任意整理をしない方がいいケース7つ|ありがちな誤解もあわせて紹介

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任意整理をしない方がいいケースとは?
任意整理をするのが自分にとって得策なのかわからない

任意整理は、債権者と直接交渉し、月々の返済額の見直しや利息をカットしてもらうための手続きで、借金の返済に困っている人のための救済措置「債務整理」の1つです。

債務整理には他にも個人再生、特定調停、自己破産などがありますが、なかでも任意整理は比較的デメリットの少ない手続きです。

とはいえ、借金額や収入、借入先など状況は人それぞれ。「借金の返済に困っている人」と一括りにはできません。
人によっては任意整理のデメリットがメリットを上回るケース、つまり任意整理しない方がいい場合もあるでしょう。

この記事では、任意整理のデメリットや、任意整理が有効でないケースについて、詳しく解説していきます。

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目次

任意整理にはデメリットもある!

任意整理とは、自己破産や個人再生といった、債務整理の一種。
借金の返済に困った人が、債権者と直接交渉して、借金を減額するための手続きです。(※債権者=お金を借りた先である貸金業者など)

交渉により借金の返済総額を減らしたり、月々の返済額を減額したりできる可能性があります。

債務整理には任意整理のほかに、個人再生、特定調停、自己破産などがありますが、任意整理だけが裁判所を通さずに解決できる点が大きな特徴です。
「自分の借金を完済したい」と思っている人にとって、任意整理は、交渉しだいで返済可能な金額まで借金を減らすことができるという大きなメリットがあります。

ただし、以下のようなデメリットもあります。

デメリット
  • 原則として借金の元金が減るわけではない
  • 債権者が任意整理に応じてくれない可能性もある
  • 信用情報機関に事故情報が登録される
  • 強制執行による差押えを回避できない

任意整理をする・しないの判断をするうえで、知っておくべきデメリットについて紹介していきます。

原則として借金の元金が減るわけではない

任意整理では、原則として借金の「元金」を減らすことはできません。

減額できるのは、任意整理の手続きに入って以降の「利息」と「遅延損害金」で、最初に借りた金額は全額返済する必要があります。

例外的に過払い金が発生していたときは、任意整理で借金の元金の減額が可能です。

用語集 過払い金とは? 法律で定める上限を超えた金利による利息のこと。
払い過ぎた分の利息については貸金業者など債権者に対して、返還請求できます。
原則として、2008年以前から消費者金融から借り入れをしている場合に発生します。
過払い金 」についてはさらに詳しく!

任意整理は、債権者が合意してはじめて成立します。

また元金は全額返済する必要があるため、返済を続けられるだけの収入がないと債権者からの合意は得られないでしょう。
収入が少ない、または無職の場合は、他の債務整理を検討することになります。

債権者が任意整理に応じてくれない可能性もある

貸金業者などの債権者にとっては、任意整理を求められたとしても、応じなければならないという法的責任はありません

任意整理は、あくまでも当事者同士の交渉によって、借金の減額や返済条件の変更を合意する方法だからです。
債権者は債務者からの任意整理の申し出を突っぱねて、返済を迫ることもできます。

とはいえ、妥当な内容の交渉を打診すれば、基本的には応じてくれます。債権者にとっては、

  • 自己破産されて1円も取り立てられなくなるよりはマシ
  • 任意整理を拒否したところで、無い袖は振れない状況は変わらない
  • 裁判したとしても、回収できる見込みが薄い

といった理由があるからです。

信用情報機関に事故情報が登録される

任意整理を行うと、信用情報機関の「信用情報」に「事故情報」が登録されます。いわゆる「ブラックリストに名前が載る」状態です。

信用情報機関とは、クレジットカード会社や貸金業者から利用者の情報、つまり「信用情報」を収集して、クレジットカードやキャッシング、カードローンの利用状況を管理しています。
信用情報には、利用者の個人情報、申込内容や契約内容、返済状況、借入残高などが含まれます。

信用情報機関は、利用者の「信用力」を把握し、過剰な貸付け等を未然に防ぐことを目的としています。

そのため、任意整理や返済の滞納などがあると事故情報として登録し、クレジットカードが使えなくなったり、ローンが組めなくなったりといった影響があります。

強制執行による差押えを回避できない

任意整理では、債権者が強制的に借金を取り立てる「強制執行による差し押さえ」を止めることはできません。

返済の滞納が長期にわたり、「通常の催促では返済が行われる見込みがない」と貸金業者(債権者)が判断すると、強制取り立ての手続きに進みます。

通常、強制執行による差し押さえ手続きに入る前に、債権者は裁判所を通じて「支払督促」という文書で「これ以上滞納を続けると差し押さえ手続きに入ります」という通知を行います。

支払督促を受け取ってから、指定された期限まで(おおよそ2週間以内)に任意整理の交渉を始めれば、任意整理の可能性はあります。

しかし、裁判所より「支払督促」が送付され、異議を申し立てなければ、強制執行による給料や資産の差し押さえへと進んでいきます。
また債権者が支払督促を送ることなく、強制執行手続きを行うケースもあります。

強制執行が始まってしまったら、債権者が任意整理に応じてくれる可能性は極めて低くなります。

なぜなら債権者にとっては、強制執行ですでに回収のメドが立っているのに、任意整理で借金を減額する理由がないからです。

任意整理しない方がいいケース7つ

上記4点のデメリットをふまえ、任意整理しない方がいい8つのケースを解説していきます。

  • 3〜5年で元金を返済する能力がない
  • 借入額が少額
  • マイカーローンや住宅ローンなど金利が低く抵当権がついているもの
  • 任意整理に応じない金融機関から借り入れしている
  • すでに債権者が強制執行の準備を始めている
  • 信用情報に事故記録が載ることで生活等への影響が大きい
  • 銀行系のカードローン

ただ、あらかじめご理解いただきたいのは、任意整理は債権者を選べる、ということ。
複数の債権者がいる場合(いわゆる多重債務状態)場合、上記に該当する債権者だけを避け、他の債権者に対してのみ任意整理をすることも可能です。

したがって、上記の1〜8に該当するからといって、任意整理そのものをしない方がいい、というわけではありません。

たとえば「カードローン会社には任意整理をして、住宅ローン会社には任意整理をしない」のように、有益な借入先にだけ任意整理して、返済の負担を減らすといった方法も可能です。

3〜5年で元金の返済も難しい(返済能力がない)

任意整理は原則として、交渉開始以降の「利息」と「遅延損害金」をカットして、元金のみを3〜5年程度かけて返済していく手続きです。

そのため、元金を毎月払いの36〜60回に分割して返済できる程度の収入がないと、貸金業者などの債権者に合意してもらえません。

元金 36回払いの毎月返済額 60回払いの毎月返済額
50万円 13,889円 8,334円
100万円 27,778円 16,667円
200万円 55,556円 33,334円

3~5年の分割払いとした場合の毎月支払額の例です。
たとえば元金100万円を3年で返済する場合、毎月確実に27,778円を返済に回せるだけの収入が必要となります。

難しい場合は、個人再生や自己破産などの、元金を減額またはゼロにできる手続きを検討しましょう。

借入額が少額

借入額が少額の場合は、任意整理をしない方がいいケースもあります。
元金が少額であれば利息の額も少ないため、任意整理を弁護士や司法書士に依頼する費用のほうが高くつくことがあるからです。

借金の元金30万円、金利15%のケースで考えてみます。

通常返済(36回払い)の合計利息:74,385円
弁護士・司法書士への依頼費用:1債権者につき5〜10万円

任意整理をしても元金を返済する必要があるので、弁護士・司法書士への依頼費用が通常返済の合計利息を上回れば、結果として返済額の減額になりません。

加えて、任意整理を行うと信用情報に事故情報が登録されてしまうデメリットを考えれば、借入額が少額の場合に任意整理をするメリットはありません。

車や住宅ローンなど金利が低いもの

マイカーローンや住宅ローンなど、金利が低く抵当権がついている借金については、任意整理を行わない方がよいものがあります。

任意整理を行ったところで、カットできる利息や遅延損害金は小さく、弁護士や司法書士に依頼する費用のほうが高くつくからです。

カードローンの金利は15%程度であるのに比べ、マイカーローンは2%程度、住宅ローンは0.5~1%程度ですので、マイカーや住宅のローンは任意整理してもそれほど効果が感じられないでしょう。

また、マイカーローンには所有権留保、住宅ローンには抵当権がついているケースが多いため、任意整理すると車や家が没収される可能性もあります。

複数の債務を抱えている場合、任意整理は債権者(借入先)を選んで交渉することができるので、マイカーローンや住宅ローンは避け、他の借入先に対して任意整理する方がほとんどです。

任意整理に応じない金融機関から借り入れしている

任意整理に応じない貸金業者はあまりありませんが、なかには交渉に応じてくれない業者も存在します。

例えば経営状態が悪い金融機関に対して任意整理の交渉すると、利息や遅延損害金のカットが社の存続にかかわるため、任意整理に応じてくれない場合があります。

取引期間が短い場合、例えば返済を開始して1年未満など、借りたはいいがほとんど返済していないケースでは、任意整理に応じてもらえないことが少なくありません。
借入時の条件通りに返済する気がそもそもなく、計画的な任意整理ではないかという疑いを債権者に与えてしまうからです。

このような場合には、借入先を選んで任意整理を利用するか、個人再生や自己破産など別の債務整理を利用するかを検討することになります。

すでに債権者が強制執行の準備を始めている

上の「強制執行による差押えを回避できない」で解説したとおり、すでに貸金業者などの債権者が、

  • 訴訟を行って判決が出ている
  • 強制執行による差押えを始めている

ケースでは、その段階から任意整理の交渉を始めるのは非常に難しいでしょう。

債権者が訴訟を検討しているどうかを知る目安に、裁判所から送付される「支払督促」があります。
支払督促は、債権者の申し立てにより、簡易裁判所が借金の返済を債務者に命じるものです。滞納からおよそ半年をめどに送付されます。

支払督促が無視されると、債権者は訴訟や強制執行に進むことになります。
差押えを回避するには、支払督促が届いて2週間以内に任意整理の交渉を始めるか、個人再生・自己破産など別の債務整理を検討する必要があります。

※「借金の滞納と強制執行による差し押さえについて」さらに詳しく!

信用情報に事故記録が載ることによる生活等への影響が大きい

上の「信用情報機関に事故情報が登録される」で解説したとおり、任意整理を行うと、信用情報機関に事故情報が完済してから約5年間、登録されます。

いわゆるブラックリストに名前が載ることになり、新しくローンを組んだり、クレジットカードの利用などに制限がかかることがあります。
生活に少なからず支障が出てくるでしょう。

また、債務者が事業を営んでいる場合、事業資金を個人の名義で借り入れることがあります。
任意整理によって新しい借り入れを起こせなくなると、場合によっては資金繰りが滞り、事業を継続できなくなってしまう可能性が出てきます。

借金はあっても、事業を継続できるだけの売上げのある事業主は、なるべく任意整理を選ばず返済していった方がよいでしょう。

銀行系のカードローン

預金している銀行のカードローンの借り入れを任意整理すると、預金を回収にあてるために、預金口座が凍結される恐れがあります。
預金口座が凍結されてしまうと、ただちに生活への支障が出ます。

  • 現金の引き出し
  • 給与の振り込み
  • 各種支払いの自動引き落とし

これらが行えなくなる可能性があり、しかも解除まで2〜3ヶ月を要します

ただし、銀行系のカードローンからの借り入れを任意整理すると、必ず預金口座を凍結されてしまうとは限りません。

弁護士や司法書士など、経験豊富な専門家であれば、過去の事例をもとに任意整理が行えるかどうかを判断してくれます。
専門家の判断で、預金口座凍結の可能性があるとなれば、他の借金で任意整理を検討する必要があります。

「任意整理しない方がいい」わけではないケース|任意整理にありがちな誤解

任意整理は専門家以外にはわかりづらい手続きです。「よくある誤解」を以下にまとめましたので、任意整理を検討する際の参考にしてください。

「保証人に迷惑がかかる?」
任意整理は交渉する債権者を選べるので、保証人付きの借金は任意整理の対象から外すことが可能です。そうすれば、保証人に請求が行くことはありません。

「会社や家族に知られる?」
弁護士や司法書士が交渉の窓口を担当してくれることに加え、専門家には守秘義務があります。任意整理が勤務先や家族に知られる可能性は低いです。

「戸籍に載る?」
任意整理をしたかどうかが戸籍に載ることはありません。

「年金が支給されなくなる?」
任意整理は年金には影響しないので、支給されます。

任意整理のメリットと“した方がいい”ケース

見てきたとおり、任意整理をしない方がいいケースも中にはありますが、基本的には任意整理は借金の返済に苦しむ人にとって有効な手続きです。

任意整理のメリットは以下の3点です。

1.利息が免除される

任意整理の交渉開始以降の利息が免除されるので、任意整理後の返済はそのすべてが元金の返済にあてられます。支払った分だけ着実に借金が減っていきます
例えばカードローンで一般的な年金利15%の場合、3年間かけて毎月返済すると、総利息額は元金の24.8%にもなります。この分をまるまるカットできるのが、任意整理の威力です。

2.毎月の返済額が減る

返済期間を3〜5年に延ばすことで、月々の返済額を減らすことができます。

任意整理をすればそれ以降は利息がかからないため、通常の返済とは異なり、返済期間を延長しても、返済総額が増えることはありません

3.金融機関からの催促をストップできる

任意整理手続きを弁護士や司法書士などの専門家に依頼することで、債権者からの催促をストップできます。

専門家は、依頼を受け債権者に「受任通知」という書面を送付し、代理人として債務整理手続を行うことを債権者に知らせます。

手紙や電話など、債権者の取り立ては精神的な負担が大きいものです。

任意整理の交渉の前に取り立てがなくなるのも、大きなメリットといえるでしょう。

任意整理するべきかお悩みの方へ|相談料無料の弁護士事務所に相談

任意整理は一般の方は耳慣れない手続きであり、不安の大きいものです。
そこで、不安が解消されるよう任意整理のメリットとデメリット、そして任意整理をしない方がいい場合をくわしく解説してきました。

「任意整理をしない方がいい場合」に該当しなければ、任意整理のメリットを受けることができます。

そもそも借金はデリケートな問題であり、一人で悩みんでしまいがちなものです。
そんな人の味方になってくれるのが、無料で相談を受けてくれる弁護士事務所です。

任意整理を含む債務整理については、無料で相談に乗ってくれる弁護士事務所は少なくありません。
相談の結果、任意整理を依頼するとなった場合に、初めて依頼の料金が発生します。

任意整理で減額できる利息や遅延損害金を計算したうえで、メリットがある場合のみ依頼すればよいでしょう。

経験豊富な弁護士であれば、債権者が交渉に応じてくれるか、交渉成立の可能性も勘案して引き受けてくれるので、安心です。
なかには、債務整理の手続きをした後の生活プランも含めて、相談にも乗ってくれる弁護士事務所もあります。

借金問題は一人で悩んでいてもどうにかなるものではなく、実際に行動しなければ解決しません。一人で悩まず相談してみるとよいでしょう。

まとめ

まとめ
  • 任意整理とは、借金の返済に困った人が、貸金業者などの債権者と交渉して返済しやすくするための手続きです。利息の支払いをカットしたり、月々の返済額を減額したりできる可能性があります。

  • ただし、任意整理にはデメリットや、任意整理しない方がいい場合もあります。

  • デメリットを理解したうえで、自分の借金を任意整理すればそれ以上の大きなメリット(借金返済総額の減額・毎月返済額の減額)が得られ、かつ任意整理しない方がいい場合に該当しないのであれば、任意整理を検討するとよいでしょう。

  • その際に、役に立つのは無料で相談に乗ってくれる弁護士事務所です。

  • 知識・経験ともに豊富な弁護士であれば、債権者が交渉に応じてくれる可能性、交渉成立の可能性も勘案して引き受けてくれるので、安心です。

  • 弁護士に依頼すると金融機関からの催促をストップでき、交渉の窓口となってくれるため家族や勤務先にバレることもなく、安心です。

  • 借金問題は悩むより実際に行動して、解決するものです。無料で相談に乗ってくれる弁護士事務所に相談することをおすすめします。

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監修者情報
監修者:弁護士法人・響 弁護士
西島 弘起
弁護士会所属
東京第二弁護士会 第59420号
出身地
東京都
出身大学
中央大学法学部 上智大学法科大学院
保有資格
弁護士・行政書士
コメント
ご相談者様が少しでも前向きになれるよう最善を尽くします。
[実績]
43万件の問合せ・相談実績あり
[弁護士数]
34人(2022年6月時点)
[設立]
2014年(平成26年)4月1日
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