1. ホーム
  2. 債務整理全般
  3. 借金を滞納し続けるとどうなる?生活への影響や対処法もご紹介
2020.04.25
251 views

借金を滞納し続けるとどうなる?生活への影響や対処法もご紹介

借金を滞納している方のなかには、「払いたいけど払えない」という方も多いでしょう。返済できていないことに対して不安やうしろめたさが募り、ストレスを感じる状況にあるかもしれません。

しかし、借金の滞納が長期化すると財産の差し押さえなどに発展する可能性が高まり、生活への影響も大きくなります。自力で借金問題を解決できそうにないなら、そうなる前に頼れる身内や弁護士などの専門家に相談することを考えましょう。

こちらの記事では、借金を滞納すると起こる出来事や生活への影響について解説します。滞納状態になった場合に行うべき対処法についてもご説明しますので、最後までお読みいただければ幸いです。

借金の滞納で一括請求の督促状が届いている場合は債務整理を検討する

借金を滞納したまま3ヶ月ほど経つと、貸金業者などの債権者から一括請求の督促状が届きます。それを無視すると裁判に発展し、差し押さえなどの強制執行に移ってしまうこともあるので注意が必要です。強制執行は、債務者にとって最悪の事態といえるでしょう。

そんな最悪のシナリオを避ける選択肢の一つに「債務整理」があります。債務整理は、将来的な利息のカットや借金(元金)の減額を図り、完済を目指す法的な手続きのこと。
個人でもできますが、弁護士などの専門家が手続きを行う流れが一般的です。債務整理を行って返済の目途が立てば、借金問題の解決に向けて大きく前進できるでしょう。

債務整理には次のようなメリットがあります。

  • 遅延損害金(延滞利息)や将来利息のカットにより完済を目指せる
  • 借金そのものの減額や、支払いを免除させることができる
  • グレーゾーン金利(利息制限法上の上限金利を超え、出資法上の上限金利には満たない高額な金利)が撤廃された2010年以前に借金をしていた場合は、過払い金を取り戻せる可能性がある
  • こうしたメリットを受けることで、完済への道が大きく開けるかもしれません。また、現在督促状や訴状が届いている場合や強制執行中であっても、弁護士などに債務整理の相談をすることは可能です。

    借金を滞納した場合に行う債務整理の種類

    借金を滞納しても収入がある場合は任意整理か個人再生を検討

    現在一定の収入がある場合は、債務整理の一種である「任意整理」か「個人再生」を検討するのがよいでしょう。

  • 任意整理
  • 債権者との直接交渉によって、将来利息のカットや借金自体の減額、過払い金返還請求を行い、返済への道筋を立てる手続きです。借金の返済が楽になる反面、信用情報機関に事故情報が登録されていわゆる「ブラックリスト入り」の状態になるので、5年間程度はクレジットカードやローンを利用できなくなります。

  • 個人再生
  • 借金額を最大10分の1まで圧縮できる手続きです。自己破産とは異なり家などの財産を残すことも可能ですが、国の機関紙である「官報」に情報が掲載され、クレジットカードやローンも5~10年程度は利用不可となります。

    なお、債務整理によってブラックリスト入りすることを心配する方もいますが、実際には3ヶ月の滞納でもブラックリスト入りする可能性が高いといえます。滞納状態にある方は、「債務整理のせいでブラックリスト入りのリスクを負うわけではない」と覚えておきましょう。

    滞納した借金の支払い義務を免除できる自己破産

    病気のため仕事ができなくなった
    給与など定期的な収入がない
    莫大な借金がある

    こうした「支払不能状態」の方には、借金の返済義務が免除される自己破産が有力な選択肢となります。ただし、ギャンブルや浪費などの「免責不許可事由」にあたる場合は返済義務が免除されません。

    自己破産をすると家を含めた高額財産を処分しなければならないので、生活が大きく変わります。もちろん、5~10年程度はブラックリスト入りの状態となるので、クレジットカードやローン契約などは利用できません。
    また、官報に載ることに加え、「返済義務が連帯保証人に移り多大な迷惑をかける」などのデメリットも生じます。

    借金を滞納した場合に債権者はどう動く?

    借金を滞納すると、貸金業者などの債権者が返済を求めて段階的に行動を起こします。その段階が進むほどに厳しい対応となり、債務者の状況が厳しくなることは避けられません。

    債権者(借り入れ先)から連絡が来たら速やかに適切な対応を行い、滞納状態を放置しないことが何よりも重要です。どうしても対応が難しい場合は、債務整理を視野に入れる必要もあるでしょう。

    以下では、債権者による3つの行動について段階別にご説明します。

    1.借入先から督促の電話がかかってくる

    借金を滞納すると、債権者から督促の電話がかかってきます。

    通常は個人の携帯電話や自宅宛てですが、職場にかかってくる場合もあります。この時点で返済可能な方は、「いつまでに返済できるか」を相手に約束しましょう。その期日までにきちんと返済すれば、そこで解決します。

    2.自宅に普通郵便で督促状が届く

    電話による督促と同時期に、自宅に普通郵便で督促状が届きます。この時点で返済できる場合は、すぐに対応する必要があります。電話での督促が来た場合と同じく返済期日を伝え、期日までにお金を払いましょう。

    そのまま放置すると次の段階に入り、債権者の対応も厳しくなります。

    3.支払いが確認されるまでクレジットカードやローンが利用停止になる

    借金の支払いを延滞すると、利用している最中のクレジットカードやローンが利用できなくなります。

    ただし、そこで債権者に相談すれば支払い延期に応じてもらえるケースもあります。その場合は、借り入れ先が「滞納した借金+遅延損害金」の支払いを確認した3~5日後に利用再開となるケースが多いようです。

    遅延損害金(延滞利息)については、後ほど詳しくご説明します。

    借金を滞納したら可能な限り身内に協力してもらおう

    借金の督促を無視して滞納を続けていると、最終的に債権者から裁判を起こされ、財産などの差し押さえに発展する恐れがあります。特に連帯保証人がいる場合は、その方にも多大な迷惑をかけることを認識しておかなければなりません。

    そうした状況を防ぐためにも、滞納状態になったら1日も早く頼れる相手に相談し、可能な限り協力してもらいましょう。金額によっては身内の誰かに一時的に借金を肩代わりしてもらい、後日その人に返済していくのも一つの手です。

    4.内容証明郵便で一括返済の督促状が届く

    電話や郵便による督促を無視していると、今度は内容証明郵便などで一括請求を要求する督促状が届きます。このとき、滞納額に遅延損害金(延滞利息)が加算された状態で請求されます。

    なお、遅延損害金は以下の方法で算出されます。

    遅延損害金の計算方法

    返済額×遅延損害利率÷365(日)×延滞日数

    多くの貸金業者は、遅延損害利率を年率20%で日割り計算します。したがって滞納期間が長くなるほど遅延損害金は高額になり、一括返済請求に至る頃には返済が困難な状況になっている可能性が高いといえるのです。

    5.個人信用情報機関の事故情報に載る

    滞納が続くと、クレジットカード会社や消費者金融会社が加盟する個人信用情報機関にその事実が金融事故情報(異動情報)として登録され、いわゆる「ブラックリスト」に載った状態となります。通常、事故情報が登録されるのは滞納状態が始まってから2~3か月後です。

    信用情報機関には「CIC」「JICC」「KSC」の3社があります。銀行や消費者金融、クレジットカード会社などの金融業者はそのいずれかに加盟して顧客情報を共有しています。

    つまり、滞納によって登録された事故情報は、すべての金融業者が把握しているということ。滞納した貸金業者とは無関係のクレジットカードやローン契約も利用停止となり、新規のクレジットカード作成やローン契約、携帯電話の分割払いなどもできなくなります。

    なお、登録された事故情報の登録期間は表のとおりです。

    主な加盟機関 事故情報登録期間
    CIC クレジットカード会社 契約継続中および契約終了後5年以内
    JICC 消費者金融会社 契約継続中および契約終了後5年以内
    .KSC 銀行 契約期間中および契約終了日(完済していない場合は完済日)から5年以内

    6.訴状や支払い督促が届き、差し押さえなどの法的措置に移行する

    事故情報が登録される段階になっても滞納状態が解消されない場合、借り入れ先から裁判所への申し立てが行われます。そしてそれにより、裁判所から債務者宛てに「訴状」または「支払督促」が届きます。

    届いたのが訴状の場合は、裁判所に出頭しなければなりません。支払督促の場合は督促異議申立てを行い、分割払いなどを申し出て相手方と和解する必要があります。

    借金の滞納で訴状が来た場合

    「訴状」には2種類の書類が同封されており、債務者が行うべきことが書かれています。

  • 口頭弁論期日呼出状
    指定の日時に指定の場所への出頭を命じる裁判所への呼出状です。債務者はそれに従わなければなりません。

  • 答弁書
    訴状に対する意見を書いて裁判所に提出する書類です。分割払いを希望する場合は、「分割払いを前提とする和解手続きをしたい」などと答弁書に書いて提出する必要があります。
  • 借金の滞納で支払督促が来た場合は対応を急ぐ必要がある

    支払督促(執行宣言付支払督促)」が届いた場合、書類審査のみで滞納した債務者に支払いが命じられます。また、債務者に支払督促が届いてから2週間以内に異議が出ず、仮執行宣言付支払督促まで手続きが進めば、財産を差し押さえられます

    差し押さえの対象
  • 債権(預貯金、給与など)
  • 不動産(土地、家屋など)
  • 動産(貴金属、現金、小切手、株券など)
  • 差し押さえ可能な給与は「4分の1まで」ですが、勤務先に給与を差し押さえる内容の連絡が行くので注意しましょう。なお、配偶者や家族名義の財産については、保証人などになっていなければ差し押さえの対象になりません。

    なお、支払督促について弁護士に相談する場合、債務者の元に支払督促が届いてからでは差し押さえの回避が間に合わず、勤務先に借金の事実を知られる恐れがあります。
    そのような事態を防ぐためにも、裁判所からの書類が届く前に余裕をもって弁護士などへ相談することを考えておきましょう。

    借金の時効が成立するケースとは?滞納しても踏み倒しは可能?

    借金には時効がありますが、時効を成立させるには条件があります。

    民法が改正される2020年4月1日から、5年または10年にわたって債権者がいかなる法的措置も取らなかった場合、債権者が持つ貸金返還請求権の消滅時効が成立します。

  • 貸金業者からの借金の場合:5年
  • 友人など個人間での借金の場合:10年
  • たとえば12年前に借金して転居し、6年前から滞納し、つい最近になって貸金業者(会社)から督促状が届いたという場合などは、最後の返済から5年が経過しているため時効が成立します。そのようなケースでは、配達証明付きの内容証明郵便を送って時効を援用(債権者に時効の成立を通知すること) すれば、借金を返済する必要がなくなります。

    しかし、時効があるからといって「借金を踏み倒そう」と考えるのは早計です。なぜなら、債権者は時効を更新できるからです。

    時効は債権者の手続きで「更新」することができる

    通常、貸金業者などの債権者が返済の滞っている債務者に対して、いかなる法的措置も取らないことはほぼ考えられません。したがって、「時効の成立は難しい」と考えるべきといえるでしょう。

    時効が更新されるのは次のようなケースです。

  • 債権者が裁判所に訴訟を起こした
    この場合、時効は判決が確定した日から10年となります。

  • 債務者が途中で借金を返済している
    「債務者が借金を認める行為」に該当するため、時効は返済日が起算点となります。
  • 以上のことから、時効の成立による借金の踏み倒しが成功する可能性は非常に低いといわざるを得ません。

    借金の滞納で困ったら弁護士などの専門家に相談しましょう

    借金の滞納を放置していると、最終的に借り入れ先から訴訟を起こされ、裁判所から財産を差し押さえられます。そうなると生活は苦しくなり、家族や保証人などにも多大な迷惑がかかるでしょう。勤務先にも借金の事実が知られることとなり、立場が悪くなる可能性もあります。

    そのような事態を防ぐためにも、滞納状態になったら返済に向けた早急な対応が必要です。
    自力での返済が難しい場合は記事のなかでご紹介した「債務整理」も視野に入れ、裁判所から書状が届く前に弁護士などの専門家に相談してはいかがでしょうか。適切な債務整理手続きによって返済負担が軽減すれば、将来への展望もより明るくなるでしょう。

    関連する人気の記事

    • 任意整理したが返済できず半年程滞っている
      任意整理したが返済できず半年程滞っている
      ■相談に対する回答 2回以上返済が滞らないようにというのは、「懈怠約款(けたいやっかん)」を指しています。懈怠約款とは、簡単に言えば、契約が守られなかった場合のペナルティのことです。 貸金…
    • 借金取り立ての禁止行為
      借金取り立ての禁止行為
      借金の返済が滞ることは、貸金業者側からすれば放っておくわけにはいきません。しかし、だからといってどんな取り立て行為でもして良いわけではありません。 実は、借金の取り立て行為については、貸金…
    • 自分で用意する自己破産に必要な書類って?
      自分で用意する自己破産に必要な書類って?
      自己破産の手続きは、専門家に依頼しただけでは完了しません。 手続きのすべてを専門家に任せておけるわけではなく、自ら用意しなければならない書類も中にはあります。この書類がすべて集まらなければ…