返済が一時ストップします。

弁護士に依頼するだけでしばらくの間、督促・返済のプレッシャーから解放されるので、心理的な負担は軽減されます。

【まとめ】個人再生の流れは複雑で1年以上かかる。円滑に手続を進めるなら弁護士に相談を

個人再生の手続の流れは複雑で、手続の期間も1年~1年半程度と長期にわたります

個人再生の費用は、総額で50万~60万円程度がかかります。

その一方で、個人再生には借金を5分の1~10分の1程度に減額できる可能性があるメリットがあります。

個人再生を行いたいのであれば、個人再生をはじめ債務整理の取り扱い実績が豊富な弁護士に相談・依頼するのがよいでしょう。

個人再生の手続をほぼすべて弁護士にお任せできて、スムーズかつ適正に進められます。

弁護士事務所の中には、相談は無料で応じてくれることもあります。

借金でお悩みなら、まずは弁護士事務所に相談することから始めてみてはいかがでしょうか。

【弁護士に依頼すると何が良いの?】

  • 借金解決方法を個別に提案してもらえる
  • 面倒な手続きを一任できる!
  • 相談依頼実績12万件以上!

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